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本当の自分探しをしているうちは、演じられない

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ついに書いてしまった感があるタイトル…

梅雨は髪の毛が爆発しがちな演技コーチ、鍬田かおるです

あまりにもよくある話なのですが、

「本当の自分がやりたいことをやるんだ」

「こんなことを毎日している(今の)私は本当の自分じゃない」

「本当の自分の魅力を引き出してもらいたい」

このような類のことを心の中でつぶやいたり、または仲間内で語ったりしてはいないでしょうか?

かつて、イギリスに行く前の私は若干こういったよく言えば夢見がちで信じやすい、悪く言えば自分で論理立てて考えることのできない、とんちんかんな子だったと思います

というのも、

数多くの本を読み、世界の各地に行き、もちろん演技の仕組みやパフォーミングアート全般について学べば学ぶほど、そして研究すればするほど、

「本当の自分」✨(あえてキラキラつけてみました)

なるものは存在もせず!

そういった言葉を使ってふわふわ考えている間は、なかなか行動を伴わない、そして一貫しないものだからです

俳優養成について私が学んでいる時、私の師匠たちは、「何がリアルであるか」のような論争わざわざ学術的な発表に持ち込む博士課程の学生に、大変冷たい目を向けていました

「まるで思春期ですか?今更の自分探し?」と言うような意味合いだった記憶です

哲学的に、リアルやら現実とは、を思索するのは当然それ相応の価値があることなんでしょうが、そしてときには必要な振り返りも含むのでしょうが、

「今、ここ、動いている自分」

そして
「相手に見えたり、聞こえたり、触れたり、何らかの形で繰り返せたりする」

こういった具体的な行動の連続が自分を形作っており、インプットだけではなくアウトプットだけでもなく、常に変わり続ける、生き物だから、ほんと本もないというのが、非常に即物的ではありますが、現実的な発想かもしれません

特に

私が強調したいのは、

「ありとあらゆる環境や相手の前で果たしている役割」の全てが『本当の自分』であり

どこが浮世離れした、特定の自分の妄想にとってだけ都合の良い役割だけが「本当の自分」ではありません

実際に責任や他者との交流や、自分の考えや感情の変化を変えないでいるような表面の定型文のアレンジと決まりきった記号のような所作をしている自分を嫌だから恥ずかしいから、怖いからと言っても、始まりません

 

コンビニの店員さんに対しての言動をしている自分も、本当の自分で

オーディションや現場で一生懸命努力している自分も、本当の自分で

昨日おけない家族や友人とくつろいでときの自分も、本当の自分で

1人でこっそりいろいろ妄想してるときの自分も、本当の自分なのです

 

ありとあらゆる場所、時間、開いて、そして役割をやっているすべての自分の思考、感覚、感情、

そして実際の行動が物語ってしまうのが、他人に見えてしまう、そして場合によっては聞こえてしまうのが本当の自分です

つまり

事実=自分

 

なんです。

例えば、この事実ベースで見てみようと言う余裕がないと、作品の中の登場人物たちのことも、書かれているセリフ通りに信じてしまい、または全く行動を検証せず、

「〜したい」

と言ったから、「〜したいんだろうなぁ」と鵜呑みにしてしまうことになります

「僕、映画撮りたいんだよね」

と誰かが言ったら、「あ、映画撮りたいらしいなぁ〜」とそのまま真に受けていて良いのでしょうか?

 

それでは

「自分を変えないためにしていること」には着目しなくても良いのでしょうか?

ホメオスタシスの記事でも書きましたが、なかなか慣れないものへの抵抗がつよいのは動物

感覚的に親しみのないもの、新しいものへの恐怖や不安が拭えないのが私たちの脳の仕組みでもあります

 

と言う事は、

「本当の自分はどこにいるんだろう」

「本当の自分がやりたいことって何なんだろう」

「本当の自分はこんなんじゃない!」

とのたもう自分が(も)本当の自分と言うことですよね…

もちろん日本語の文法の都合上、こういった言い回しがあるのも承知しています

しかし、他人(役に立ってを演じるとなると、その他人(役)にも本当の自分なるものがあると考えていると、全然進まないんです

「実際やっていること全てが自分」

これを肝に銘じましょう

もちろん日本語の文法の都合上、こういった自分探し的な表現があるのも承知しています

ただ、台本を読んで他人の気持ちを考え、実際に劇の状況で行動する役に立つのかどうか…

 

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