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演技力を伸ばしたい方へ―根っこから深くたくましく身につけませんか?

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春のコンサートや初夏の公演に向けて、グングン伸びている生徒さんたちの活躍が嬉しい、演技コーチくわたかおるです。

さて、

もうすぐ新年度ですね、なんだかワクワクするのは気のせいでしょうか?

 

みなさんはいま、ある程度、継続的に、身体のケアやスキルアップ、声や表現のこと、演技のためのいろいろな側面を学ばれていますか?

私がかつて住んでいたイギリス、ロンドンでは、労働組合に入っている俳優たちはクラスやレッスンに割引料金で通うことができました(今もそうかな?詳しい近況求む)

映画やテレビでお馴染みの大先輩たちも、公演の前後や公演期間中にも関わらず、レッスンはバーレッスン(バレエの基礎、公演あっても毎朝必ずやる)として、通年で通っていたので、私の師匠ズたちも、年中、お忙しそうに早朝レッスンやらコンサートの楽屋に訪ねては、活躍していました。

私のレッスンを長年とっている方の中には、こういった欧米型の、レッスンに行ってからリハーサルへ行く、レッスンをオーディションと現場の間に挟むと言うのが当たり前になってきている方もいらっしゃるので、私もとてもうれしいです。

さて、欧米だけでなく、日本でも90年代からワークショップやクラス等は増えました。

80年代はまだまだ少なかったので、少しずつですが状況は良くなっているなと感じます。以前よりも、「芸は見て盗め」のように言う/言われる場面も減っている印象があります。

 

しかし、一方、少子化や経済状況もあり、養成所や大学等のカリキュラムや内容、希望は残念ながらコンパクトになっていくばかりです。

本来であれば、様々な知識や経験、背景の人々が、ある程度の人数、例えば30、40人程度集まると良い相乗効果も生まれ、多様な価値観に触れることもようになるのですが…

現在は、なかなかそうもいかないところが多いようです。

また、このコロナ禍での動画による審査やオンラインの顔合わせの導入もあり、対面ならでは、ライブならではの特徴や強みはもちろん、それこそ同じ空間でなくても、時間は共有してのオンライン化や配信サービスも進んでいます。

私自身、あらゆる講座やセミナー等がオンラインでも受講できるようになったため、時差の辛さは変わらないのですが、それでも、ヨーロッパやアメリカ各地のいろいろな先生方や専門家の方から、直接お話を聞くことができるようになり、またこちらの様子もリアルタイムで語ることができるようになり、大変光栄です。

皆さんの、オンラインへの参加の割合や状況はいかがですか?

 

私は、演じること、人前で物語ること、他人と感覚体験を共有したりすることの幅がますます広がってきているとを、私も年々強く感じます。

だからこそ、実際にライブで空間と時間を共有することや、映像を通じて、たとえば同時配信、また映画のように、時間も空間も異なるが、不特定多数に幅広くアクセスしやすいものと、それぞれの良さも際立って来ています。

演技の質やレベルに関して言えば、ワークショップブームの90年代以来、いわゆる私塾や養成所も含め、演じることやパフォーマンスの上達方法やメソッド、さまざまなアプローチが数多くあり、アクセスはしやすくなっていると思います。

 

ですが結局、

何を学んだら良いのか、どうしたら現場でもっといい演技ができるのか、健やかに活動しつづけられるのか、熱心で、真面目な方ほど、思い悩んでしまうのではないでしょうか?

私は時々、あちこちの単発のワークショップに出てきた、ゲストとして日本に招かれている方とその通訳の立ち合うクラスに一年に数日出たと言うようなお話を聞くことがあります。

私自身も、演劇では無いですが、ダンスやトレーニングのジャンルで、そういったマスタークラスやセミナーに出ることがたくさんあるので、それはそれで、とても価値のある、貴重な大切の時間であったことと思います。

だからこそ、せっかく学んだ内容をそれぞれが深めていけるよう、そしてそういったブースト的な場面だけではなく、継続的に学べて、お時間をかけて、丁寧に解きほぐしていく場所があったらといつも願っていました。

なぜなら、短期集中的に学んだものが実を結ぶのは、だいぶ後からなのです。

その時、瞬発的に「何かができたような感じ」がするのは、その時までにやってきたことのおかげであり、パズルの最後のいくつかのピースが揃ったという所。

決して、1つの特別な「魔法」が突発的に現れ、自分の課題を解決してくれたり、カリスマによって引き出されたわけでは無いのです。

 

