昨年ご一緒した俳優の方の受賞など、とても嬉しいニュースが入ってきた演技コーチ鍬田かおるです。
寒いとなかなかフットワークが軽くならない方をいらっしゃいますが、レッスンを継続してらっしゃる方の行動力とスタミナには感心します。私も筋トレを増やして、がんばります!
さて、本日は、伸び悩んでいる方にゆっくり読んでいただきたい発明の話です。
どれだけ準備しても、演技が生まれない瞬間がある理由
どんなに頭で考えても、どれだけ台本を読み込んでも、
演技には「どうしても生まれない瞬間」があります。
それは、努力が足りないからでも、
感情が弱いからでもありません。
準備の量の問題ではなく、
準備の質と順序が噛み合っていないだけのことが多いのです。
特に、現場では何とかなってしまう器用な方
なかなか周囲からノート(ダメ出し)を最近もらわなくなった気がする現場のある方
自分なりにやってきたけど、なんとなく行き詰まっている方
ぜひ立ち止まってください。
発明しないと生まれない演技の瞬間がある
演技には、再現ではなく「発明」が必要になる瞬間があります。
それは特別な才能の話ではありません。
条件が揃ったときにだけ、
初めて立ち上がるものです。
準備を重ねてきた人ほど、
この壁にぶつかります。
準備が悪いということではなく、努力が報われなかったわけでもないんです。
ただ、その準備の方法が今の自分に合っていない、目の前の課題とフィットしていない事はあり得ます。
ゴッドファーザーの猫が示していること
名作『ゴッドファーザー』で、マーロン・ブランドが猫を撫でながら話す場面があります。
あの猫は、台本には書かれていませんでした。
そうです。本当の意味での即興が起きたんです。
偶然、現場にいた猫と猫が大好きなブランドが自然に関係を結び、慣れていった、そして
それをコッポラ監督が快く受け取った。さらにうまく切り取ってくれたカメラ…
これは、たまたま起きた幸運ではありません。
身体、感覚、思考、判断。
長年かけて整えてきたプロ同士だからこそ、
偶然を演技の発明に変えることができたのです。
単なるミラクルとか、チャンスだけじゃないんです。
専門家、全員がそれぞれ長年色々と「土壌を耕してきた」からこそ、様々な条件が組み合わさって素晴らしい瞬間が生まれたんです。
これは映像でも舞台でも同じです。
インスピレーションは準備のない場所には降りてこない
インスピレーションは、待っていれば降ってくるものではありません。
草むしりをする。
土を耕す。
栄養と光を与え続ける。
その土壌が整っている人にだけ、
「その瞬間」は起きます。
演技も、まったく同じです。
音楽やダンス、スポーツの方も同じ仕組みの話をよくされます。
私自身、若い頃はピンときませんでしたが(笑)、学べば学ぶほど、ここに行き着きます。
実力がつくと演技は楽になるのか
実力がつくと、できることは確実に増えます。
身体も、声も、選択肢も広がります。
でも、それは「ただ楽になる」という意味ではありません。
できることが増える分、
判断も、責任も、選択も増える。
その代わり、
没入感や手応えは、はっきりと深くなっていきます。
だからもっと夢中になれますし、コントロールフリークにならないで済みます。
ここに開放感、感じませんか?
