猛暑に弱い、演技コーチの鍬田かおるです。

お暑い中、ロケにリハーサルに、毎日飛びまわる生徒さんたちにはすっかり脱帽です。

さて、本日は、

「普段は、自分として、あちこち動き回るているのに、いざ、演じるとなると、なんだか動きづらくなる」件です。

そうなんです。

日常では、例えば、自宅で映画を観ていて、ふと喉が渇いたなぁと気づいて、冷蔵庫にある麦茶を取りに行ったついでに、飲むつもりだった薬のことを思い出して、とその時、自分が食器を洗っていないことに気づいて…と言うように、すらすらと、次から次へと意識が続いていて、動きも、それに呼応しています。

そして、喉が潤って満足したり、映画の続きが気になって、ワクワクそわそわしたり、ちょっと巻き戻したりするわけです。

そう、何も、難しくない。

これが、既に展開や結末がある程度書かれてしまっている台本となると、なんだかぎこちない。

 

なんとなく、覚えはありませんか?

 

ご自身の時は、わざわざ「どんなふうに立って歩くのかな」と他人事のように、自分の様子を外から想像はしないですし、「このスピードやタイミングで前を見たほうがいいのか、それとも顔ごと右を見たほうがいいのか」なーんて、考えないですよね。

そう!考えないんです、私たち!

 

しかし!

 

「目的」はあります。

ここなんです。

 

「気づいたら、映画に夢中になっていて、45分以上経っていて、喉の渇きにふと気づいて、でもまだランチには早くて、もともと甘いものを飲むのも好きでは無いから、ちょうど良い麦茶を飲む習慣がある」そして、「喉の渇きを癒して、快適に、集中して映画の続きを観たい」位の感じなんです。

どんなふうに自分の様子が他人に見えているかなぁと半ば自意識過剰に、自分のことなんて想像してないですよね。

おそらく。

 

それに続いて、

「咳を止めたい」とか「鼻水が気になるのが嫌」、「早く風邪を治して仕事に集中したい」とか、何らかの「変えたいこと」があって、「薬を飲む」という行動に移っている。だから安心したりほっとする。

 

そうなんです。

「伝えたい思い」や「見せたい」ことがあるからではなくて、「目的」があって、つまり「願望や欲求」を満たすために行動している。

これが、当事者として、そこにいて、実際に動いていると言う事。

 

そのはずなのに、どういうわけか、与えられた役で、シーンになると、

突然

「(よーし!ちゃんと若くて綺麗で、自分の恋人を深く愛している、うっとりとするような、かわいい娘だと伝えねば!)….トコトコトコ(とどこへ行く訳でもなく歩く)」をやってしまう!

 

あーあ。

 

さらには、

 

「(この間歩き方がこの時代の女らしくないと言われたから、もう少し歩幅を狭くしようかしら)….ちょこちょこちょこちょこ….(これでいいかなぁ)ウロウロ、ウロウロ…」

と本人が絶対に考えていないことを演じ手が考えてしまっている。

 

そして、その考えを反映して、その思いを隠すどころか、舞台の上(カメラの前)をまるで探し物をしているかのように、ちょろちょろ、ウロウロ歩いてしまう。

本末転倒です。

 

この「ウロウロ」なんですが…

本当にごめんなさい。

実は、どうも世界共通のようで…

イギリスでも、オーストラリアでも、アメリカでも…話題になります。演出家や監督も苦笑いしています。

 

いわゆる「動き方、見せ方、姿勢」を(外側から)気にしている方は、「目的」が欠けているので、「ちょっと探し物をしている風」に動いてしまってるんです、無意識で。

もっとひどい場合は、家具に触ったり、壁によりかかったりします。あまりにも演じ手本人の心理を反映しすぎ!笑

 

と言うわけで、私たちは「目的」があって、つまり「変えたい」ことがあると感じているから動きます。

説明したくて、他人に意味を直接伝えたいから動くわけじゃないんです。

大丈夫かな???

 

「動くから感じる」と「感じているから動く」がセットで1つになっているのです。

映画でも、例えば、

「自分の秘密がバレたら逮捕されるかもしれない」と恐怖や不安や心配を感じているからこそ、声をひそめたり、身体を縮込めたりするわけで、自分以外の人間から犯罪者だと思われたいからではありません。

むしろ逆!笑

声を小さくして、自分の動揺を悟られないように、相手から見えづらいように身体の向きを変えて、物音を立てないように、ゆっくりジリジリと動くから、「これで何とか、見つからないだろう、バレないだろう」とハラハラを鎮めつつ、電話がかけられるわけです。

その様子が、お客さんからしてみれば、恐怖であったり、心配であったり、捕まりたくない必死さであったりを想起させるものになっている。

ただ、それだけです。

本人は決して「狙って」いない。

自分の「目的」を達成しようしているだけ。

 

これぞ、まさしく、

「目的」が(仮)にでも決まれば、「動きたくなる」「何かしたくなる」という事です。

日常の私たちと、似通ってますよね。

 

「他人に会話の内容を聞かれたくない」から声を低くしたり、胸をつぶしてうつむき加減にしゃべる。

「犯人らしく見せたい」

「コソコソ重要な秘密を喋ってるように見えて欲しい」

なーんて人はいません!

 

あらすじやシーンの状況ばかり考えて、「ここで何をしに来たのか」、「いま、何を何に変えたいのか」を(仮でもいいので)決めないと、当事者として行動しづらいです。

行動しづらいからといって、当事者が全く考えていないことをまぜこぜすると、とんちんかんな動きや表情が生まれます。

こういう、ちょっとチェックしてみてください。

 

違和感を感じたら、自分が当事者としてやっている事とどこが違うのかな、のフィルターで、ご確認ください。

 

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演技コーチ/STAT認定アレクサンダー・テクニーク指導者/ムーヴメント指導・演出・振付/大学講師/スピーチ&プレゼンテーションコーチングSTAT certified Alexander Technique teacher, mSTAT, Movement Teaching/Acting Coach/Movement Direction/Speech and Presentation Coaching/Personal Coaching

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