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もっと活躍したい俳優へ|演技の手ごたえを見直すセルフ診断

もっと活躍したい俳優が、演技の手ごたえや今後の準備を見直しているイメージ

今日は始めたばかりの方というよりも、それなりにやってきたと自負されている方、活躍が続いている方向けの記事かもしれません。

それこそ、一応、仕事はある。

ご紹介があったり、なんだかんだ、締切があったり、声をかけてもらえることもある。

すごくありがたいですよね。

でも、正直、このままで良いのかは分からない。

そんなこと、ないですか?

以前ほど、演じることに手ごたえがない。

気のせいかなと思いながら、続けていくうちにふと、

始めた頃のように、のびのびできている感じもしない。

 

周囲は良かれと思って、

「そんなに考えなくていいよ」と言われることもある。

でも、考えてしまう。

考えすぎなのかもしれない。

でも、考えないまま続けても、この先どこかで頭打ちになる気がしている。

本当は、うすうす分かっている。

このまま同じ準備を続けても、あまり変わらないのではないか。

ただ、何を変えればいいのかが分からない。

この記事は、そんな俳優・歌手の方に向けたセルフ診断です。

扱うのは、できない人のための基礎確認ではありません。

一応やれている。

でも、もっと活躍したい。

今の延長線上ではなく、次の段階に進みたい。

そのために、どこから演技の準備を見直すとよいのかを整理していきます。

この記事で見直すのは、いわゆる才能ではなく準備の更新です

演技の手ごたえが薄れている時、つい自分の才能や性格の問題にしてしまうことがあります。

自分には華がないのかもしれない。

もっと強くならなければいけないのかもしれない。

考えすぎなのかもしれない。

向いていないのかもしれない。

でも、すぐにそこへ結論づけなくても大丈夫です。

まず見直したいのは、今の自分に合う準備ができているかどうかです。

現場があること。

紹介があること。

締切があること。

声をかけてもらえること。

それは、素晴らしいこと、そして、とても大切です。

ただし、それだけで演技の準備が更新されているとは限りません。

準備が変わらなければ、結果は変わりません。

現場がある方ほど、立ち止まって自分の演技を見直す時間が少なくなることがあります。

次の仕事に向かう。

次の課題をこなす。

次の連絡を返す。

次の本番や撮影に合わせる。

そうして日々が進んでいくうちに、台本の読み方、セリフの準備、身体と声、相手とのやり取りが、以前のやり方のまま止まっていることがあります。

「困っていない」ことと、「このままで伸びる」ことは違います。

今の違和感を、自分を責める材料にしないこと。

その代わりに、次に試せる準備へ変えること。

それが、この記事の目的です。

 

先に、演技中の癖を見直したい方へ

今回の記事では、キャリアの途中で起きる手ごたえの変化や、もっと活躍したいのに準備の仕方が変わっていない違和感を扱います。

セリフが説明っぽくなる。

段取りを優先してしまう。

自然にやろうとして演技が小さくなる。

相手とやっているつもりなのに独りよがりに見える。

そうした、演じている最中に出やすい癖を先に確認したい方は、こちらの記事も参考にしてください。

頑張っているのに手ごたえが変わらない俳優へ|演技の癖を見直すセルフ診断

頑張っているのに手ごたえが変わらない俳優のためのセルフ診断

 

