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演技の本質:「リアクション」ではなく「レスポンス」

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実は、演技指導歴20年+

子どもの頃は、色黒でガリガリ、所属していた芸能事務所の社長も悩んでいた過去が刺さる!

演技コーチ 鍬田かおるです。

 

さて、本日のテーマ

これはとっても根深い問題です

ここを間違うと、10年位ワークショップからワークショップへ

よくわからない癖をつけては、怒られ、変な癖をさらに育ててはダメ出しされ、気づいたら5年経っている、10年経っているという方が、実は舞台も映画も多いです。

大変なことになってしまうので、じっくり読み返してくださいね。

 

演技の現場で「もっと自然に反応して!」と言われたことはありませんか?

多くの俳優がこの指示を受け、「感情をしっかり出そう」「相手の演技にすぐに反応しよう」と考えます。

しかし、それだけではシーンに深みが生まれにくく、演技が単調になることがあります。

本当に求められているのは「リアクション(反射的な反応)」ではなく、

「レスポンス(意図を持った応答)」です。

 

「演技はリアクションだ!」は30年前、流行っていました。

私の周囲の当時、大人の舞台・演劇人も、

「やっぱりリアクションだよね」「リアクションが薄い」「リアクションが足りない」

「もっとちゃんと芝居を受けて!」と盛んに熱くなっていました。

もちろんそれで、細やかになった方や、「説明調」の芝居から離れて、近代の演技スタイルが確立された方も多かったと思います。

しかし、これは演技論が日本に輸入される過程で、また翻訳の問題もあり、かなり大雑把に、解釈されたものだと、今は気づけます。

 

→演技の初動は

反射と反応=リアクションを含みます。

反射は、科学的には、感覚器官から脊髄に刺激が伝わる生理的な無条件反射/自律神経の2つがあります。

これと区別するために、おそらく当時は、日本語では

「反応」と翻訳され「リアクションが芝居のミソだ!」と力説していた時代がありました。確かにそれは間違いではありません。しかし役の人物の「経験に基づいた」条件反射の部分がまだ残されています。

例えば「寒いから手袋をする」のように「感じたこと」を脊髄から脳へ、

そして脳からの命令と運動神経から筋肉へ連携していきます。

これが「条件反射」昔でいう「芝居は反応だ!」の反応です。


リアクション vs. レスポンス


✔️ リアクション → 反射的に驚く、泣く、身をすくめる

✔️ レスポンス → 相手の言葉や行動を受け取り、意味を解釈し、自分の目的に沿って行動を起こす
例えば、こんなシーンを想像してみてください。

【例】謝罪のシーン

「ごめんなさい」というセリフを言う場面。

リアクションだけだと、
✔️ ただ謝るだけ

しかし、レスポンスとして演じる場合、
✔️ 本当に許してほしいのか?
✔️ 形だけの謝罪なのか?
✔️ 相手の態度を見て、謝り方を変えるのか?

このように、キャラクターの目的によって感情も思考も、心象風景まで、中身が変わります。



なぜリアクションだけでは演技が浅くなるのか?

リアクションだけでは、キャラクターの意図や意思が見えにくくなります。

俳優が単に相手の演技に影響を受けるだけではなく、
どう返すか(レスポンス) を意識することが、より深みのある演技につながります。

演技とは、「影響を受けて、影響を与えること」。

これを腹の底に、ぜひ!

フィクションの世界であったとしても、また自分の日常生活でも、その「びっくり」や「ポカン」は習慣になっている

受け止め方の部分だけです。

しかし、それだけでは「相手や周囲への働きかけ」つまり「行動」にはつながらないから、シーンが展開しません。

物語が進まないんです。

自分の演技中の写真や動画が、びっくり顔やポカン口を開けたキョトンの割合が多くなり過ぎてはいませんか?

 


レスポンス/応答と意味付けを鍛えるために必要なこと

✔️ キャラクターの目的を明確にする

✔️ 台本のセリフの裏にある意図を考える

✔️ 相手のセリフの意味を受け取ってから、自分の行動を選ぶ

演技は「感情を表現すること」ではなく、「行動を選択すること」。
これを意識すると、役の人物にリアリティを持たせやすくなります。

 



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この考え方を実践し、演技の精度を高めたい方へ。

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「今まで6年もあちこち通ってきましたが、養成所でも習った事はなかったです。『具体的に』の意味がようやくわかりました。」 20代 女性 俳優 

「先生のクラスは本当に効果があるので、私だけの秘密にしておきたい気持ちもあります。」40代 女性 俳優

 


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📍 スタジオ開催
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シーンのテーマ、目的に向かう感覚をつかんで、具体的に役を深める方法が身に付く

「自分ごと」で役として行動するシステムを身に付けて、現場で提案していく方法が浮かぶようになる!

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反射のリアクションから、意味があり目的のあるレスポンスへ。
目的を持った演技をすることで、あなたの表現はさらに深まります。

あなたの演技に新たな視点を取り入れたいなら、ぜひクラスでお会いしましょう!

台本読解の入門編については、こちらの記事にもございます。

実際、昔からもちろん芸能事務所や養成所などで、私自身も言われてきたことですが、「整理する」ことが大事です。

論理的な思考は、歌や、ダンス、演技などの、いわゆる感情労働を助けます。

また、私のすべては全て、欧米スタンダードなどという大仰なものではなく、ジャンルを問わず「使える」実践的な入門編です。

アメリカで1部のコミュニティーで受けている方法をそのまま持ってきても、日本を拠点に活躍する日本語が母国語の方には合わない部分もあります。イギリスで伝統的に良しとされている手法が、コミュニケーションのスタイルの違いから、日本ではうまく機能しないこともあります。

こういった点を鑑みて、オリジナルのカリキュラムを毎回新しく組み直しつつ、改良を加え、クラスを展開しています。

 

私自身、日本の芸能事務所、俳優教室、養成所、大学の演劇科を経て、イギリスでも、そしてオーストラリア、アメリカでも学んできました。また私自身、俳優では無いので、「私だったら、こうするのに」というような気持ちが芽生えることも実際ありません。さらに言えば、共演者になることもないので、忖度して指摘を躊躇する、なんとなく顔色伺ってしまうと言うことが必要ありません。これは私にとって、指導者としてとてもプラスなことだと思っています。

こちらの7つのステップは、まずは入門編になりますが、ご参考になれば幸いです。

 

せっかく良いアイディアや、優れた感覚を持ちでも、台本を論理的にひもとき、それを身体で、実際に具現化することができなければ、辛いです。

いくら演じることが好きで、現場がある程度あっても、手ごたえが感じられず、量から質へ移行していかなければ、たとえ経済的に成功していても、辛い面があります。

ジャンルを問わず、様々な方の応援を、個人レッスン、グループクラス、サイド、コーチング、現場のサポートを通じて広げていければと考えています。

40年の演劇歴で鍛えられた「台本を受け取ったらまず何をすべきか」7ステップ

 
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こちらからのトークのスタートはできませんので、一言ご挨拶かスタンプをお願いします。

 

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