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「行動」のなせる技ーコツの問題

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芸術の秋、真っ盛り!

個人レッスンにグループクラスに、とっても充実している演技コーチ 鍬田かおるです。

先日のアレクサンダー・ テクニーク体験クラスにご参加くださった皆様、ありがとうございました。

グループであっても、少人数でセリフをやってみたり、歌を実際に声出してみたりすると、違いがはっきりしますよね。

セミプライベートレッスンに近い形での、体験がやはり大事だと思いますので、今後も定期的に開催していければと思います。

個人レッスンはやはり一人ひとりの課題にたくさん時間をさけて、より深く掘り下げて進むことができるので、合わせて受講されると、さらにレベルアップが速くなっていきますよ。

ご相談されたい方は、お問い合わせや各種メッセージからどうぞ。

 

◾️読書の秋:特集

「もしも自分だったら…」という置き換えに限界を感じる方、

「役の人物はどんなふうに歩いて、自分の役はどう笑ったりしゃべったりするんだろう」と、

つい考えてしまう方は、演技の初心者だけではなく、経験者やいわゆる「売れて」いる方にもいらっしゃいます。

 

実は気になっていたモヤモヤを解決して、演技の底力をレベルアップさせる3冊をご紹介した記事はこちらです。

私も大好きな書籍ばかりの、フィルム・アート社さんからです。

 

プロが選ぶオススメの演技指南書3冊 演技コーチ・鍬田かおる選

 

さて、

 

● 演じることは「行動すること」です。

ここが腹落ちしていないと、 どうしてもモヤモヤした演技になってしまいます。

1番良くないのが、状況の描写や説明、 淡々と、寒いとか、お腹が空いたとか、疲れているとか、びっくりしたなどをやってしまう。

身体は1つしかないですから、それを形で見せてあげて、姿勢を整えてあげて、ため息をついたりしてるうちにどんどん時間が過ぎていってしまいます。

それより、

「 あなたは実際、ここに来たのは何の理由だったの?」

「 今ここで、1番困ってる事は何なんですか?」

と、(密かに) お客様も心待ちにしていることでしょう。

 

例えば、ですが、役の人物の設定として、

「私は安心が欲しい。」 が浮かんだとしましょう。

これも、実際の行動に置き換えられます。

「あなた(役)何を見たり聞いたりすると、安心を感じられるのか、安心したと納得するのか」ということですね。

 

作品の中で、役の人物に 対して、想像をめぐらせたとき、

「私は父が刑務所に行き、ラリーが自殺した事を知ってから、ずっと憎しみと、苦悩の中にいた。私はその苦悩から開放されたい。」

と言うところまでたどり着いたとしても、これも上と同じく、

「 何がきっかけで、憎しみが膨らんだり、深まったり、 毎日の生活の中で、何を聞いたら、苦悩が強まり、

実際に何を見たり聞いたり感じたりしたら、解放されたと思えるのか、 解放されると何ができるようになって、また何をしなくなる人なのか、 だから、今、どの行動を選ぶのか

というところまで、深めていくと、感情も1人でに動き出します。

 

これをしないで、ついつい1段階目でほっとしてしまうと、間の抜けた、ある意味、必要な緊張(サスペンスでもあり、盛り上がりともいう)や推進力のないシーンになってしまいます。

感情が自然と動いていく促しをしない方ほど、気持ちを出そうとか、感情を込めようとか、「 押し出し」のような身体を固める不思議な時間が長くなってしまっています。

 

さらなる具体例としては、

「私はラリーの母に、ラリーが死んだ事を認めさせたい。」と 仮設定するならば、何を見たり聞いたりしたら、自分はラリーの母がラリーの死を 認めたと納得するのか、と掘り下げますよね。

シーンの目的や目標を「私はクリスと結婚したい。」と 仮に設定するとして、 ここで突然、「じゃあ、どんな方法を使って?」と、 焦って「方法探し」に飛びつくと、必ず失敗します。

その前に、

必ず 自分と違う他人である役は、 そもそも結婚なんだと捉えているのか、どういう価値観で生きているのか、クリスを何者/誰として見ているのか…

をツッコんでいけば、実際の友達や家族を理解しようと努めるのと同じように、立体的になっていきます。この手間を惜しんではいけません。

 

こんな切り口が、みなさんの健やかで嬉しいお稽古、リハーサルのために、お役に立てれば嬉しいです。

現場が立て込んでいらっしゃる方のための、個人レッスン、セミプライベートレッスンもアレンジ可能です。

DMやお問い合わせフォームからご相談ください、エラー等でない限り、一両日中にご返信いたします。

 

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実はアメリカの私の先生の先生、でもあります。

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