セリフの意味、どう扱ってる?
まだ寒いですが、2026年前半はもちろん、後半へ向かって、動いている企画も多く、楽しみな演技コーチ 鍬田かおるです。
さて、これはどうしても避けて通れない、今日はセリフについてです。
経験の長い方も、少し足踏みしてらっしゃる方も、ぜひ一度、立ち止まって読んでみてください。
「分かりやすそうなセリフ」は、扱いが難しい
台本を読んでいると、
「このセリフ、分かりやすいな」
「この人物の考え、理解できる」
そんな感覚になる瞬間があります。
設定もリアルで、言葉にも説得力がある。
だからこそ、ついそのセリフをそのまま使ってしまう。
でも、ここで一度、立ち止まって考えてみてほしいのです。
そのセリフの意味、どう扱っていますか。
もちろん、国語の意味には、ほとんどの方が問題ないと思います。
深められるのは、その先…
セリフは「意味が分かる」ほど危うくなる
セリフの意味がはっきりしていると、
人物の考えや感情を理解できた気になります。
つい、心の中で「そうそう、わかる」とうなずいてしまうこともあるでしょう。
けれど、理解できたことと、
人物として立ち上がっていることは、別です。
現実の私たちもそうです。
本音とは違う言葉を選ぶ。
場をやり過ごすための説明をする。
本当は言いたいことを、あえて言わない。
つまり、
口にしている言葉と、内側の状態が一致しない場面は、特別なことではありません。
セリフは、本音の説明文ではない
台本のセリフも同じです。
書かれている言葉が、
人物の本音をそのまま説明しているとは限りません。
むしろ多くの場合、
その人物が
「今、その言い方を選ばざるを得なかった理由」
が、セリフとして現れています。
意味を理解すること自体は大切です。
ただし、意味だけを信じてしまうと、
人物の矛盾や揺れ、未整理な感情が見えなくなる。
「ちゃんと気持ちを込めて」
「伝わるようにセリフを言う」
こうした考えで行き詰まる方が多いのは、このためです。
そもそも、当事者、気持ちを込めたくない場面だってあります。
「裏腹」という視点を入れてみる
ここで役に立つのが、「裏腹」という視点です。
すべてのセリフが裏腹なわけではありません。
けれど、もし裏腹の要素がまったくなかったら、
なぜ誤解が起きるのか
なぜ行き違いが生まれるのか
なぜドラマが成立しているのか
説明がつかなくなります。
セリフは、答えではなく手がかり。
意味は、ゴールではなく入口です。
これ、実は現実の世界でも役立つ場面、たくさんありませんか?
5歳、6歳の子どもですら、本音をそのまま叫ぶ事は珍しいです。
「もっと抱っこして」と泣いてる子もいるでしょうが、
「〇〇君も持ってる」とおもちゃを欲しがっているかのような会話を通じて、
「なんでこっち来てくれないの?!(ウギャー)」と地団駄を踏むことで、
子どもですら、深い根っこの、本音を隠している部分、ありますよね。
セリフの意味を見る前に、理由を見る
この言葉は、
本当に言いたいことなのか。
それとも隠すための言葉なのか。
相手を守るためなのか。
自分を守るためなのか。
セリフの意味そのものよりも、
なぜその言葉が選ばれたのかを見る。
この視点が入ると、
同じセリフでも
間、呼吸、視線、動きの質が変わります。
結果として、
分かりやすいけれど予定調和な演技から、
観ている側が引き込まれる演技へと変わっていきます。
ただ、言葉が聞こえて、その言葉の意味が事足りるのであれば、
映像でも舞台でも実際に動きを見る必要が減ってしまいます。
経験を重ねるほど、見落としやすいポイント
台本が読める。
状況も関係性も理解できる。
だからこそ、意味をつかんだ時点で、思考が止まりやすい。
でも、人物は
理解された瞬間に完成するわけではありません。
意味をどう扱っているか。
そこに、その人の演技の質がはっきり出ます。
そうです、「意味を与える」、「意味を伴わせる」ここが俳優や歌手の腕の見せ所。
セリフの意味、どう扱っていますか
セリフを軽く扱う必要はありません。
ただ、意味をそのまま使わない。
それだけで、
台本の見え方は一段深くなります。
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演技コーチ/ムーヴメント指導・演出・振付/IDC認定インティマシーディレクター/STAT認定アレクサンダー・テクニーク指導者/スピーチ&プレゼンテーションコーチングActing Coach/Movement Direction/IDC qualified Intimacy Director/STAT certified Alexander Technique teacher, mSTAT, Movement Teaching/Speech and Presentation Coaching




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