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「伝わらなくて当たり前」から始める演技|稽古の質が変わる前提の話

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演技コーチ鍬田かおるが解説する前提のお話。

1月の個人レッスン予約が続いております、指導歴20年+演技コーチの鍬田かおるです。

事務所のレッスン等では、小学校3年生から、個人レッスンや少人数の演技のクラスでは70代の方まで、幅広く教えております。

さて、今日は、納得しておきたい前提についてです。

以前、クラスで俳優の方々にお話ししたとき、「すっかり忘れてた」、「そう言われてみればそうですよね…」と目から鱗の方もいらしたので、ちょっと読んでみてくださいね。

 

伝わらなくて当たり前、という前提に立てていますか

リハーサルも進み、台本も読み込み、セリフも入れている。
それなのに、
「何か違う」
「もう一段ほしい」そう言われた瞬間、立ち止まってしまう。

この経験に、心当たりはありませんか。

また、他人に指摘をされなくともと

「なんだか手応えがおかしいな…」

「ちゃんと準備したはずなのに、伝わってないかも…」

誠実に努力してきた方ほど、
このじわじわと自分を疑い始めてしまいます。

でも、ここで一度、前提を確認しておきたいのです。

 

そもそも、伝わらないのは当たり前

私たちは日常生活でも、
家族や友人との会話でさえ、
「そんなつもりじゃなかった」
「いや、全然気にしてないんだけど」
と、食い違いを経験します。

現実の人間関係ですらそうなのです。

ということは、
他人が書いた台本の中の人物
自分とは異なる価値観や目的を持つ役
それを短時間で立ち上げ、相手や観客に伝えることが
簡単なはずがありません。

伝わらなくても不思議ではない。
むしろ、それが前提です。

よくも悪くも、それがドラマとなっているともいえます。

つまずきの正体はたんなる「才能」伝説ではありません

多くの俳優や歌手が苦しくなるのは、
このタイミングです。

準備してきた。
考えてきた。
稽古も重ねてきた。

それでも「違う」と言われた瞬間、
さらに頑張ろうとしてしまう。

しかも、自分のよく知ってるやり方で、続けてしまうんです。

しかし、実際に多いのは、単なる
才能や感性だけの問題ではありません。

「何を、どこまで、どう立ち上げるか」
この設計が、まだ曖昧なだけ。

それこそ調節するスキル、幅を広げていくこと、苦手を減らしていること…これを複数走らせるから、スタミナも必要ですよね。

リハーサルや現場では、

伝えようとしている要素が多すぎるのか
相手に委ねる余白が足りないのか
行動の目的が途中でぼやけているのか

ズレは、たいていここで生まれます。

だから、伝わらないことで、ぐるぐる悩むより、伝わらない前提で進んで欲しいのです。

 

「伝わらない前提」で準備するという考え方

伝わらない前提に立つと、
準備の質が変わります。

なぜ、この行動をするのか
何の目的に向かっているのか
なぜ、この言葉を使っているのか

そして、
この相手には、どう解釈される可能性があるのか
逆に、されない解釈は何か

これらをシミュレーションしていく。

実はこれは、
私たちが日常生活で無意識にやっていることでもあります。

実際、現実でも、「伝わるはずだ」と思っているから、言葉への注意がおろそかになります。

「伝わらないのはおかしい」なんて思ってしまった日には、フラストレーションが溜まったり、ますます誤解が深まることも…。

ですから、なおさら、作品作りー演技や歌の場面では、
それを意識的に、構造として整理していく必要があります。

 

一人での稽古が苦しくなり始めたら

一人で考え続けていると、
どこがズレているのか分からなくなります。

頑張っているのに、前に進んでいる実感が持てない。
そんな感覚が出てきたら、
それは能力やがんばり不足のサインではありません。

次のフェーズに入るタイミングです。

専門のコーチをつけないオリンピック選手はいないんです。

プロフェッショナルな味方を増やすこと、それはズルではありません。

 

モノローグを使った少人数制の演技クラスについて

1月25日・26日に行う
モノローグを使った少人数制の演技クラスでは、

なぜズレが起きるのか
どこで解釈が分岐するのか
伝わらなくなるポイントはどこか

これらを、実際に動きながら整理していきます。

新しいやり方を増やすのではなく、
今やっている準備を、
伝わる形に組み直す。

一人での稽古に限界を感じ始めている方にとって、
今後の判断軸を整理する時間になるはずです。

詳細は、こちらのクラスご案内記事からご確認ください。

モノローグが「自分ごと」になると演技は変わる|1月25・26日 少人数制・実践クラス

 

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大切にしている指導の軸

幼少時から芸能事務所に所属し、俳優を目指し、ダンスや音楽のトレーニングを受け、また演技の私塾を経てイギリスへ留学しました。30年以上の演劇経験、ロンドンでの大学・大学院修了、正規のアレクサンダー・テクニーク教師としての専門性、ムーヴメント指導の経験を統合しながら、これまで1,900名以上の俳優・歌手・ダンサー・声優・ナレーターも指導してきました。

今回のクラスでも、表面的な形ではなく、交流が自然に生まれる“仕組み”とそれを演技に活かす方法を身体のあり方から、丁寧に扱っていきます。

活動されてるジャンルを問わず、また演技経験の長短ではなく、現場で結果を出したい方がもっとも伸びやすい内容です。

 

個人レッスンをご希望の方へ

現場でOKは出ている。
けれど、自分では納得していない。

その違和感を誤魔化さず、
演技/芝居と向き合い直したいと感じている方へ。

個人レッスンは、
技術を「教えてもらう」場ではなく、
自分で考え、更新し続けるためのトレーニングです。

前向きに検討されている方は、
下記フォームをご確認ください。

▶ 個人レッスン申込み 専用フォーム

https://forms.gle/ZJDQRQmQkVwnwNMx6

 

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