12月は、私自身も各方面でのお誘いや、嬉しい生徒さんの飛躍にワクワクしているところです。
通常通り個人レッスンで今年の棚卸しをしたい、来年の活躍に備えたいという方も多いです。
年の瀬だからこそ、一喜一憂しやすい方も。逆に、プレッシャーで、力みすぎてしまう方も…。
今日はモヤモヤしている方、まだお若いのになんとなく気が晴れなかった方、もしかしたらと悩んでいる方に読んで欲しい、ないようです。
「向いてない」と判断する前に、必ず知っておいてほしいこと
オーディションの結果だけを見て「自分は向いていないのかもしれない」と結論づけてしまう俳優の方は少なくありません。
けれど実際には、結果の数と適性はまったく別の話です。
求められている方向性、応募人数、契約条件、制作側の状況、そしてその日のタイミング。
複数の要素が重なり合うため、落ちる回数は能力よりも“確率”の影響を強く受けます。
だからこそ、早い段階で「向き不向き」を決めつける必要はありません。
判断を急ぐほど、本来つかめたはずの可能性を狭めてしまいます。
例えば、何年、どれぐらい取り組んできての判断なのでしょうか?
ダンス、演技、音楽、いろいろな分野で多くの方々が、10年単位で努力を積み重ねている事は事実としてあります。
また、せっかく努力を続けていても、その方向がずれていたら、なかなか報われないことも。
そして、気になるのが、「特定の1部の方には有効だった(ように感じられた)方法」が必ずしも自分にも当てはまるわけではないということ。
これは私自身、グループクラスと個人レッスンを両方ご提案しているのですが、常に気をつけているところです。
私自身は、今、少人数のグループクラスと個別のレッスンがしたいですが、どうしても10人、20人以上の大人数のクラスですと、
1人の方もしくは2人の方にどうしても必要な指摘が、他の8人9人の方に全く関係がない、もしくは逆に作用してしまうこともあります。
結果ではなく、“整える過程”が未来をつくる
声や身体の扱い方、表情の精度、想像力、台本への応答、その場の柔軟性。
そして好奇心から生まれる探求心。
これらはすべて、経験とトレーニングによって積み直すことができます。
向き不向きの問題ではなく、整えた先に初めて見えてくる景色があるのです。
20年以上、俳優や歌手を指導してきて確信していることがあります。
準備の質が変わった瞬間、俳優の未来も変わります。
そして、その変化は誰にでも起こし得るものです。
ただ量だけでもない、しかし量を出さなければ、質にはたどり着けない。だからこそ、「向き不向き」を考えるより、具体的で、かつ筋道の立った行動を今すぐ始めて欲しいなと思います。
準備が整っているところにしか、チャンスは降りてこない
「運」や「チャンス」と呼ばれる瞬間は、偶然のようでいて実はとてもシンプルです。
準備してきた俳優のところに集まります。
逆にいえば、整える過程を積み重ねていれば、仕事はあとからついてくるということでもあります。
必ずしも誰かの悪意があってうまくいかないわけではないですし、「頑張りすぎている」感じが選ばれない理由になっていることもありますし、
本人は良かれと思っていても、「無理してる感じ」から、任せられないと判断する方も。
一方、「負担にあらがっている」といった窮屈な感じが苦手であると、結論付ける場面もあるわけです。
もちろん、焦って判断する必要はありません。しかし論理的に、「向き不向き」が気になったからこそ、
焦るより先に、“整える”という選択が、未来の役につながっていくと思います。
準備を整えるというのは、「自分だけが整ったと感じられること」をやるだけではありません。
残念ながら「みえて・きこえて・つたわる」ようになって「整ってきている」ということに。
だから、「みえるため」の身体の継続的なトレーニングや練習、「きこえるため」の呼吸や声の鍛錬、
そしてそれらを支える想像力や読解力、さらにご自身に必要なジャンルのスキルやアップデートが加わります。
限られた時間内だからこそ、留意したい点
ここまで読んで、やらなければならないことがたくさんあるなと感じた方へ
やらなければならないこと、やればプラスになること、役立つこと、進むスキル…これらがたくさんある一方で
「やらなくて良いこと」「やるとマイナスになる取り組み」もあります。
例えば、つい身体を固めてしまう「構え」の癖。
人前でどんどん身体を固めてしまう、つい癖で力んでしまう。大事なセリフの時に、肩や胸が緊張してしまう、顔の表情が硬くなってしまう…。
これらは初歩的ではありますが、「練習すればするほど」上手くなってしまい、止められなくなることも。
他にも、つい相手に集中しようとか、セリフをちゃんと伝えなきゃとか、ここは大事なフレーズなど…強く願っていることで、足を突っ張ったり、口の中が狭くなったり、それこそ胴体を固めて、背骨の動きが減ってしまうこと…
