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感情を出そうとするほど、演技が伝わらなくなる理由

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感情を出そうと力むのではなく、台本を読みながら演技の準備をする俳優

「もっと感情を出さなきゃ」

「気持ちを強くしないと伝わらない」

「ここは泣けた方がいいのかもしれない」

「怒りをもっと見せた方が、ちゃんと演技しているように見えるのでは」

演技の準備をしているとき、そう考えてしまうことはありませんか。

でも、演技で本当に必要なのは、感情を大きくすることではありません。

必要なのは、その感情がどこから生まれ、何に向かい、どのくらいの強さやスピードで表れ、どのように相手に届くのかを調節できる力です。

そして

そのための「めくるめく」ような想像力です。

感情を出そうとするほど、身体が力み、相手が見えなくなり、かえって演技が伝わりにくくなることがあります。

今回は、感情を出そうとするほど演技が伝わらなくなる理由と、プロの現場で求められる「調節できる演技」について書きます。

季節の変わり目にもかかわらず、周囲の俳優や歌手の方の体調は、みなさん管理が行き届いていて、尊敬するばかりです。

先日、4月のクラスに参加された方、そして5月のクラスに参加された方からも、ポジティブなお知らせがありました。

クラスにお越しになる方の活躍は、やはりうれしいものです。

この勢いに乗って、ますます活発に伸びていかれるのを楽しみにしています。

さて本日は、長年のテーマでもある「感情」についてです。

演技の話になると、どうしても「感情を出す」「感情を爆発させる」「もっと気持ちを込める」といった言葉が出てきます。

じっくり読んでください。

 

感情を出そうとするほど、演技が伝わらなくなる理由

「もっと感情を出さなきゃ」と思うほど、
演技が伝わらなくなることがあります。

感情が足りないからではありません。

むしろ、感情を出そうとしすぎることで、
相手に何をしたいのか、
その場で何が起きているのか、
どこへ向かっているのかが見えにくくなることがあります。

必要なのは、その感情がどこから生まれ、何に向かい、どのくらいの強さやスピードで表れ、どのように相手に届くのかを調節できる力です。

感情を出そうとするほど、身体が力み、相手が見えなくなり、かえって演技が伝わりにくくなることがあります。

 

「感情が出たからうまくいった」は、本当でしょうか

「今日は感情が出た」

「泣けたからうまくいった」

「怒りが出せたから手応えがあった」

そのように感じることがあるかもしれません。

もちろん、演じている本人の中で、何かが大きく動いた感覚は大切です。

けれど、それがそのまま「演技がうまくいった」ということにはなりません。

プロの現場で求められるのは、感情が強く出たかどうかではなく、その感情をどう調節できるかです。

どれだけ感情が強くても、作品の文脈に合っていなければ、伝わりません。

どれだけ本人が本気で感じていても、相手役とのやり取り、場面の目的、カメラや客席への届き方とずれていれば、作品の中では使いにくいものになってしまいます。

仕事として演技をするなら、これは避けられない事実です。

本当の実力とは、感情を瞬間的に爆発させること

自分が好んでいるセリフの言い方や姿勢を見せつけることではありません。

感情も思考も、その変化のあり方です。

さらに言えば、その質、スピード、強さ、サイズ、向かう先を調節しながら、作品に応えていく力です。

もちろん、そのためには「いつなのか」「どこなのか」「誰なのか」といった文脈に合っている必要があります。

しかも、それが役の人物という他人バージョンになります。

ここ、忘れてしまい「国語のまま」だと「自分ごと」にならず、なかなか気持ちもスムーズに動いていきません。

そうなんです、読解が浅い、もしくは一般的なまま、

個人的な事情が掘れていないから、感情や気分、いわゆる気持ちが動かないことが多いのです。

具体的に、逆の人物の事情で、文脈に合わせることができる俳優だけが、意図的にずらすこともできます。

 