もっと活躍したい俳優が見直したい違和感

次の項目に、いくつ当てはまるでしょうか。

□ 一応仕事はあるけれど、このままで良いのか正直分からない。

□ 紹介や締切があり、ありがたい状況ではあるが、演技の手ごたえは薄れている。

□ 始めた頃のように、のびのび演じられていない気がする。

□ 3年後、5年後、10年後の自分が、今より成長しているイメージが浮かばない。

□ もっと活躍したい気持ちはあるのに、その未来へ向かう具体的な準備が見えていない。

□ 時々、このまま続けて大丈夫なのか怖くなり、つい守りに入ってしまう。

□ 「そんなに考えなくていい」と言われるけれど、つい考えてしまう。

□ このままでは頭打ちになることを、うすうす分かっている。

□ 何かを変えた方がいいとは思っているが、何を変えればいいのか分からない。

□ 忙しさや現場の流れに乗っているうちに、自分の準備を見直す時間が減っている。

チェックの見方

1つでも当てはまる項目があれば、それは今の演技や準備を見直す入口になります。

複数当てはまる方は、努力不足ではなく、準備の仕方が今の自分に合わなくなっているサインかもしれません。

いくつも当てはまる方は、ブログを読むだけで終わらせず、実際の台本、声、身体、相手とのやり取りの中で確認することをおすすめします。

個人レッスンやクラスでは、こうした違和感を「気持ちの問題」だけにせず、演技の準備として扱っていきます。

これは、できていない人を責めるための診断ではありません。

今の自分が、どこから準備を更新すると前に進みやすいのかを見つけるためのチェックです。

 

1|一応仕事はある。でも演技の手ごたえが薄れている

現場がないから不安になる。

オーディションに通らないから焦る。

もちろん、そういう時期もあります。

でも、実際には、現場がある方にも不安はあります。

仕事がゼロではない。

人前に出る機会もある。

紹介やつながりもある。

大きな失敗をしているわけでもない。

それでも、心のどこかで、

「このままでいいのだろうか」

と思っている。

それは珍しいことではありません。

ここで、「気のせいかな」と先延ばししないことをお勧めします。

なぜなら、ある程度活動してきた、また長年時間をかけてきた方の違和感には何らかの根拠があることが多いからです。

 

現場はあるのに手ごたえが薄れている時のチェック

□ ダメ出しは多くないけれど、自分が伸び悩んでいることには薄々気づいている。

□ 現場はあるけれど、1年後、3年後、5年後に、自分が成長しているイメージがわかない。

□ 3年後、5年後、10年後の自分が、今より活躍しているビジョンが浮かばない。

□ 今まで楽しくやってきたことが、不安や心配に結びついてしまう時がある。

□ もっと活躍したいのは事実だが、準備の仕方がここ数年あまり変わっていない。

複数当てはまる方は、活動量ではなく、準備の質を見直すタイミングかもしれません。

現場があることは、とても大切です。

ただ、現場があることと、演技の準備が更新されていることは同じではありません。

現場では、求められたことに応える必要があります。

限られた時間の中で判断し、動き、撮影や稽古を進める必要があります。

だからこそ、現場の外で、自分の癖や準備の順番を見直す時間が必要になることがあります。

未来の自分が見えない時ほど、今の準備を具体的にする必要があります。

台本の読み方。

セリフを自分のものにする手順。

身体と声の使い方。

相手とのやり取り。

それらをもう一度つなげ直すことで、次の手ごたえが見えてくることがあります。

実際、幅を広げていく中で、またキャリアの転換期、そしてプライベートで何かライフスタイルに変化が起きた時も、見直すチャンスだと感じます。

 

