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なぜこの台本読解クラスは、精神論や依存に寄らないのか|参加俳優の声から

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プロの演技コーチの解説する仕組みの話

1年あっという間だったわね、とおっしゃっていた先輩方の言葉が、最近ますます身に染みる、演技コーチの鍬田かおるです。

台本読解や演技のクラスを探していると、
「なんとなく違和感があって、踏み切れなかった」
そんな経験を持つ俳優は少なくないそうです。

言葉はきれい。雰囲気は良さそう。
でも、なぜか論理や哲学が見えない。
気づけば特定の指導者に心酔する空気ができている。

この違和感は、とても健全な感覚だと思っています。

 

「なんとなく良い」では、現場では通用しない

演技は感覚だけの世界ではありません。

感覚を使うからこそ、その感覚や感情の変化を裏打ちする、整理が必要になります。

当然ながら、現場では、ある程度の再現性と共有可能な判断基準やコミュニケーションのための言語化が求められます。

にもかかわらず、
・メソッドが曖昧
・説明が抽象的
・受講者が「感じたかどうか」だけで評価される

こうした場では、成長の軸を自分の外に預けてしまいがちです。

私自身、自戒を込めてなのですが、それでもなお、ただの「気の持ちよう」「性格の問題」だけで片付けてしまうようなダメ出しや練習の方法や、ブラッシュアップにつながらないようなアドバイスをしないよう、心がけております。

せっかくですので、何人の方々からいただいたお声をこちらで共有いたします。

悩んでいらっしゃる方、あと1歩踏み出そうという方のご参考になれば幸いです。

ご参加者のお声

「かおる先生のブログ、SNSの発信が、自分が長年言葉にできないまま悩んでいて知りたいと思わせるものだったからクラスとレッスンに申し込みました。きちんとしたメソッドがない俳優、演出家のワークショップも行きましたが、なんとなくスピリチュアルっぽくて依存してて受講者が心酔してる雰囲気があったのですが、かおる先生は全く違いますし、本人もズバッとそれを否定してくれるので気持ちがいいし、本物だと思える証拠です。」
俳優 女性 30代 東京都

 

なぜ「依存しない設計」にしているのか

私の少人数制の演技のクラスや個人レッスンでは、ただ
「先生が正解を与える」
「その場の感覚ですぐ納得する」
という進め方はしません。

それでは、中長期的な目標が達成できないからです。

そして、お一人お一人に、ご自身で取り組んでいただきたいので、私が見本を見せると言うこともほとんどありません。

そもそも私は俳優ではありませんし、私と俳優や子の方お一人お一人の条件や感じ方も異なるからです。

それよりも、台本をどう見ているのか、日ごろ何をしているのか
どこを根拠に判断しているのか、考え方の癖は、身体の使い方は…
なぜセリフがそう読めるのか、では、実際の現場でどう使っていくか…

できる限り言語化し、それぞれ必要なタイミングで、適宜共有します。

その理由は単純で、
現場では、実際にひとりで判断できなければ意味がないからです。

イギリスの演劇学校及び大学院でも教育学を学びましたが、演技だけではなく、その周辺の、またある程度の学術的なバックグラウンドというものが、教える側にも必要だと感じます。どうしてもそこが難しいのですが、コミュニケーションが破綻するポイントも、発生しやすくなると感じます。

 

「行間を読め」と言われて、困ってきた方へ

行間を読む。
自分の言葉として語る。
シーンの起結を考える。

こうした言葉は、これまでも多くの俳優が耳にしてきたと思います。私自身もそうでした。そしてそれを間には受けていたのですが、実際「何を変えたか」「どう変えたか?」と問われると、全く思い出せません。

つまり、内容は正しいのですが、では具体的にどこが違うのか、、「どう考えればいいのか」まで教わる機会は、意外と多くありません。

これが、私が少人数制での演技クラスを定期的に開催してる理由の1つです。

また、個別でのレッスンでのフォローアップをお勧めしている理由でもあります。

 