感情を出すことと、演技が上達することは別物

俳優として、「もっと感情を出さなきゃ」と感じたことはありませんか。

実際には、現場でまともな監督や演出家が、雑に「もっと感情を出して」と言うことは、それほど多くないはずです。

むしろ多いのは、俳優本人が勝手にそう受け取ってしまうことです。

「何か足りない気がする」

「伝わっていない気がする」

「このままだと薄いのでは」

「もっと演技らしくしないと」

そう考えて、自分から感情を大きくしようとする。

真面目な方ほど、ここで一生懸命になります。

「伝わるように、もっとはっきりさせよう」と身体の緊張を強くする。

「何か違うなら、もっと大きくしなきゃ」と声のボリュームを大きくしたり、歩幅などの運動のサイズを変える。

「意味が違うなら、きっと気持ちも違うはず」と、感情そのものを変えようとする。

でも、ここから、さらに身体は力みやすくなります。

感じようとしているのに、感じにくい身体の使い方に進んでしまう。

本当に、残念です。

実は、「出そうとする」こと自体が、演技を不自然にしてしまう原因になることが多いのです。

これは日常生活を振り返ると、かなり明らかです。

隠そうと思っていても、ついぽろっと出てしまう一言。

不意に出る目線。

社会的には出さない方がいいと思っていても、じわじわにじんでしまう本音。

遠慮しているつもりでも、声や間や態度に表れてしまう気持ち。

これはみんな、個人的かつ具体的だったからです。

感情とは、本来「出すもの」というより、「出ていってしまうもの」ではないでしょうか。

ところが、演技で「感情を出すこと」そのものを目的にすると、わかりやすい怒り、わかりやすい涙、わかりやすい悲しみに寄ってしまいがちです。

すると、観客や周囲が想像する余地が減ります。

隙間がなくなり、演技の深みや厚みが失われます。

何より、「出そうとがんばっている」こと自体が見えてしまう。

リアリティーを目指しているはずなのに、ここを無視してしまう方は、まだ多い傾向です。

大切なのは、感情を見せることではありません。

相手と関係し、行動し、目的を持って、その状況にいる役の人物として存在することです。

その延長線上に、行動に伴う感情があります。

状況の変化、相手からの働きかけ、役の目的の揺れによって、気持ちが漏れ出ていきます。

つまり、順番が逆なんですよね。

だからこそ、バックグラウンドが、具体的で、かつ個人的に事情が深めてあればあるほど、実際の人間に近づきますから、その状況や役の事情にリアリティーが生まれます。

役の人物として、自分ごとで動いていけるようになります。

結果として、意図せず滲み出るものがあり、受け取り手がそこに意味を補い、文脈に沿って観客の心に届くのです。

つまり、映像でも舞台でも、台本の構造を無視した「出そうというがんばり」は、奇妙なものになりやすいのです。

出そうとがんばらないと出ないなら、根っこに向かう

20年以上指導してきて、強く感じることがあります。

もし「出そうとがんばらないと出ない」と感じているなら、見るべきところはそこではありません。

感情そのものをもっと大きくしようとするのではなく、なぜ漏れ出ないのか、なぜじわじわ伝わっていかないのかに向かいたいのです。

原因は一つではありません。

身体の使い方、呼吸、発声、発音、想像力、観察力、台本の読解、解釈、構造の分析、個人的な意味付け、サブテキスト。

いろいろな要素が関わっています。

だからこそ、「もっと感情を出そう」で解決しようとするのは、かなり大雑把です。

本当は、感情が動きやすい条件を整える必要があります。

相手に働きかける目的があること。

今この場で、何を変えたいのかがあること。

その役の人物にとって、相手や場所や出来事が個人的な意味を持っていること。

身体が固まりすぎず、声や視線や動きが相手に向かえること。

こうした土台がないまま「感情を出す」だけを頑張ると、演技はますます力みます。

「爆発」ではなく「応答」ができる俳優へ

感情を爆発させることは、ある意味では簡単です。

繊細な方ほど、なおさらです。

生きていれば、フラストレーションもあります。

それぞれに、さまざまな記憶や傷つきもあります。

そういったものを直接的に作品へ投影して、引火させようとする考え方も、昔は多かったように思います。

今もあるのかもしれません。

けれど、少なくとも私が学んできたイギリスの大学やトップクラスの演劇学校では、20年以上前でも、そんなことを中心にはしていませんでした。