2|オーディションや現場で、以前のやり方が通用しにくくなっている

以前は、もっと感覚でできていた。

オーディションでも、今ほど考え込まずに動けていた。

稽古場でも、周りからどう見られているかを、そこまで気にしていなかった。

それなのに、最近は少し違う。

そう感じることはないでしょうか。

若い頃の勢いや、これまでの感覚で越えられたものが、今は同じようには通用しにくい。

もちろんいろいろな事情ありますが、活動が長い方はそこはご存知だと思います。

そして、必ずしも、これは、後退とは限りません。

経験が増えたからこそ、見えることが増えている場合もあります。

ただし、見えることが増えた分、以前のやり方だけでは進みにくくなることがあります。

ここで、現実逃避しないことが大事だと思います。

以前のやり方が合わなくなっている時のチェック

□ かつて受かっていたはずのオーディションに、最近は受かりにくくなっている気がする。

□ 若い頃は気にならなかったのに、リハーサルや稽古の途中で、自分がどう見られているかに気を取られることがある。

□ 前なら勢いで乗り切れた場面で、最近は自分を確認してしまうことがある。

□ 本当はもっと攻めたいのに、現場やオーディションでは安全な選択をしてしまう。

□ 失敗しないこと、無難に終えること、評価を下げないことを優先している自分に気づくことがある。

複数当てはまる方は、以前のやり方に戻るのではなく、今の自分に合う準備の仕方へ更新するタイミングかもしれません。

「前はできていたのに」

そう思う時ほど、昔の自分に戻ろうとしてしまうことがあります。

これは無意識なので、ある程度は仕方がありません。

でも、必要なのは、若い頃の勢いに戻ることではないかもしれません。

経験が増えた今の自分として、台本、身体、声、相手とのやり取りをどうつなげるか。

自分に期待されていることと、自分がやっていることとのバランス…

現場で守りに入る前に、何を準備しておくか。

そこを見直す必要があります。

守りに入ること自体が悪いわけではありません。

ただ、守りの選択が増えるほど、役の人物として踏み込む力は弱くなります。

本当はもっと挑戦していきたい、攻めたい。

もっとのびのび、自由に試したい。

始めた頃のように、フレッシュな気持ちで、演じたい。

そう思っているのに、実際の準備や現場では安全な選択に戻ってしまう。

その時に必要なのは、ただ「勇気を出す」ことではありません。

何を読めばいいのか。

何を準備すればいいのか。

どこで身体や声が守りに入っているのか。

どの場面で、自分の出来を確認し始めているのか。

そこを具体的に見直すことです。

また、必ずしも現場の準備だけではなく、異なる作品や今までと違った切り口を身に付けていくことで、開放感を感じる方も多いです。

 

3|ダメ出しは理解できるのに、演技に変えられない

ダメ出しで言われていることは分かる。

言葉としては理解できる。

でも、それをどう演技に変えればいいのかが分からない。

この悩みは、経験者にも多く起きます。

「もっと深く」

「もっと自由に」

「もっと相手を見て」

「もっと自分の言葉で」

そう言われた時、意味は分かる。

でも、それは、経験から来る「統計上の平均的な答え」かもしれません。

けれど、実際に何を変えればいいのかが曖昧なままになる。

すると、次の稽古でも、結局いつもの準備に戻ってしまいます。

 

ダメ出しを演技に変えられない時のチェック

□ ダメ出しで言われていることは理解できるのに、それをどう実行すればいいのか分からない。

□ 「もっと自由に」と言われても、具体的に何を変えればいいのか分からない。

□ 「考えすぎ」と言われるけれど、考えないまま演じることにも不安がある。

□ それなりにやってきたつもりだが、台本を深掘りしたり、セリフを自分のものにしたりする準備に時間がかかる。

□ 言われたことを次に試せる形に変える前に、気持ちの反省で終わってしまう。

複数当てはまる方は、ダメ出しを気分や根性ではなく、具体的な作業に変える必要があります。

「もっと強く感じる」

「もっと思い切る」

「もっと集中する」

そこで解決できることもあったでしょうが、実際、それだけでは、次に何をすればいいかは曖昧です。

大切なのは、言われたことを演技の作業に変えることです。

どの事実を読み直すのか。

何を相手に働きかけるのか。

身体のどこが先に固まっているのか。

声がどこで説明になっているのか。

どこで相手ではなく、自分の出来を確認しているのか。

そこまで具体的になると、次の稽古やオーディションで試せることが見えてきます。

「分かっているのに変えられない」は、理解力の問題とは限りません。

実行できる形まで、準備が具体化されていないのかもしれません。

こういった取り組みの更新には、スタミナが少し必要になるかもしれません。

ただ、その分、結果は、後からついてくる方が俳優や歌手の方でも多いです。

4|我流で続けてきた俳優ほど、準備の更新が遅れやすい

これまで我流でも、ある程度やれてきた。

知り合いの紹介や事務所のつながりで、仕事が回っている。

現場がまったくないわけではない。

だからこそ、自分でも見過ごしやすい違和感があります。

このままでいいのだろうか。

今の準備の仕方で、3年後、5年後も伸びていけるのだろうか。

そう考えることはないでしょうか。

ただ、やたらめったら新しいことを増やせばいいというものでもありません。この見極めが皆さん悩まれます。

私自身、信頼のおける専門家や友人たち、先輩やかつてお世話になった師匠たちに相談したりしながら、これまで20年以上、指導の活動を続けてきました。

 

