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戯曲読解&分析のワナ第2回「前提:事実とは」

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はい、先日アップした「戯曲が読めない!」という俳優たちの悩みにお答えしてのシリーズ第2回です。

「戯曲って難しい~」というヒヨコ俳優たちの訴え、そしてなにより「俳優が戯曲をホント読めなくて困ってるんだけど😠」という演出家や指導者たちのご心痛にお答えした新シリーズ。

で、戯曲読解や分析に入る前にですね、大前提である「事実」とはなんぞや、を合意しておかねばならんです。

おそらく、ここ=「事実とは」がおかしいから、その後が崩れていくのかな、と。

たぶん、ここ=「事実と非事実の違い」が曖昧なんで、のちの作業はすべておかしな方向へ~

ですので、真剣に読んでね

演劇における「事実」、それは辞書の意味通り!

「真実。実際に、本当にあった、現実のこと」です!

ラテン語の由来から哲学的に考えると、「空間と時間に実存」しないとイケナイらしいです。おおっ!こりゃ、的確な意味ですな

したがって…

「こう言った」「ああ言った」という「発言という行為そのもの」は「事実」なのですが、言った内容が事実かどうかは「検証せねばならん」のです。

戯曲たちはさておき、まずは一般的なベタな例(笑)をあげて解説いたしましょう~

①あなたの友達(OR恋人)(22歳~25歳前後と仮定)が「映画監督になりたい!映画を撮るんだ!」と頻繁に発言し、意気込んでいる(ようにみえる)

②彼(OR彼女)は映画をたくさん観に行き(週1以上か?)、テレビでも映画を観て、DVDも借りてみている、映画雑誌も読んでいる(家にあった、持っていたなど)

③彼(OR彼女)が①と②を始めて、3~4年経つ。*①と②は変わらず継続の様子がうかがえる(実際に会話をした、その場に居合わせた、など)

さて、「彼(OR彼女)の『映画監督になりたい」は事実でしょうか、事実ではないでしょうか?」

一般的には「はい、彼(OR彼女)は映画監督になる夢をあきらめていない。映画を撮りたいと思っている=事実」

となると思います。

でもさ…

映画を通じて○○を伝えたい、▽▽な映画を撮ることで、××を描きたい

「目的」なら…

「手段」がなければイカンのでは?

「手段」が「映画監督になること」である場合、さらにそのための「手段」(方法)が必要ではないですか?

ということは…

そう!「映画学校に入る」とか「映画学科で学ぶ」とか「助監督になるための勉強をする」とか…

なんか行動をせねばおかしいのですっ!

そう、この「目的」と「手段(方法)」の入れ子構造をご理解ください。

有言でも不言でもいいのです。「実行(行動)」の方にフォーカスしてください。

これが上演に値する戯曲読解&分析を進めるための「事実の正体」です。

さらに詳しい解説と実例はシーンのクラスやWSなどで~

戯曲が読みやすくなることを期待しています!

事実認識を誤ると、「ああ、きっと彼はいつか映画監督になるわ💛」とか「あいつはきっとビッグになるっ!」というような『何の根拠もない希望的観測』を抱いて、おそらく、何も起きずにおわります。(笑)

はい、文字通り、終わります。(-_-;)

みなさん、言葉にだまされないように

「事実の正体」を読み取ってください!

本日の写真は…世界のどこでも似たような背景になってしまふホテルにて。泣

ニューヨークだったんですが。。。(^^ゞ

 

 

 

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