ご参加者のお声

「台本の行間を読む、自分の言葉として語る、シーンの起結を考える、と言葉では今までも言われてきましたが、考える方法すらわからず、考えたつもりでいました。

自分の演技をよりリアルにしたいと感じているかたにピッタリです。おそらく誰もがお客さん目線での読解を一生懸命やって考えた気になっています。そうじゃなくて実際に演じるため、論理的なのに気持ちを動かすくらいのパワフルな力をもつ台本読解を教わることができます。」
俳優 女性 30代 東京都

 

このクラスで大切にしている前提

台本読解は、文学や国語のように、ただそれぞれが、感想を言う時間ではありません。
また、学校のお勉強のような、正解探しでもありません。

文学として深まっていくことと、またお客様として鑑賞の体験を深くしていくことと、実際の作品の準備、役への取り組みは異なります。

全く異なると言っても良いでしょう。

演じるために
・何を見て、質問を組み立て
・どう整理し、掘り下げ、
・どこで決断するか、そして具現化していくのか…。

その具現化していくための、「考え方の型」と「練習の方法」を共有する時間です。

だからこそ、散見されるような
繰り返しの精神論にも
悪意はなくとも、なんだか不思議な雰囲気にも
残念な依存構造にも寄りかからない設計を意識しております。

 

オンライン台本読解クラスについて

このクラスは、オンラインで台本を深く読み解くことに特化しています。
遠方や海外の方も参加しやすく、
場所に関係なく、同じ質の思考整理を体験できます。

ほんとに良い時代になったなと感じております。私自身、自分の先生たちの講座に参加したり、かつての同級生と相談をしたりとありがたい日々が続いております。

実際、私のオンライン講座は、楽屋から、地方公演先のホテルから参加される方もいらっしゃいます。

もちろん、東京に来られる方は、
後日スタジオでの実践クラスと組み合わせることで、
読解が声や動きにどうつながるかまで体感できます。

この感覚体験と組み合わせて、また異なる演技や表現の切り口によるクラスを積み重ねていくことで、相乗効果が生まれるように、年間を通じて少しずつ更新しております。

こんな方に向いています

台本を読んでいるつもりなのに、現場で迷いが多い
感覚論や精神論に違和感がある

それなりにやってきたが、なかなか突き抜けない
行間を読めと言われても、方法がわからない

やってるつもりだったが、どうにも、数年前とレベルが変わっていない気がする
成立はしているが、もっと深くできる気がしている
現場で通用する再現性を身につけたい

現場はあるが、もっと自分の納得できる演技をしたい

今までモデル、歌手、スポーツなどで活躍してきたが、演技の方をもっと極めていきたい

このような方々へ、少人数制の演技のクラスと個人レッスンを通じて、サポートをしております。

次の一歩

台本の見え方が変わると、
演技の組み立て方そのものが変わります。

私自身、イギリス及びアメリカで複数回指摘されて、そのたびにどんどん目から鱗が落ちる思いでした。

まずはオンライン台本読解クラスで、いつ、何を、何のために、そして
「どう考えればいいのか」を整理してみてください。

 

ご参加やご相談は、
ブログのお問い合わせフォーム、またはSNSのDMから受け付けています。
現在の状況や、気になっている点を簡単に添えていただければ大丈夫です。

 

12月のクラスはこちらです

【2025年12月年末特別】 【2025年12月・年末特別】台本読解オンライン・共感と同調・シーン実践クラスの三日間

 

プロフィール

鍬田かおる

演技コーチ/インティマシー・コーディネーター(ディレクター)
演技指導歴20年以上。プロ俳優・歌手・ダンサーを中心に、感情と身体のつながりを軸としたレッスンと世界スタンダードの台本読解および分析のクラスを展開中。各種養成所や研修所等での指導歴を経て、映画スクールやパフォーミングアーツの大学を始め、事務所等でも指導を進める。多様なミュージカル、オペラ、映像、舞台で活躍する歌手や俳優のコーチを務める。

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スタジオ・オンラインどちらにも対応しています。
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