具体的に言えば、このような身体の変化から、問題の解決は進みます。
これらの演技、火傷、ダンスなどのパフォーミング・アーツに「マイナスになる練習」をしなければしないほど
「身体が空く」ので、実際に必要なことに注力できます。
大雑把に言うと、余計なところに力を注がないから、力があまり、それを、実際の「よく見ること」「よく聞くこと」
そして、感覚体験や創造をどんどん巡らしていくことにつなげられるのです。
チャンスを最大限に生かすために
◾️12月20日(土)10:00-13:00
俳優や歌手のための身体と深い呼吸: セミプライベートレッスンのご案内
年内最後のセミプライベートレッスンの開催です。
目指しているのは、
・深い呼吸で表現がラクになって、力まなくても声が響くようになる
・感覚が細やかになり、余計な負担がいらなくなって、軽やかに
・身体全体がつながって、動きがスムーズになってのびのびしていくこと
・活躍するために「もっとがんばる」だけではなく、プロとして身体から洗練化したい方へ
滑舌、あがり、姿勢、緊張、マンネリ、響き、ワンパターンな表現が気になる方にもお勧めです。
1人ずつ見ていく時間がありますので、初めての方もご安心ください。
アットホームな暖かいスタジオで、一歩ずつ進みます。
初めてこちらのクラスにお申し込みされる方は、プロフィールと近況などもお知らせください。
11月は、キャンセル待ちになってしまったので、気になっている方を早めにご相談ください。
声は出ているのに伝わらない理由と、俳優・歌手が整えるべき「身体と呼吸」12/20セミプライベートレッスン
お申込み・ご相談
メールまたは公式LINEで「12/20身体と呼吸セミプライベート参加希望」
とお送りください。下のブログのフォームからもお申込みいただけます。
今年の残りの時間を、次のステップへ進むための“整える時間”に。
必要なタイミングで届く内容であれば幸いです。
取り上げて欲しいモヤモヤ、前から気になっていた点も歓迎しております。
今回の内容に「もっと知りたい」「いつか参加したい」と感じてくださった方へ。
ブログにも詳細を書きますが、少人数制で予約が埋まりやすいため、速報は公式LINE及びストーリーズの方から、現在は出しています。
これまで触れてきた演技のなんとかメソッドや、〇〇式に疑問を抱かれた方へ
あなたの違和感は、もしかすると「役」にとってのリアリティーではなかったからかもしれません。
また文化的にも、ヨーロッパで過ごした20代がある私、そしてバイリンガルである私が言うのもなんですが、日本を中心に活躍してらっしゃる方、日本語を母国語として多くの時間を過ごしてる方に向き不向きという傾向はある気がいたします。
物語、演技と言うものが、文化に根ざしている以上、やはり言語の壁もあり、また生活様式や基本的なコミュニケーションのスタイルが大きな誤解をむこともございます。これはクラシックバレエやオペラの輸入、様々な業種での変遷を見ても、お分かりいただける課題だと思います。
不可思議なワークショップやらの誇大広告に疑問を持たれた方、なんちゃらメソッドに違和感を持たれた方、ご自分のせいだと責めないでくださいね。
他にも俳優や歌手、声優、ダンサーの方のお悩みや課題のヒントをブログではシェアしています。
必要な方に届きますように。
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事務所・マネージャーの方で、「所属俳優にレッスンを受けさせたい」「講師として招聘を検討したい」といったご相談も歓迎しています。オンラインでのヒアリングも可能です。
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公式LINEからのお知らせの一斉送信は月に1回程度、 多くて2回程度です、ご安心ください。
個人レッスン
初めての個人レッスンを受けられる方も受付中ですが、12月の新規受付はごく限られた枠のみ。
ご興味がある方は、カレンダーをご確認の上、ご相談ください。
ご案内
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演技コーチ/ムーヴメント指導・演出・振付/IDC認定インティマシーディレクター/STAT認定アレクサンダー・テクニーク指導者/スピーチ&プレゼンテーションコーチングActing Coach/Movement Direction/IDC qualified Intimacy Director/STAT certified Alexander Technique teacher, mSTAT, Movement Teaching/Speech and Presentation Coaching




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