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台本をよむときに気をつけたいこと① 事実

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演劇歴が長すぎる!演技コーチのくわたかおるです

先日、ありがたいことに私が高校生、大学生の頃、大変にお世話になった演劇教室の大先輩からお知らせがありました。

しかもクラスにもお越し下さって、久しぶりにいろいろなお話が伺えてとても嬉しかったです。

ご家族が増えて忙しくなっても、現場が既にあっても、学びを止めない姿勢にますます先輩を好きになりました。

今の若手やこれから映画やテレビ、舞台芸術の世界を目指す人には、時間がかかってでも、むしろ時間を味方につけて学ぶ方が、爆発的な力を産むと言うことをイメージしてみてもらいたいです。

さて、本日の課題…

永遠のテーマでもある「台本の読解」です

みなさまな何か気になる点、お悩み、こまったことなどありますか?

演出家の方、監督も、どうしたら、俳優とうまく台本(脚本)について話ができるか、工夫していらっしゃいますか?

 

■読解力は必須
映画でもテレビ、音楽劇でもミュージカルでも、先日もインターネット上で話題になっていましたが、テキスト情報から、人々の感情の変化や気持ちや身体の状態が想像できるというのは強みです。
多くの演出家、脚本家、監督が話の通じる、自分で想像でき、考えられる実演家を求めています。
最初に台本(戯曲なり脚本なり)をもらってやる事は、読むことです
しかし、この読むことというのが、ただ読む、がなかなかできないんですよね
人間の性質上、
読みながら思い出す
読みながら考える
読みながら勝手に(笑)解釈する
読みながら批判する
読みながら自分の記憶を参照して善悪を判断する
読みながらレッテルを貼る
読みながらカテゴリ分けする
読みながらつけ足したり減らしたり…
私たちはとても忙しいです(笑)!
この読みながらついついひとりでに連想してしまったイメージや、いわば反射的に浮かんだ印象やことの是非、上に書いたあれ捉えることを、一旦脇に置いておきたいです
簡単とは申しませんが、あえて自分のこれらの印象や批判を保留してみようと意識するだけで、少しいわば「落ち着く」ことを狙っています。
大好きな話だからこそ盛り上がって興奮してしまう、感情移入しやすい名作だからこそ、より激しく善悪の判断をしてしまう、人の心を操ることに長けた作家であればあるほど、私たちはその世界にのめりこみ、めくるめく時間を過ごしたり、身体の感覚が変わってくることも疑似体験できます。

だからあえて、私は(多くの巨匠や先輩方がアドバイスされたように)一旦「解釈」から離れることをお勧めしています

そのためにも、「事実」と「事実から推測できること、想像できること」を分けることを最初のステップと指導しています

これが、とても単純なのですが、簡単なようで難しい傾向があるようです。

もちろん、私が幼い頃もそうでしたが、とかく自分の思考の癖と言うのは気づかないものです。

私も非常に抽象的に、うやむやした言葉を使う10代だったので、先生はいつもお怒りでした。今振り返れば、ごもっともです。

そうです、私たちの仕事は、具現化することであり、批評することでは無いのです。

ですから、当然、具体的でなければならない。実行可能でないと、自分自身も困るのだ、と言うことです。

いくら動機や意図が優れていて、素晴らしいインスピレーションが湧いていても、それを実現可能な形で、外に出して、他人に見えたり、聞こえたり、また繰り返えせなければ形にならないのです。

練習としては、

例えば、小説や戯曲を読んだとき、事実と事実から推測できる項目を分けてみる

映画やテレビをみたときに、実際にみえた、きこえたことという事実と、みたからの反応、きいたゆえの反応を分けて言語化してください

「反応」と「刺激」は別、の確認でもあります

 

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