我流で続けてきた人の見直しチェック

□ これまで我流でもやれてきたけれど、このままでいいのかとふと不安になる時がある。

□ 知り合いの紹介や事務所のおかげで、それなりに仕事は回っているが、自分の準備を一度見直したいと思うことがある。

□ 始めた頃はあんなに楽しかったリハーサルや稽古が、最近はどこか色あせて見えることがある。

□ 仕事や活動は続いているのに、表現そのものへの手ごたえが弱くなっている。

□ もう一度、演じることに自分から向かっている感覚を取り戻したいと思うことがある。

複数当てはまる方は、我流で積み上げてきたものを否定するのではなく、次の段階に合わせて整理し直す時期かもしれません。

我流がすべて悪いわけではありません。

自分で試してきたこと。

現場で身につけてきたこと。

失敗しながら覚えてきたこと。

それらは大切な経験です。

ただ、経験で身についたものは、いつの間にか癖にもなります。

自分では当たり前になっている準備の仕方。

無意識に避けている選択。

毎回似たところで止まる身体や声。

そこは、一人では気づきにくい部分です。

我流で続けてきた方ほど、一度外から見直すことで、自分の強みと癖の両方が見えやすくなります。

「全部やり直す」のではありません。

今まで積み上げてきたものを、次に進める形に整理する。

それが、経験者にとってのレッスンやクラスの使い方です。

自分ひとりで背負わないから、ズルなわけでは無いのです。

コーチをつけないオリンピック選手はいませんよね。

どこまで行きたいか、もうちょっとご自身の伸びしろを信じてみませんか。

5|急な不安やあがりは、身体のあり方や準備の見通しが曖昧なサインかもしれない

今までは、そんなことがなかった。

本番前も、リハーサル中も、自分なりにやれていた。

それなのに、ある時から急に不安を感じる。

あがったようになってしまう。

理由ははっきりしないけれど、前ほど自分を信じきれない。

そういうことは、経験のある俳優や歌手にも起こります。

また、身体のあり方や呼吸の癖、日常の動きの緊張パターンなども反映されています。

繰り返すからこそ、そういった反応を出やすくなる方が多いです。

 

急に自信が揺らぐようになった時のチェック

□ 今まではそんなことがなかったのに、急に不安を感じて、あがったようになってしまったことがある。

□ 本番前やリハーサル中に、理由のはっきりしない不安が出てくることがある。

□ 困っているとまでは言えないけれど、「このままでいいのか」と自問自答することがある。

□ 今のまま続けても、これ以上伸びないのではないかと危機感を感じたことがある。

□ 現場経験はあるのに、ふと「次は大丈夫だろうか」と考えてしまう時がある。

複数当てはまる方は、不安を根性で押し込めるより、今の準備のどこに見通しの立たなさがあるのかを見直すタイミングかもしれません。

急な不安は、気持ちだけの問題とは限りません。

準備の手順が曖昧な時。

自分が何を頼りに演じているのかが分からなくなった時。

以前のやり方と、今求められていることが噛み合わなくなった時。

身体や声は、先に反応することがあります。

だからこそ、不安をただ消そうとする前に、何が曖昧なのかを見直す必要があります。

台本のどこが読めていないのか。

役の人物として、何を変えにいくのか。

相手との関係がどこで止まっているのか。

身体や声が、どの瞬間に固まりやすいのか。

そこを具体的に確認できると、「何となく不安」だったものが、次に準備できることへ変わっていきます。

「あがらないため」ではなく、多少、あがったとしてしても何とかなるレベルを底上げするイメージです。

この方が結果的に、安心して、挑戦していける方が多いです。

 