ある程度、年数を重ねてやってきている方は特に痛感されると思いますが、「自分が学んできたこと」、「教わったこと」が言語化できて、実感を伴って、腹落ちするのは、だいぶ後からなのです。

それこそ、まさに、最後に大きく一歩踏み出すための一手を、後押ししてもらった、とでも言うのでしょうか。(だからこの最後だけ目立って感じられるわけです)

そう、「結果はあとからついてくる」のです。

 

私自身、例えば、自分のクラシックバレエの先生が、「上を目指すんだったら、少なくとも週に3回はクラスに来る必要があるわねぇ…」とはっきり言ってくれた理由が、もちろん大学に入ってからも、ロンドンに留学してからもわかってはいたのですが、本当に腹の底から納得したのは、自分がムーヴメントを俳優や歌手の方対象に教えるようになって、なんと…30代に入ってからです。

先生方、ほんとにすみません…そしてありがとうございます。

 

では、どうしたら、効果的に限られた時間をつかって、現実のあなたの身体や顔の表情、声、交流時の感情や思考の変化が、現代のお客様に適切な形でみえてきこえるようになるでしょうか。

私が、イギリスの大学で舞台表現/演劇と言うものを1から学び直した時、演技のメソッドはたくさんの種類を浅く、広く試す時間ももちろんあったのですが、それ以前に、「劇とは何なのか」、「そもそも見るとは」と言うような根っこから始めてくれたことに、すごく感激したのを覚えてます。

それこそ、「現象-変化すること」とはなーんて言う哲学的な問いも学部の1年生の時からありました。

私は芸能事務所にはいたこともあり、実践的な事はかなり時間をかけてやってきたつもりでしたが、そういった根っこの部分は、演劇史/文学史/美術史程度で、日本の大学、私塾や養成所や事務所のレッスンでは、抜けていた気がします。

というわけで、今、私も、オンライン化を使って、年間でこういう根っこの部分の勉強をする会がうまくできないかなと思案してます、近日中に発表しますね。

リクエストがある方は是非お知らせください。

 

では例えば、演技や歌唱ではなく、スポーツや工芸などの場面や状況をイメージしてみてください。

効果的に学ぶには、どんなポイントがありそうでしょうか。

ここで、私が最近読んだ、面白い記事の抜粋をあげさせていただきます。

 

 「作曲を夢見る人が、はたしてこんなことをするだろうか。

『交響曲はたくさん聴いた……ピアノも弾ける……よし、今週末に一曲作ってみよう』。

 そんなことはありえない。」

 

ほんとに爆笑してしまいました。

 

でも、すごく多いですよね、毎月たくさん映画をみたら、演技が良くなると思っている言動。(もちろん、みた方が良いには決まっている、それだけではダメという趣旨です)

普段、毎週毎月の練習なんて、ほとんどしていないのに、突然オリンピックに出るような発言をしてしまう。

非常もったいない、かつ危険なことだと思います。

出典はこちらです

https://kakuyomu.jp/works/1177354055193794270/episodes/1177354055193806218

素晴らしい記事がたくさんあふれているので、ぜひ!



根っこからの底上げは、いつ学び始めても無駄はありません、ただ「複利」的なイメージを膨らませると、まさに「思い立ったが吉日」です。

そして、ぜひご自身の「動機」をチェックしながら、中長期的に続けられる環境と時間と負担を計算してみてください。継続的だからこそ、あらわに出るのがスポーツ選手やダンサーにも共通した特徴でもあります。



効率的な根っこの底上げ学習のための3つのポイント
質が高く、世界各地でも学術的にも根拠がある「効果的な」学習のポイントをお伝えします。


1.基礎(初歩ではない)から順番を守り、段階的かつ継続的に学ぶ
これ、誤解している方が多いです。

セリフばかり、シーンの抜粋ばかり、ひたすら練習していませんか?その気持ちはよくわかりますが、想像力、読解力、そして身体能力も大切です。

身体全体をつかうこと、声や顔も含めてうごかすことで、感情や思考もエクササイズしていくことが重要です。

すなわち、語学でいうところの文法が身体のつかい方や声の基礎であり、語学で言えば、読み書きにあたる部分が文字通り台本の読解や解釈や意味づけ/分析でもあり、

そして、「セリフをつかって」一人称で語るとか、ドラマの状況で当事者として「行動する」のがアウトプット部分=語学をマスターしていく例で言う、実際の会話や文章のライティング等になります。