マーケティング的に、キャッチーな文言としてそのような印象を出すところはあるかもしれません。

でも実際には、感情の爆発だけでは、どの役の人物も似てきます。

作品の文脈に合わないこともあります。

さらに、一本調子になり、どこかで限界が来ます。

中長期的に活躍するために問われるのは、「いま、この状況に対してどう応答しているのか」という力ではないでしょうか。

相手が何をしてきたのか。

その言葉は、役の人物にとって何を意味したのか。

今、何を変えたいのか。

次にどの方法を選ぶのか。

演技とは、刻々と変わる状況に応答し続けることでもあります。

同時に、状況を変え続ける働きかけの連続でもあります。

だからこそ、一回限りの感情爆発よりも、揺れ幅を調節できる力、スピードや質を調節できる力の方が、演技の土台になります。

そして、そこが現場での信頼につながっていきます。

残りの2時間、何をしていますか

少し意地悪な言い方をします。

仮に2時間の作品があるとして、役の人物が大きく感情を爆発させる場面は、実際にはどのくらいあるでしょうか。

本当に大きな転機があり、突発的に内面があらわになることはあります。

でも、多くの場合、それはいくつかのシーンです。

2時間のドラマの中で、数分程度かもしれません。

主要なキャラクターでなければ、さらにその割合は低くなるでしょう。

特殊な演出や、特定のテーマの作品でない限り、20分以上ずっと感情のピークが続くことは、かなり珍しいのではないでしょうか。

では、残りの時間、俳優は何をしているのでしょうか。

ただ感情をためているのでしょうか。

泣く準備をしているのでしょうか。

怒る準備をしているのでしょうか。

そうではありません。

相手を見て、聞いて、判断して、働きかけています。

何かを隠し、何かを伝えようとし、何かを避け、何かを変えようとしています。

その中で、葛藤が生まれ、変化が起き、感情が動いていきます。

だから、「キャラクターとして、その場にどう居るか」の方がはるかに重要です。

感情爆発だけを練習しても、残りの時間が空っぽになってしまう。

ここに気づけるかどうかは、演技の伸び方に大きく関わります。

「感情を出そうとがんばっている俳優の止まった目、固まった様子」、やめませんか?

「扱える」とは、何度でも選べること

演技において、扱える感情とは、ただ一度感じられることではありません。

一度だけでよければ、日常の自分のままで済むかもしれません。

でも、作品ではそうはいきません。

必要なときに、必要なだけ。

何度でも、少し違うかたちで選び取れること。

これが大切です。

私は、これは少しバスのルートに似ていると思っています。

同じ目的地には向かうけれど、通る道が違うバスがある。

その日の道路状況によって、見える風景も少し違う。

一緒に乗っている乗客や、車内の空気によって、自分のちょっとした気分や態度も変わる。

でも、目的地は同じです。

演技も、それに近いところがあります。

同じシーンでも、相手の働きかけが少し違えば、自分の受け取り方も少し変わります。

前後関係の受け取り方が変われば、相手の言葉の響きも変わります。

今日の状況では、相手のある部分が強く気になるかもしれません。

別の日には、同じ言葉が少し違って聞こえるかもしれません。

それでも、場面の目的や構造は失われない。

そういう状態の方が、私は現代的にも、演技として豊かだと感じています。

大切なのは、声色やセリフの言い方、所作のスピードや感情の大きさを固定することではありません。

たとえば、

今日は相手のこういうところが気になる。

この前後関係だと、相手は自分にとってAのように見えてくる。

さっきの働きかけを受け取ると、次の方法が少し変わってくる。

このように、演出や意図に応じて、強さや質感を調節できること。

これができてはじめて、俳優は作品の一部として信頼されます。

ご自身の作品の例で、当てはめてみることはできませんか。

ここからより具体的に、そして感覚的な想像も膨らんでいきます。

 

「伝わる演技」かどうかが問われている

どんなに本気でたっぷり感じていても、それが誰にも伝わらなければ、作品の中では効果を発揮しにくいものです。

自分の中で100パーセント感情があったとしても、それが作品の文脈で、描かれている事実や、伝わってほしい内容として届く構造になっていなければ、ただの自己満足になってしまうことがあります。