6|「いつか本気を出せば」は、現場やオーディションでは間に合わない

仕事には、いろいろな条件も重なり、ある意味、運もあります。

それこそ、作品との相性もあります。

年齢、役柄、見た目、タイミング、事務所、キャスティングの条件。

残念ながら、演技力だけですべてが決まるわけではありません。

だから、うまくいかなかった時に、

「今回は運がなかった」

「たまたま合わなかった」

そう考えること自体は、間違いではありません。

ただ、毎回それだけで片づけていると、自分が変えられる部分まで見えなくなってしまいます。

先に進むためにやってきた処理の仕方が、自分の成長を阻んでいることも…

先送り・自己弁護・比較のチェック

□ 「いつか本気を出せば、何とかなるのではないか」と思っている自分に気づくことがある。

□ オーディションに受からなかった時、「今回は運がなかった」「たまたまだ」と自分に言い聞かせてしまう。

□ 大事な案件が来たら、その時は何とかなるのではないかと楽観的に思っている。

□ 恵まれている人を見ると腹が立ち、やっぱり才能が一番大事なのだと悲観してしまう。

□ 演技について具体的な指摘をされると、技術や準備の問題ではなく、性格のせいかと思い悩んでしまう。

複数当てはまる方は、自分を責める必要はありません。

ただ、変えられる部分まで「運」や「才能」で片づけていないか、一度見直す価値があります。

「いつか本気を出せば、何とかなる」

そう思っているうちは、まだ自分の準備を見直さなくて済みます。

でも、現場やオーディションは、いつか本気を出す場所ではありません。

その時点で準備してきたものが出る場所です。

才能がある人を見て落ち込むこともあるかもしれません。

恵まれているように見える人を見て、腹が立つこともあるかもしれません。

でも、そこで止まってしまうと、次の準備にはつながりません。

大切なのは、自分を責めることではありません。

「運がなかった」で終わらせず、何を準備できるのかを見ること。

「才能がない」で止まらず、どの選択を変えられるのかを考えること。

「性格のせい」にせず、台本の読み方、身体、声、相手とのやり取りとして扱い直すこと。

演技の停滞を、自分自身の価値の問題にしない。

準備の問題として扱えるようになると、次に試せることが見えてきます。

ここで、より表情が明るくなる方も多いですが

オーディション対策にも、読む力と準備の更新が必要です

オーディションに受からなかった時、

「今回は運がなかった」

「たまたま条件に合わなかった」

「自分のタイプではなかった」

そう考えることはあります。

もちろん、オーディションにはいわゆる相性も条件もあります。

ただし、毎回それだけで終わらせていると、次に準備できることまで見えなくなってしまいます。

詳しく募集要項を読むこと。

もっと具体的に、作品や役柄を調べること。

精度を上げて、相手が何を探しているのかを想像すること。

つい自分の魅力を並べる前に、何に応えるべきかを整理すること。

これは、より高度な台本読解にもつながる準備です。

オーディション対策で見落としやすい「読む力」については、こちらの記事でも整理しています。

オーディション対策で、実は見落としやすいこと
https://kaorukuwata.com/audition-preparation-reading/

 

もっと活躍するために、伸び悩みを才能の問題にしない

もっと活躍したい。

でも、今の延長線上にその未来が見えない。

そう感じる時、つい自分の才能や性格の問題にしてしまうことがあります。

でも、演技の違和感を、すぐに自分自身の価値の問題にしなくて大丈夫です。

まず見直したいのは、準備の具体性です。

台本のどこを読んだのか。

何を事実として拾ったのか。

何を推測として扱っているのか。

役の人物は、相手に何を変えにいくのか。

その言葉を言う必要はどこにあるのか。

身体や声は、どの瞬間に止まりやすいのか。

相手とのやり取りの中で、何を受け取り、何を返しているのか。

こうしたことを具体的に見直すと、「自分がダメだから」ではなく、「次に何を準備すればいいか」が見えやすくなります。

自分を責めるより、準備を具体化する。

それが、演技を前に進めるための入口です。

 

