癖を取るより大切なこと

いつも応援ありがとうございます、演技コーチの鍬田かおるです

 

先日はハラスメント相談員の、今回は研修ではなく、筆記試験のほうに行ってきました

久しぶりに鉛筆で、マークシートや 800字以上の文字を手書きで書き込むと言う数時間で、いかに自分が昔、変な身体の使い方をしていたか、わざわざ文字が書きやすくなるわけでもないのに肩をあげたり、本当はそんなに力を入れなくてもいいのに鉛筆を強く握ったり、意識しないでついつい机に寄り掛かるようにして座っていたかを思い出しました

会場の大学のお教室の椅子に座って、みんなで黒板の方を見た途端に、学生時代の自分の身体の使い方を思い出す不思議な感覚がありました

やはり、長時間やっていた事は必ず身体に跡がついてるんだなぁと実感しました…

何十年も経てもやはり覚えているものは覚えている

そのおかげで私たちは、自転車の乗り方を忘れたり、歯の磨き方をすっかり忘れてしまったりする事は無いのですが…

みなさんの身体にはどんなあとがついているでしょうか?

今までとても長い時間やってきた習慣、好き嫌いや良し悪しはさておき、どういう身体の使い方や、考え方、自分への働きかけや質問をしてきたでしょうか?

ダンスや楽器演奏、そして私の専門とする演技のクラスでも、よく演出家の先生や、監督たちが

「そのくせとったほうがいい」とアドバイスがある

場合によっては、おそらく演出の妨げになっていたのでしょう

「その癖とれる？」と聞いてきたりします

もちろんいわれる側も真剣です

肩を上げてしまう癖
足を突っ張ってしまう傾向
喉に力を入れすぎること
顎を固めていること
ついつい構えて張っている腕
一生懸命になればなるほど、つぶしている背中など

数えきれないほど種類はあるのですが、わざとやっている人は(おそらくほぼ)いないのです

ここに人前で何らかのパフォーマンスをすることと、日常生活との差があると思います

自分1人で勉強してる時に肩を持ち上げてても、痛くなるのは自分だけですし、正直、多少息苦しいとか肩こりがひどいと言うような事はあっても、他人になんだか違った状況やストーリーを伝える事はないと思います

これが全く異なるってくるのが、演技、パフォーマンス

ちょっとした身体の部位の角度や動き、強さや方向、硬さ、動きの範囲で薬の人物の気持ち、状況、反応のありとあらゆる部分が視覚化されます

だから、自分の癖が良いとか悪いとかそういう話ではなく

自分の身体の癖や傾向いなすといいますか

できる限り身体の様々な部位や表情が、自分の要求されているものや欲しい効果に見合っていると、役立ちますし、便利で、納得も行きますよね

ここがポイント

特定の癖がいいか悪いかと言う健康や美容の話ではなく

あくまで、作品中に役立っているかどうか、欲しい効果を生み出せているか、誤解を招いていないかと言う点に絞ってみると進むし、工夫のしがいがあると思います

 

・調節の練習をする

・防ぐ技術を身につける

 

結局、F.M.アレクサンダーが発声と発音の問題からアレクサンダー・テクニークを発展させるになりましたが、癖を取り除きたいとか、悪いものはなくすとかそういった治療マインドではなくて、

あくまで演じると言う事、人前でパフォーマンスをするために役立てると言う観点からでした

かく言うF.Mさんはとにかくシャイロックやハムレット演じたかったんですよね…笑！

 

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