オーディションシーズン、さて、来年の撮影のご相談など、舞台も映像も春の気配があります。
演技コーチ 鍬田かおるです。
本日は、その昔、私もはっきり言葉で説明されず、モヤモヤしていたピークについてです。
ここがすっきり整理されて、何をやるべきかがはっきりすると、現場での提案、調節もスピードが上がりますよ。
舞台、映像、それぞれもちろん特徴は異なるのですが、土台は一緒です。
演技が変化しないのは、ピークを扱えていないから
フラットだと言われる。
平坦だと言われる。
変化がない、と言われる。
冷えた。
ふらっとしている。
定身している。
こうした指摘を受けたことはありませんか。
努力が足りないわけではない。
気持ちが入っていないわけでもない。
それでも変わらない。
原因は、感情量ではありません。
ここで気持ちが足りないんだと頑張りすぎると、気持ちを出そうと身体をただ力んでしまったり、
つい「セリフにもっと気持ちを込める」のような精神論に陥ります。
方法がない、つまり願ってるだけになってしまうんです。
ここで重要になるのが、盛り上がる部分=ピークの活かし方です。
ただ、状況を思い描いてると行き詰まります。
ピークを誤解している
多くの俳優が、ピークを誤解しています。
感情が盛り上がるところ。
自分が興奮するところ。
声が大きくなるところ。
それがピークだと思っている。
違います。
もちろん盛り上がるのですが、
その盛り上がりは、ただの興奮や、声が大きくなって、
ヒステリーチックになるところという意味ではないです。
ピークとは、その瞬間に判断を最大化することです。
つまり、リスクが高くなることと同時に起きます。
言うか、言わないか。
踏み込むか、引くか。
壊すか、守るか。
その一瞬の決断の強度。
ここが上がらない限り、
どれだけ感情が動いても、演技は平坦に見えます。
ただ、固まっている人、何が最重要なのかわからない、
1番何に困ってるのか誰を1番好きなのかもわからない…。こういうことが実は起きてます。
なぜ平坦になるのか
理由は単純です。
人は無意識に、安全圏へ戻ります。
これこそ、まさしく本能なんです。
だから感じるが、ままにと思ってると、どんどん本能に戻っていく…。
強度を上げると、責任が生まれる。
相手に影響を与えてしまう。
自分も揺れる。
それを避ける。
結果として
ピークが薄くなる。
変化がないように見える。
登山で考えてみて
ピークとは、山頂のことです。
複数ある場合、山脈の高くなってるところでも良いです。
登山で考えると分かりやすい。
山頂がどこかは、地図を見ればだいたい分かる。
問題は、そこに向かって高度を上げ切るかどうかです。
途中で怖くなって、
少し手前で止まる。
景色がいいからここでいい、と自分に言い訳をする。
するとどうなるか。
遠くから見ると、
その登山はなだらかに見えます。
山頂に届いていないからです。
身体的にきつくなるところなんですよ、
楽になって脱力できるところじゃありません。
演技も同じです。
ピークの位置は分かっている。
でも高度を上げ切らない。
だから、フラットに見える。
山頂に立つには、
一度、息が上がる地点を越えなければいけない。
つまり、セリフがペラペラ流暢にしゃべれるようになる場所じゃないんです。
リスクを負っている、見えるものが変わる、呼吸が変わる。
演技のピークも同じです。
安全圏のままでは、届かない。
本人はやっているつもりでも、
強度を上げ切っていない。
だから、冷える。平らになっていく。
そして、次のおかしな間違いにつながります、それは
脱力!
脱力では足りない
脱力は必要です。
しかし、ピークは
脱力だけでは扱えません。
強度を上げる。
そして止める。
押し切る。
引き受ける。
その調節ができる身体がなければ、
ピークは扱えない。
ピークは感じるものではありません。
扱うものです。
ここを分けられない限り、
演技は変化しません。
サスペンスを扱えるようになるというふうに考えても良いでしょう。
必ずしも殺人事件や犯人が逮捕されるということではなく、サスペンション=緊張の高まりです。
はっとする瞬間、どきっとしちゃうポイント、コメディーでもたくさんありますよね。
引き受けるということ
ピークを扱うとは
判断を引き受けることです。
強く出ると決める。
リスクをとって行動に出ると決める。
沈黙を選ぶと決める。
曖昧なままでは
強度は上がらない。
変化は生まれない。
フラットだと言われる状態は、
技術不足ではありません。
ピーク未使用のサインです。
今月の3日間について
今月の3日間は
ピークを「感じる」で終わらせません。
強度を上げる。
そして、扱えるようにする。
上げるだけではなく、
止められる状態まで。
参加は
ピークを引き受ける延長線上にあります。
このまま平坦でいるのか。
扱える側に移動するのか。
選ぶのは、あなたです。
2月のオンラインでの台本読解とスタジオでの実践クラスはもうすぐ締め切りです。
はじめてご参加される方は、プロフィールを添えて、またご活動の様子などもお知らせください。
久しぶりの方も、近況をぜひ教えてくださいね。
準備しているのに前に出ないとき、何が止まっているのか 2月21日・22日・23日 台本読解とシーンクラスのご案内
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他にもこのような演技や表現の解説、よくある間違いなどを記事で解説しております。
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目的が曖昧な演技から抜け出すための4つの鍵 – 行動に熱が宿らない理由と、リアリティある目的のつくり方とは?
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演技コーチ/ムーヴメント指導・演出・振付/IDC認定インティマシーディレクター/STAT認定アレクサンダー・テクニーク指導者/スピーチ&プレゼンテーションコーチングActing Coach/Movement Direction/IDC qualified Intimacy Director/STAT certified Alexander Technique teacher, mSTAT, Movement Teaching/Speech and Presentation Coaching