読んで「わかる」で終わらせないために

ブログを読んで「あ、これ自分かも」と思った方は、そこで終わらせないでください。

気づけたことは、大切な入口です。

でも、演技の準備としては、その先が必要です。

自分の台本では、どこで我流に戻っているのか。

どこで以前のやり方のまま止まっているのか。

どこで不安が出てくるのか。

どこで「運がなかった」「才能がない」で片づけようとしているのか。

どこで、実際に変えられる準備が残っているのか。

そこは、自分一人では見えにくいことがあります。

読んで納得するだけでは、次の稽古やオーディションで同じ癖に戻ってしまうかもしれません。

分かったことを、次に試せる準備に変える。

そのために、台本を読み、声に出し、身体で試し、相手とのやり取りの中で確認する時間が必要になります。

読んだことを、次の準備に変えたい方へ

「読んだつもりなのに、声に出すと説明っぽくなる」

「分かっているはずなのに、相手を前にするといつもの癖に戻る」

「感情はあるのに、場面としては動いて見えない」

そう感じている方にとって、必要なのは、ただ反省することではありません。

自分の台本で、どこからズレているのかを見ることです。

どの言葉で説明になっているのか。

どこで相手ではなく、自分の出来を確認しているのか。

どこで身体や声が先に固まっているのか。

そこが見えると、次の稽古やオーディションで試すことが具体的になります。

6月27日・28日のクラスでは、その「分かったつもり」と「実際に使える準備」の間を、台本と想像、声、身体で確認して、つかえる体験を増やしていきます。

読んで終わらせず、次の稽古やオーディションに使える準備に変えたい方は、こちらをご覧ください。

6月27日・28日開催|セリフが自分の言葉にならない理由と演技クラス

 

個人レッスンで見直せること

「自分では、何が悪いのかまでは分からない」

「でも、このまま同じ準備を続けても変わらない気がする」

「ダメ出しを受けても、結局どう直せばいいのか分からない」

そんな時、必要なのは、性格を責めることでも、才能を疑うことでもありません。

今の台本の読み方、声の出方、身体の止まり方、相手への働きかけを、具体的に見ることです。

個人レッスンでは、本人が「何となく不安」と感じていることを、次に試せる準備へ変えていきます。

「何が足りないのか分からない」状態から、

「次はここを見ればいい」

「この言葉では、相手にこう働きかければいい」

「この場面では、身体が先に止まっていた」

と分かる状態へ近づけます。

一人で考え続けていると、同じ準備の仕方に戻りやすいです。

次の現場、オーディション、動画提出、稽古、歌唱を含む表現の場に向けて、今の課題を具体的に整理したい方は、個人レッスンもご相談ください。

https://forms.gle/Na4Pe383GkxnJaqQ6

さらに身体と声を見直したい方へ

「台本は読んだ。やりたいことも分かっている。なのに、声に出すと固まる」

「相手を聞こうとすると、息が止まる」

「落ち着いているつもりなのに、本番前だけ身体が自分のものではない感じがする」

「もっと自由にやりたいのに、声や身体が先に狭くなる」

こうしたことは、気持ちの問題だけではありません。

身体と声の状態が、演技や歌の選択肢を狭めていることがあります。

身体と声の状態は、演技から離れた別メニューではありません。

役の人物として、見て、聞いて、考え、相手に働きかけるための土台です。

俳優や歌手のための身体と声のセミプライベートレッスンでは、声や身体を無理に変えるのではなく、演技や歌に使える状態へ、土台から底上げしていきます。

「もっと頑張る」前に、自分の身体と声がどこで止まりやすいのかを知りたい方に向いています。

身体や声の使い方を見直したい方は、こちらの記事もご覧ください。

俳優や歌手のための身体と声のセミプライベートレッスン
https://kaorukuwata.com/body-voice-semiprivate-lesson-20260629/

 

このブログを続けて読む方へ

この記事とあわせて、こちらの記事も参考になると思います。

一生懸命なのに、なぜ演技が飛躍しないのか|見直したい3つのパターン
https://kaorukuwata.com/acting-breakthrough-patterns/

セリフが説明っぽくなる理由|俳優が見直したい言葉と行動の関係
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自然にやっているつもりなのに、なぜホームビデオに見えるのか
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こんなに感じているのに、なぜ演技では伝わらないのか
https://kaorukuwata.com/acting-emotion-is-not-acting/

 

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この記事を書いた講師

鍬田かおる

演技コーチ、アレクサンダー・テクニーク教師。

俳優、歌手、ミュージカル俳優、声優、映像や舞台で活動する方に向けて、台本読解、演技実践、身体と声、相手とのやり取りを扱うレッスンを行っています。

また、インティマシー・コーディネーター(ディレクター)として、映像や舞台における親密な場面、身体的な距離、同意、境界線を含む演出の相談にも対応しています。

演技を、気持ちだけでどうにかするのではなく、台本、身体、声、相手、状況を具体的に扱えるものとして整理することを大切にしています。

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