これは厳しいですが、仕事として演技をするなら、かなり大事な事実です。

しかし、逆を返せば、ここがクリアできれば、不可思議な「感情爆発を繰り返そうとがんばる」必要はありません。

私はその方が気楽です。

そして、健やかにいられるので、能力も発揮しやすくなります。

現場で周囲の動向にも気づけますし、自分自身も閉じこもらず、よい状態に持っていったところから取り組めると思っています。

俳優や歌手のみなさん、プロを目指す方々は、いかがでしょうか。

大切なのは、見えるように、聞こえるように、感じていける状態をつくることです。

行き来できること。

調節できること。

そして、いつでも手放せること。

ただピークに合わせて感情を強く出すのではなく、身体、動き、声のトーン、間合い、視線など、あらゆる要素で伝えられる仕組みを信頼できるようにすること。

そのために、日々のトレーニングや練習があります。

感じる。

見えるようにする。

聞こえるようにする。

調節できるようにする。

直接狙わなくても伝わる。

このプロセスを丁寧に積み重ねることが、演技の実力を飛躍させていきます。

調節できる力が、現場での信頼につながっている

現場で信頼される俳優とは、演出家や監督の要望に応えながら、あらわになる部分を調節できる俳優です。

歌手や音楽家の例で考えると、よりはっきりするでしょう。

「つい、声が大きくなってしまいました」

「うっかり、スピードが20パーセント早くなってしまいました」

それでは、作品そのものが崩れてしまいます。

もちろん演技は音楽とまったく同じではありません。

けれど、作品全体の中で、自分の強さ、方向性、タイミング、間合いを調節する力が必要だという点では、かなり近いものがあります。

「もう少し明るさを抑えて」

「この言葉の裏に、もっと意味がほしい」

「ここは余白を残して」

このような抽象的な言葉を受け取ったとき、どこまで具体的に想像していけるか。

そして、それを自分の身体を通して変えられるか。

恵まれた環境であればあるほど、優れた方も多いですから、限られた時間内に具体的にどう調節できるかが、実力として見られます。

感情を強く出せるかどうかではありません。

強さ、方向性、タイミングを調節できるかどうか。

その柔軟性こそが、プロの演技に必要な力です。

台本読解が浅いと、感情だけを大きくしようとしてしまう

感情を出そうとして力む俳優に共通していることがあります。

それは、台本の構造を見る前に、気持ちや雰囲気に飛びついてしまうことです。

この役は悲しい。

この人は怒っている。

ここは寂しい場面。

このセリフはきっと強く言う。

もちろん、間違いではない場合もあります。

けれど、そこで止まってしまうと、演技にはなかなかつながりません。

本当に見たいのは、役の人物が何をしたいのかです。

誰に向かっているのか。

何を変えたいのか。

何を手に入れたいのか。

何を避けたいのか。

そのために、どの方法を使っているのか。

ここが見えてくると、感情は単なる気分ではなく、行動に伴う変化として扱えるようになります。

だから、台本読解は感情を消すためにあるのではありません。

むしろ、感情が動くための条件を見つけるためにあります。

感情を頑張って出す前に、まず台本のどこを見るのか。

役の目的、目標、方法をどう整理するのか。

シーンの構造をどう読み、相手とのやり取りにどうつなげるのか。

ここを学ぶことで、「気持ちはあるのに伝わらない」という状態から抜け出しやすくなります。

演出家や監督からの言葉を、感情の強さだけで受け取ってしまうと、演技はかえって窮屈になることがあります。

「もっと伝えて」「気持ちが違う」「そこはそういう意味ではない」といった言葉は、必ずしも「感情を大きくして」という意味ではありません。

指示やフィードバックを、具体的な準備や行動に変えていく視点については、こちらの記事でも詳しく書いています。

監督や演出家の指示を、どう演技の準備につなげるか

 