成長と気楽さは同時には選べない
慣れたやり方で進むのは気楽です。
わかった気になって動くのも気楽です。
私自身、ついついルーティーンを信じてしまいますが、新しい場所に行った時
新しい本を手に取ったとき、慣れてはいないけれど、素敵な方とであった時、一気にインプットしたい衝動、そしてアウトプットしていきたい欲求が生まれます。
ルーティーンも大事です。自分のペースも、健康のためにも重要です。
でも、必要以上の「お気楽さ」。
そこには濃密な作品の世界へぼ没入も、物語の中で生きていく、強烈な手応えも生まれません。
努力してきた。
積み重ねてもきた。
それでも、成長の場面では必ず選択を迫られます。
まさに「良薬は口に苦し」の場面があります。
成長と気楽さは、残念ながら同時には選べないのです。
積み重ねた人ほど見える判断軸
実力がつくほど、できることは増えます。
快適な範囲も広がります。
その代わり、ずっとお気楽ではいられなくなります。
相手に期待もされ、周囲もスタンダードが上がっていく。
自分自身も慣れてくるからこそ、気になることも増えるかもしれません。
積み重ねてきた人ほど、
どこを整えれば前に進めるかが、はっきり見えてきます。
今、引っかかっている感覚があるなら、
それは気合不足ではなく、順序を見直すタイミングかもしれません。
モノローグは発明が起きる準備を可視化する
1月25日・26日の13:00-16:00のモノローグを使った少人数制の演技クラスでは、
この「発明が起きる準備」を、身体・台本・判断のレベルで整えていきます。
モノローグは、ただ感情を出すためのものではありません。
一人だからこそ、準備の状態、物語を展開させる力、そして想像力、内面までもがはっきりと露呈します。
だからこそ、整える意味があります。
ここが、大きく差がついていくところです。
クラスの紹介記事はこちらです。
モノローグが「自分ごと」になると演技は変わる|1月25・26日 少人数制・実践クラス
演技が止まっていると感じるときに考えてほしいこと
今、演技が止まっている感覚があるなら。
それは単なる、都市伝説のような才能の問題ではありません。
準備の順序が、今の段階に合っていないだけかもしれません。
準備の方法を更新する時かも。
今の自分のサイズに合った服を買い換えるのと同じです。
古くなった靴を脱いで、もっと活躍していきませんか?
必要なのは、
もう一度、土台から見直すことです。
この記事を書いた人
鍬田かおる
演技コーチ/IDC認定インティマシー・コーディネーター(ディレクター)
演技指導歴20年以上。
イギリス留学中にアレクサンダー・テクニーク指導者資格を正式に取得。
映画、テレビ、舞台、ミュージカル、オペラなど幅広い分野で活躍する俳優・歌手・声楽家・ダンサーを指導している。
迷っているなら、
それは次の段階に進む準備が整っている証拠です。
1月25日・26日の2日間は、
あなたの演技を「感覚」から「使える技術」へと引き上げる時間。
次の現場で、自分の変化を実感したい方は、ぜひご相談ください。
このような記事も、更新しております。
セリフを言わない演技へ|「喋っている」状態が立ち上がる順番の話
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大切にしている指導の軸
幼少時から芸能事務所に所属し、俳優を目指し、ダンスや音楽のトレーニングを受け、また演技の私塾を経てイギリスへ留学しました。30年以上の演劇経験、ロンドン大学・ロイヤル・セントラル・スクール・オブ・スピーチ&ドラマ演劇学校大学院を卒業。正規のアレクサンダー・テクニーク教師としての専門性、ムーヴメント指導の経験を統合しながら、これまで1,900名以上の俳優・歌手・ダンサー・声優・ナレーターも指導してきました。
今回のクラスでも、表面的な形ではなく、交流が自然に生まれる“仕組み”とそれを演技に活かす方法を身体のあり方から、丁寧に扱っていきます。
また、限られた時間内に結果を出すための、実践的な指導に重きを置いています。
いずれのクラスも、これまで活動されてきたジャンルを問わず、また演技経験の長短ではなく、もっと現場で結果を出したい方、しっかりスキットしていきたい方がもっとも伸びやすい内容です。
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演技コーチ/ムーヴメント指導・演出・振付/IDC認定インティマシーディレクター/STAT認定アレクサンダー・テクニーク指導者/スピーチ&プレゼンテーションコーチングActing Coach/Movement Direction/IDC qualified Intimacy Director/STAT certified Alexander Technique teacher, mSTAT, Movement Teaching/Speech and Presentation Coaching




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