演劇歴、実は30年越え…演技コーチの鍬田かおるです
一般論になって申し訳ないのですが、今日は誰もが見直すことができそうな、公演の特徴についてお話しします
やってる側が気づいている事はもちろんなのですが、観客側としていても、気づく傾向と言うものがあります
日本だけに限らず、私はイギリスでも感じたことで、特に国籍や文化に限定された問題ではないと思っています
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作品の冒頭部分は、実力は、盟友と呼ばれる人でも、よっぽどのことがない限り(おそらく)、やはり中盤や後半に比べると、「硬い」傾向があります
もちろん皆さんそれぞれをウォームアップなどはされているのでしょうが、「構え」と言いますか「張っている」印象が強いです
当然、物語の性質上、もしくは意図的に効果を狙った硬さやはりなら良いのですが、演じ手側の緊張や「がんばり」癖、どうしても人前で何かをすることへの反応が出ます
これが私が、日ごろから、(ほとんどどなたも)出番前にわざわざ「気合を入れる」必要は無いと繰り返し申し上げる理由です
入れようとしなくても、自然に入ってしまうんですよね….どちらかと言うと、あまり入りすぎないよう防ぎたい位です(苦笑)
私がこれまで観た名だたる世界の名優たちでも、この構えや硬めな傾向がなかった方は、居ませんでした…ただ作品によっては、冒頭に何か事件が起きたり、緊張を要するような状況が突発的に起きたりと、「構え」や「硬さ」が全く目立たない状況もあります
したがって、誰だけは優れていたとか、逃れられたと言う証拠はありません…悪しからず
さて、
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その後、ほぐれてきた演じてたちはだんだん活発になっていきます
始まって20分、30分ほどすると多くの演じてたちは良い意味で「ほぐれて」きて、本領を発揮し始めます
と同時に、自分の癖が出やすくもなります
「興奮」のおかげで、痛みも感じにくく、実は鈍感になりやすい時間帯でもあるようです(経験談)
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中盤になってくると、残念な場合にはスタミナが切れてきます
たけている方々の場合は、(必要に応じて)テンポやリズムよく、物語が展開していきます
緩急もバランスが良いのがこの辺です
しかし、作品によっては「休憩」なる罠(笑)が待ち受けています
これは演じ手にとってもそうですが、お客様側にとっても、トイレに並んだり、知り合いと話をしたり、携帯電話をチェックしたりするわけですから、一旦いろいろなものが途切れます
難しいですね…当然、「興奮」はおさまりがち
場合によっては、「おねむ!」なお客さまも…
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いわゆる終盤ですが、どうしても生き物ですから疲れてくると、筋肉に疲労が溜まってきます
そうです!
冒頭のような「興奮」の魔法はもう効かないのです!
疲れてくれば、当然弱い部分に負担がかかります
心身ともに同じですので、大変なスタミナを要します
ジャンルを問わず、この傾向は体力問題です
身体がある程度ケアされ、調整され、うまく使いこなせていないと、姿勢も悪くなりやすいです
感情や思考もある程度ケアされ、自己洞察が土台にあり、まあまあ「乗りこなせて」いれば、(良い意味で)安全です
姿勢だけでなく、発声発音や感情の扱いの悪い癖も出てきますので、慣れない方が交流が雑になりがちな部分でもあります
ついつい「押し出し」てしまいそうになるのも、劇のピークならでは
……………
というわけで、
みなさまの観劇体験ではいかがでしたでしょうか
ご自身や周囲の様子はどうでしょうか
傾向は参考になりますので、ダメ出しと思わず、「防ぐ」ためのチェックポイント、くらいに思って取り組んでくださいね
私も公式LINEを今年こそちゃんとやらねばーとお叱りを受けました、がんばる!
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健康第一で2022年もどうぞよろしくお願いいたします
演技コーチ/ムーヴメント指導・演出・振付/IDC認定インティマシーディレクター/STAT認定アレクサンダー・テクニーク指導者/スピーチ&プレゼンテーションコーチングActing Coach/Movement Direction/IDC qualified Intimacy Director/STAT certified Alexander Technique teacher, mSTAT, Movement Teaching/Speech and Presentation Coaching
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