出すのではなく、育てる演技へ

感情を出すのではなく、育てていく。

普段の私たちのように、ときには隠れ、ちらりと漏れて、隠したつもりでも少しはみ出てしまう。

そうした本音の部分は、やはり面白いものです。

感覚をつくり込むのではなく、立ち上がってくる仕組みを準備していく。

これは、俳優自身の身体、呼吸、意図、思考の質とつながっています。

レッスンや準備の段階で、この育つ仕組みを理解しておけば、現場では焦らずとも滲み出る表現が可能になります。

感情は、頑張って出すものではありません。

漏れ出るように、見えるように、聞こえるように、育てていくものです。

そのためには、感情そのものを直接つかみにいくより、台本の構造、相手への働きかけ、身体と声の状態を整えることが大切です。

5月のクラスで扱うこと

5月のクラスでは、感情を大きくすることを目的にするのではなく、台本の構造を読み、役の目的・目標・方法を整理し、相手とのやり取りの中で演技を立ち上げていく練習を行います。

5月30日(土)19:00-22:30は、オンラインでの台本読解クラスです。

まず、台本を受け取ったときに何を整理すればよいのか、目的・目標・方法をどう分けて考えるのか、感情や雰囲気に飛びつく前に何を見るべきかを扱います。

5月31日(日)13:00-17:00は、スタジオでの少人数制・演技実践クラスです。

今回は1日のみの実践クラスとして、前日の読解で整理したことを、実際に相手とのやり取り、身体、声、動きの中で試していきます。

「もっと感情を出さなきゃ」と力んでしまう方。

「気持ちはあるのに、伝わらない」と感じている方。

台本を読んでも、結局どこから演技に変えればいいのか迷ってしまう方。

感情を頑張って出す前に、まず何を準備すればいいのか。

そこを一緒に整理していきます。

5月30日・31日のクラス詳細

5月30日(土)19:00-22:30

演じるための台本読解クラス

オンライン

5月31日(日)13:00-17:00

少人数制・演技実践クラス

スタジオ

今回は、オンラインで台本の読み方を整理し、翌日にスタジオで実践する構成です。

「感情を出そう」と頑張る前に、台本のどこを見ればよいのか。

相手とのやり取りの中で、どう変化を起こしていくのか。

演出家や監督の言葉を、具体的な準備と演技につなげたい方に向けたクラスです。

5月30日オンライン台本読解クラス・5月31日少人数制演技実践クラスの詳細はこちら

5月30日(土)・31日(日)開催|台本読解と演技実践をつなげる少人数クラス

 

まとめ:本当に必要なのは、感情の大きさではなく調節力です

感情を出すことと、演技が上達することは別物です。

一度大きく感じられたからといって、作品の中で使える演技になるとは限りません。

現場で必要なのは、感情を爆発させる力ではなく、状況に応答しながら、強さ、方向性、タイミングを調節できる力です。

そして、そのためには台本の構造を読むことが欠かせません。

役の目的、目標、方法が見えてくると、感情は無理に出すものではなく、行動に伴って動き始めます。

感情を頑張って出そうとしてきた方ほど、まず見直したいのは、感情そのものではありません。

台本の読み方、身体の使い方、相手への働きかけ、そして調節できる準備です。

この記事を書いた人:鍬田かおる

演技コーチ/インティマシー・コーディネーター(ディレクター)

演技指導歴20年以上。プロ俳優・歌手・ダンサーを中心に、感情と身体のつながりを軸としたレッスンを展開中。映画スクールやパフォーミングアーツの大学をはじめ、ミュージカル、オペラ、映像、舞台など幅広い現場で指導。

詳しいプロフィールは、HPのプロフィールページからお願いします。

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これまで演技のメソッドや型に疑問を抱かれてきた方へ

あなたの感じてきたモヤモヤは、もしかすると「役」にとってのリアリティーが、具体的で意味のあるものになっていなかったからかもしれません。

また大学、演劇学校、大学院と、イギリスで学んできた私が言うのもなんですが、日本を中心に活躍していらっしゃる方、日本語を母国語として多くの時間を過ごしている方にとって、演技メソッドやシステムには向き不向きの傾向があるようにも感じます。

特に、真面目に考え込んでしまう方。

好きだからこそ抱え込んでしまう方。

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迷惑をかけてはいけないと、一生懸命ひとりで頑張りすぎる俳優や歌手。

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