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レッスンとオーディション③-他人のちから

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最近は水泳よりも筋トレに精を出している、演技コーチのKaoruです

私は子供の頃、実はとある芸能事務所に所属して毎週日曜日にレッスンに通い、学校のない平日の夕方や土日にオーディションを受けると言う生活をしていました

今思えば、特に強い希望もないまま、ピアノとバレエを習っていたのですが、大人たちと一緒に受ける演技のクラスは、なんだかわからないけれども

先生のお人柄もあり、また周りの大人たちのユニークな奮闘もあり、いつもなんとなく興味深く見ていた記憶です

 

もちろん芸能事務所ですので、宣材写真なるものを取ったり、書類をマネージャーが出したり、ことあるごとに発表会などもあったりしたのですが

そのために不思議だったのが、

1 マネージャーや社長の思っている私(と言う小学生)私の両親の思う私(子供)

2 学校でなんやかんやしているクラスの子たちの思う私(同級生)

そして

3 おぼろげながらも、自分が私自身はどう感じていたかと言う私

この三者が全て違っていたように思います

良い悪いと言うよりも、文脈が違うのですから、当然別々です。

音大を出たてでいつも優しかったピアノの先生も先生なりの練習があまり進んでいない私(Kaoru)像!を抱いていたでしょうし

ロシア帰りの美しいバレエの先生も、先生のお立場からちょっとぼーっとしがちな私(Kaoru)と言う生徒のイメージを持っていらしたと思います

 

ここに、オーディションやキャスティングの難しさ、宣伝や広告の面白さでもあり、番狂わせがあると思います

 

意識的にせよ、ほとんどが無意識にせよ

自分のことは、自分が一番分からないし、出会う時間や場所はもちろん、その前後関係や、あらゆる文脈の要素と確立のもろもろ次第で

それぞれが解釈し、半ば勝手に(!)、オーディションに合格させたり、キャスティングしたりするのです

 

だからこそ、自分1人で無理に練習せず、専門家の力を借りましょう

私たちは、どんなに頑張っても、自分で自分の背中を直接見ることができません

 

そりゃ、鏡で見ることができても、鏡に映った背中を見ている自分の姿が見えるだけです

ここにも、1人での練習の限界や、一人ぼっちでがんばりすぎるが故に、深まっていく勘違いや思い込みの罠があります

 

オーディションに受かるなかったり、また現場での芝居が思い通りにならず悩んでいるときに自分が考えているより、あなたの力になりたいと考えている人は、実は世界中のあちこちにいて、必ずしも、同じジャンルの人や、身近な人間とは限りません

だからこそ、集って、年齢や背景、キャリアのバックグラウンドや習慣の違う人間同士で、練習することや、意見を交換することに価値があるのです

 

スポーツや音楽の世界でもよく言われますが、様々な世界の専門家をもってしても、やはり自力だと、気がつくことや、解決することに、とてつもない時間がかかります

ともすると、おかしな方向へ脱線していきます

異なるからこそ、強みがほどよくばらけていて、固有の感覚や経験や記憶が違っているからこそ、新鮮な目で新しい切り口を提供することができます

 

自分の目は自分を見ることに慣れてしまっていますから、なかなか違いが感じられなかったり、本当に成長してるのか辛い時もあるでしょう

前述の芸能事務所のオーディションでも驚いたのが、意外な仕事に自分をキャスティングしたい人がいること

私が良かれと思って真面目に取り組んでいても、それが陰気!に見えていたり、印象が全く違っていることが多々あると言う事…

 

両親なんてその顕著な例で、必ずしも親ばかと言うわけではなくても、とにかく見慣れてしまっているので、本当にわからなくなっているんですね

そして、それぞれ当たり前が違うので前提も変わります

 

何年もモヤモヤしている事でも、誰かに聞くと、あっという間に解決することもありますよ

私も、アレクサンダー・テクニークの先生に指摘されてドキッとした演技の思い込み、ダンスの師匠にずばり!切り込まれて、ハッとした教育学的な誤り、もちろん、運動のトレーナーにチェックされて、あっと気づく自分の悪い癖も毎月飲み込むしかないです

そして

好きなことを仕事にしている音楽や演劇はダンスの人ほど、そして真剣であり、真面目であればあるほど、つい頑張って、自力で解決したいと思う方が多いように見受けられます

 

もちろん、練習そのものは自分が自分を動かさねばならないのですが、自分に感じられないものほど、他人には程良い距離感で、明確に見えていることが多いです

 

また骨伝導問題だけでは無いですが(!)、私たちは自分で自分の声は客観的には聞こえないんです

 

例えば、親に反対されて東京に出てきて、また音楽や演劇で食べていこうと一生懸命で、何もかも自分でやることが当たり前と思っている人ほど、餅は餅屋です

長時間1人で考えすぎず、誰か専門家ら他人の力を借りることを考えて、連絡を取ってみてくださいね

ブレイクスルー、しましょう

 

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