身体や感情や声のことが文法と考えれば、いかに語彙を増やしても、せっかく良いアイデアがあっても、いかに他人に伝えるのが困難かイメージしやすいと思います。

これが、気楽ではあるが、独学の辛いところであり、弱点です。

実際、声や顔も含めて、身体をまるごとつかいこなす、感覚を鍛える、読解や分析といったものが、(のちの台本や活躍のジャンルはさておき)土台になります。

仕事にするからには、お客様にみえて、きこえるものを鍛えましょう。感情や感性、アイデアやインスピレーションも、みえてなんぼ、きこえてなんぼ、です。


2.続けられる仕組みづくり、環境の確保も優先する
バランスでもあるのですが、あまりにも遠い養成所やレッスンは長続きさせることが、体力的に経済的にも難しいと感じられる方が多いです。

いくらやる気があっても、レッスンやクラス、読書に観劇、その他、運動習慣や交友や経済も考えると、環境も整えなければ、無理が祟ります。

健康を害するのが、一番つらく、学習どころではなくなってしまうので、健康を後回しにしないようにしましょう。

お若い方に多いですが、深夜や早朝のアルバイトや遊びもほどほどに、リズムが狂ってしまいます。体調の不安定にもつながります。

通勤通学につかっている2時間をレッスンや練習にあてるだけで、週5日=10時間確保できます。なにか変えられませんか?

これは悲しいかな、経済も同じくです。

特にプロを目指す学生の方、お若い方はうっかりしがちですが、居酒屋やカラオケの3000円より、書籍やレッスンにつかいましょう。身になるもののための分を確保しつつ、楽しみましょう。

また中堅の方、壮年の方に多いのが「お世話」です。介護や子育てはもちろん重要かつ大変です。(もちろん社会全体の問題です)

どう時間を確保し、余力をつくるか、なんとか工夫していただけると後進のためにも嬉しいです。(残念ですが、何週間もお休みもなく8,9時間も毎日稽古するのもまた別問題ですが存在しています)


3.実験と思って、似ているものでも、その都度、あたらしいつもりで、繰り返し学ぶ、しかも最新の注意を払って!

練習の良し悪しは、その内容や質で決まります。

変な練習をすれば、要らん癖がどんどん上手くなっていき、筋道の通った、体系だった練習を積み重ねれば、大きな実を結びます。


結局、「歯磨き」が最強です。

しかし、ちゃんと自分より長けている方に見てもらう必要があります。子供の頃、保護者の方に歯磨きチェックや指導をされましたよね?

そして、そんな親御さんも「歯科医」や「歯科衛生士」の方々から指導されていたのです。そんな彼らも医科歯科大からですね…

つまり、「ただの経験論」ではないということです。

ご自分が歯を磨いていたから、歯科医になったのではありません。

笑!

ある程度の知識もあり、もちろん自分の経験もあり、でもそれだけでは偏りもあり、なかなかプロには叶わない。

歯並びもひとそれぞれ、体質も感じ方も、親子でもライフスタイルが違います。

と言う訳で、専門家の出番ですね。

「歯磨き」の極意は毎日2.3回必ずやること、ですね。

普段、歯磨きをしないのに、3ヶ月に1回歯科医に行くなんて、叱られるどころか、効果がほとんどなく……もったいない。

日頃の習慣とプロのチェックがあいまって、相乗効果を生み出すのです。

その代わり、自分の癖も際立ちます。

再び歯磨きの例ですが、自分がついつい入れすぎてしまう力、歯と歯茎の健康のためには、ダメですよね。

同じく、うっかり磨き残しの場所、いつも似てますよね…..

デンタルフロスや歯ブラシという道具も手に入れたいもの。これが書籍でありメソッドであり、学びの場でもあります。

そして、なくて七癖です。

無理してがんばらず、時には専門家の手助けが必要だと思います。

 

本日はこんなところで。

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こういった素晴らしい本を一緒に読んで、根っこから学びたい方、もっとスッキリ!リハーサルや現場で感じたいので、改めて学んでみようという方を募集しています。

 

せっかくの新年度、心機一転です。

オンラインでのヒアリングも受け付けていますので、海外在住の方、地方の方もどうぞご相談くださいね!

みなさんがますます健やかに、一層活動が充実していくよう、応援しています。

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