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台本を見すぎると演技が止まる理由|稽古で真面目な俳優ほど陥りやすい落とし穴

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台本は読んでいるのに 行動が決まらない理由

2月は、昨年参加した作品の公開も続き、楽しみな演技コーチ 鍬田かおるです。

私の個人レッスンのご予約開始しております、はじめての方はお日にちが限られておりますので、お早めにご相談ください。

さて、今日は、つい、ありがちな傾向についてです。

良かれと思って…ということも多いのですが、これが実は伸び悩みはブレイクスルーにつながっていますので、ご一読いただけるとうれしいです。

 

台本、そんなに見ないでいい理由

稽古場やリハーサルで、
「なんだかうまくいっていない」
「もっと深めなきゃいけない気がする」
そんな瞬間、ありませんか。

そういう時ほど、どうしても気になり
確認しておきたいなと思って、
つい台本をパラパラと開いてしまう。

前後関係をもう一度整理したい。
演出の指示を確認したい。

もっとセリフの意味を的確に捉えたい…


それ自体は、とても真面目で誠実な姿勢です。

でも、ここで一度立ち止まって考えてみてください。

 

これからやることは、台本に書いてありますか

今からやろうとしていること。
想像を膨らませること。
相手に働きかけること。
その場で起こる反応に応じて行動を選ぶこと。

それらは、台本にそのまま書いてあるでしょうか。

書いてないですよね。

台本は「答え」ではありません。
想像し、選び、相手に働きかけるための材料です。

台本をもとに、
自分の中で何を立ち上げるか。
どんな関係性を選ぶか。
どんな行動に変換するか。

そこから先は、
台本の外側で起きる作業です。

私自身、いつも台本ばかり読んでいました。

しかも、それがただただ良いことだと盲信していたので、とある俳優の方が、初日の稽古で台本を閉じたとき、ドキっとしたのを覚えています。

 

不安になると、つい台本に戻ってしまう理由

確信が持てないとき。
これで合っているのか不安なとき。
人は「ソース」に戻りたくなります。

台本は、もっとも確かな資料に見えるからです。

それ自体は、間違いではありません。
むしろ、真面目で責任感のある人ほどやりがちです。

ただし、何度も台本に戻り続けていると、
作業は「確認」で止まってしまいます。

想像を飛躍させる。
選択肢を絞る。
一つの行動に賭ける。

その段階に、ズバッと進めなくなる。

さらに台本に書いてあることが最重要に感じられてくる傾向もないでしょうか?

台本は青写真、結果が全て書かれているわけではありません。

 

本来、戻るべき場所はどこか

本当に戻ってほしいのは、
台本そのものではなく、

・自分が準備した資料
・ノートに書いたメモ
・背景や関係性の整理
・自分なりに立ち上げた材料

そこです。

台本は入口。
準備や想像は、その先にあります。

不安や心配を解決するのは、台本そのものではなく

「台本を読んだ後で」、「台本に書かれていることもとに」自分が深め、想像し、間を埋め、膨らませていき、さらに絞っていった行動の選択肢です。

はいはいちょっと今はい今お願いします

台本を見ない時間を増やすべき分岐点

あらすじ、前後関係を含めて、内容を理解した。
ト書きが腑に落ちた。
状況が「自分ごと」になった。
バックグラウンドが立ち上がった。
セリフが自然に入ってきた。

ここまで来たら、
意識的に「台本を見ない時間」を増やしてみてください。

これは勇気が要ります。
でも実は、とても重要な分岐点です。

台本から目を離したときにしか、
身体の反応や、
相手への働きかけや、
その場で起こる選択は立ち上がりません。

セリフは、いつも一番最後。

 

台本を深く使うために

台本を見ない、という話ではありません。
「使いどころ」を間違えない、という話です。

台本は読むもの。
演技は、やるもの。

確認のために戻り続けるか。
準備した材料を信じて一歩進むか。

その選択が、
演技が止まるか、動き出すかを分けます。

 

この記事をかいた講師プロフィール

鍬田かおる

演技コーチ/インティマシー・コーディネーター(ディレクター)
演技指導歴20年以上。プロ俳優・歌手・ダンサーを中心に、感情と身体のつながりを軸としたレッスンと世界スタンダードの台本読解および分析のクラスを展開中。

このような記事もたくさんありますので、お役に立てば幸いです。

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大切にしている指導の軸

幼少時から芸能事務所に所属し、俳優を目指し、ダンスや音楽のトレーニングを受け、また俳優の先生の私塾を経てイギリスへ留学しました。30年以上の演劇経験、ロンドン大学・ロイヤル・セントラル・スクール・オブ・スピーチ&ドラマ演劇学校大学院を卒業。正規のアレクサンダー・テクニーク教師としての専門性、ムーヴメント指導の経験を統合しながら、これまで1,900名以上の俳優・歌手・ダンサー・声優・ナレーターも指導してきました。

今回のクラスでも、表面的な形ではなく、交流が自然に生まれる“仕組み”とそれを演技に活かす方法を身体のあり方から、丁寧に扱っていきます。役の準備、現場のトラブルシューティングだけでなく、息の長い活躍のためのブラッシュアップや俳優や歌手の方のプロトレーニングを通年行っています。

また、限られた時間内に結果を出すための、実践的な指導に重きを置いています。

いずれのクラスも、これまで活動されてきたジャンルを問わず、また演技経験の長短ではなく、もっと現場で結果を出したい方、しっかりスキットしていきたい方がもっとも伸びやすい内容です。

 

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