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セリフっぽさ/不自然さ/芝居くささ

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ワクチン接種3回済、演技コーチのくわたかおるです

今日はいわゆる「セリフっぽさ」!

あちこちで聞かれる「不自然さ」!!

「芝居臭さ問題」についてチェックポイントつくりました

もっと生き生きとした表現、より本当の意味で自分らしい演技、そして作品全体のプラスになるような魅力的なあり方を求めるみなさまのお役に立てれば幸いです

 

私も生徒さんの一人称で語る文章や、いわゆるセリフのあるシーンを見たり、稽古に立ち会ったりして気づくのですが、

どうにも「セリフっぽい」時、以前ブログにも書きましたが、映像の方によく指摘されるような、「整っている感じ」、「きちんとしちゃっている」部分がたくさんあるようです。

また、もちろん良かれと思ってのことなのですが、「ちゃんと伝えなきゃ」、「これはとても大事なんだ」、「このセリフが1番大切です」に代表されるようなサブテキスト(笑)が演じて側から漏れ出ている時があります。

そして残念なことに、「芝居臭さ」は作り手が、極端に言えば演じて側が気に入っているセリフや、大好きな部分、創作側でテーマになっているとか何らかの物語の要になっていると重要視される部分で、その傾向はさらに強まるようです。

 

みなさまもご記憶がありませんか?

自分の今まで信じていた役の人物が、突然、なんだかとても熱心に、がんばりながら、緊迫した様子で、いかにも重要そうに、つよーい目力で

「念じて」

「思いつめて」

「やけに流暢に、雄弁に語っていた」

がゆえに!

冷めてしまった感覚….

あまりにも……

不自然!

どう考えても…

もともと決まっていた「セリフ」としか思えない

…..

さっきまで信じていた作品の世界が、まるで自分に関係のある日常の生活の延長にあるとも思えず、

反感を覚えたり、また共感をして感情移入していた人物たちが、どうにも「お決まり事」が非常にスムーズにできているすごい人たち、にしか見えない…

本末転倒です。

 

そもそも、私たちは、自分の友人や家族、またいろいろな事情でその場に居合わせている人たちに向かって、そんなにも滑舌よく、ペラペラと、次々と言葉がよどみなく思えい通りに出せるものなのでしょうか?

確かに雄弁な方や、職業柄人前で喋ることに慣れていらっしゃる方、文章の構成や展開に自信もあり、言葉巧みに滑舌も良い方はたくさんいます

しかし、言葉を発するその寸前まで、私たちは、それをほんとに言うのか言わないのか、その文章今本当に使うのか使わないのか、といったその場での、判断を保留しているはずです(字条件反射を除く)

 

事前に、どこが大切だとか、何をどんなふうに言おうとか、それこそ、音を高くしようとか、明るく印象づけたいとか、はたまた、自分の悲しさや悔しさ、いかりや憤り、嬉しさや興奮、喜びですらも、前に出そう出そうとを押し出していく事は無いように思います。

私たちが実際に、自分にとって差し迫った状況にいて、何らかの決断を迫られ、感情が目的に向かって動いていて、刻々と変化している時、(作品の中ほどのスピード感や凝縮はないかもしれませんが)

内容は「伝わってしまう」ものであり、

伝えたい部分と伝えたくない部分がせめぎ合うこともあり、

感情も、理性で何とか抑えようとしても、どんどん進んでしまい

当事者の感覚としては、思いがけず

内容が漏れ出てしまい、自分でも驚く部分があったり、直前で言う言葉が変わったり、それこそ言わないでおく部分や、思わず何らかの事情で言い過ぎてしまう

つまり、誰もすべては思い通りにはいかないと言う結果が、自然ではないでしょうか?

ここに、結末は天気を知っている中で、新しく驚いたり、新鮮に感覚をもう一度追体験したりすることの難しさがありますね

 

伝えたいが強いわけでもなく、伝えたいが故にうまくいかない部分がはみ出て、雄弁な人でも、よどみなく出てくるわけでもなく、

日ごろは滑舌が良い人でも、自分が当事者となれば、そしてそのシーンでの意思決定や交流のリスクが高ければ高いほど、思い通りにはいかないのではないでしょうか?

 

この不均衡やはみ出てしまう部分、イレギュラーな変化に真実の感覚が宿ると思います

それをわざと狙うと、もちろん「あざとい」になるのでしょうが…

 

皆様の体験談や、爆笑事件、そしてご活躍の良きお知らせもお待ちしております。

2月は状況を鑑みまして、オンライン化して、ダイフォンの読解をアップグレードする二日間のクラスを組みました

小説や映画、戯曲などを使いながら、読解ってなんだろう?に始まり、どうやって底力をつけるか、もう23歩踏み込んだところまで自分で行くための練習を強化します

オンラインですので、遠方の方も海外在住の方もご参加いただけます、楽しみにしてます。

初めてご参加の方は、観客のプロフィールとともにメールいや各種メッセージからお申し込みください、よろしくお願いします。

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