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あなたの演技、それ厚塗り化粧になっていませんか? 伝えようとするほど、伝わらなくなる理由

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伝わらないのが前提です。演技コーチの解説

毎日のレッスンやクラスの中で、より言葉選び、そして観察力が重要になるなと実感している演技コーチ 鍬田かおるです。

本日は、つい気づいてしまった本質。

真剣だからこそ陥りやすい、ポイントについて、辛口に解説していきます。

ズバリ言うね…

あなたの演技、それ厚塗り化粧になっていませんか?

 

伝えようとするほど、伝わらなくなる理由

一生懸命やっている。
感情も入れている。
伝えようとしている。

それなのに
「浅い」
「伝わらない」
「何かが足りない」
と言われ続けてしまう。

もし心当たりがあるなら、
それは努力不足でも才能の問題でもありません。

方向が、少しだけ逆なだけです。

ここ、重要なんです。

 

隠そうとすると、なぜかそこが目立つ

ニキビを隠そうとして、ファンデーションを厚塗りするとどうなるか。

一瞬は隠れたように見えても、
時間が経つと、
そこだけヨレて、浮いて、
かえって視線が集まります。

演技も、まったく同じです。

コンプレックスがある。
うまくいかない感覚がある。
だから
泣こうとする
怒ろうとする
伝えようとする

そうやって感情や気分、「やらなきゃ!」を重ねていくほど、
演技は「感じられないもの」になっていきます。

何か足りないなと、複雑さ、込み入った事情、気持ちの変化、サスペンス…

いろいろ気になると足したくなってきます。

でも、この不安との戦いが大切です。

不安を原動力に足さない。

モヤモヤしたとき、心配が深まったとき必ず根っこに戻りましょう。

 

感情を足しても、演技が伝わらない理由

多くの俳優が、こう考えています。

もっと感情を出さなきゃ
もっと気持ちを強くしなきゃ

でも実際に起きているのは、
感情不足ではありません。

土台が整っていない状態で、上に重ねている
ただそれだけです。

下地を整えずにメイクを重ねれば、
どんなに良いファンデーションでも崩れます。

こねくり回すから余計目立つんだよね。

そして土台も崩れます。

演技も同じで、
土台が不安定なまま感情を足すと、
質感が濁り、重く見え、再現性がなくなります。

そもそも、自分がどこにいるのか

今何が緊急なのか、

自分はこの場面の前、直前は、30分前は1時間前は、そして数時間前や昨日はで何をしてたのか…..

日常では、当たり前のようにある。具体がないままでは動けない。

だから、当然感じられないんです。

 

「盛る演技」は、なぜ不安定になるのか

盛っているとき、俳優本人はとても真剣です。

でも観ている側は、どこか息苦しさを感じます。

理由はシンプルです。

身体が固まり、視線が止まって

呼吸が浅くなり、感じようと頑張っていて、力んでいる。
そうなると、地の良さが見えない、余白が消えているから。

その結果、
・同じシーンがあまりにも毎回違ってしまう
・オーディションでリクエストされても、なかなか再現できない
・不必要に現場で力んでしまう

・インスピレーションを待つ

・不安や心配からアイディアが枯渇する

ひどい場合、他責していく…

という状態が起きます。

これは技術以前に、
整備の問題です。

そうなんです、スキンケア!

これは比喩表現で書いておりますが、実際、食べるもの、飲むもの、運動、睡眠、ストレスとの関わり…現れますよね。

そこを変えないのに、部分的にコンシーラーを頑張る。色を重ね付けする。

そりゃあ….くすみます。

 

演技は「素肌力」で決まる

演技は、隠すものではありません。

整えたうえで、活かすものです。

ここは実は個性と呼ばれるところなんだけど、「何を足しているか」

を個性だと勘違いしている方も実は多いです。

もちろん、特殊技能、専門的な知識も素晴らしいです。

でもね、「あらわにする」といいう特性が俳優や歌手の仕事のプロセスにはあります。

身体の使い方、目線の動き
呼吸の深さ、リズム、テンポ、
力の抜け方、それこそ緊張のレベル変化………

ここが整うと、無理に感情を出そうとか混ぜようと力まなくても、
演技は自然に立ち上がります。

結果として
「思ってた以上にリアリティがある」
「観ていて楽だけど、没入できた」
「考えたと言うより、何か伝わってくる!」

そう言われるようになります。

それは単なる一般的な才能の話ではなく、
順番と下準備、そしてライフスタイルからの根深い問題です。

 

1つ辛口コメントを足すとしたら、これ!

「そもそも伝わるときは、【伝えよう】とがんばらなくてもいいくらい、伝えたい内容が溢れている時」

 

足すか、整えるか。2026年の選択

今のやり方を続けることもできます。
もっと盛ることもできます。

ただ、
同じ原因のままでは、同じ結果が続きます。

2026年を
消耗しながら積み重ねる年にするか
精度を上げて進む年にするか。

その分かれ道は、いわゆる新しいスキルや特定のメソッドを盲信することではありません。

古い思い込みを手放すこと、

土台をしっかりさせて根を張ること、

仕組みを整理していくこと、です。

 

隠すのか、活かすのか

コンプレックスがあるから、重ねる。
不安があるから、盛る。

その選択も否定はしません。時には必要な場面もあるでしょう。

でも、根本的な解決にはなっていません。
整えたほうが、ずっと楽です。
長く使えます、崩れません、違和感が少ないです。

隠す演技から、
活かす演技へ。

もし今、
「このままじゃない気がする」
そう感じているなら、
一度、土台から見直してみてください。

演技の質、そしてご自身の手ごたえも、感覚体験も、
そこから確実に変わっていきます。

プロフィール

鍬田かおる

演技コーチ/インティマシー・コーディネーター(ディレクター)
演技指導歴20年以上。プロ俳優・歌手・ダンサーを中心に、感情と身体のつながりを軸としたレッスンと世界スタンダードの台本読解および分析のクラスを展開中。各種養成所や研修所等での指導歴を経て、映画スクールやパフォーミングアーツの大学を始め、事務所等でも指導を進める。多様なミュージカル、オペラ、映像、舞台で活躍する歌手や俳優のコーチを務める。

このような記事もお役に立てば幸いです。

目的が曖昧な演技から抜け出すための4つの鍵 – 行動に熱が宿らない理由と、リアリティある目的のつくり方とは?

大切にしている指導の軸

幼少時から芸能事務所に所属し、俳優を目指し、ダンスや音楽のトレーニングを受け、また演技の私塾を経てイギリスへ留学しました。30年以上の演劇経験、ロンドン大学・ロイヤル・セントラル・スクール・オブ・スピーチ&ドラマ演劇学校大学院を卒業。正規のアレクサンダー・テクニーク教師としての専門性、ムーヴメント指導の経験を統合しながら、これまで1,900名以上の俳優・歌手・ダンサー・声優・ナレーターも指導してきました。

今回のクラスでも、表面的な形ではなく、交流が自然に生まれる“仕組み”とそれを演技に活かす方法を身体のあり方から、丁寧に扱っていきます。

また、限られた時間内に結果を出すための、実践的な指導に重きを置いています。

いずれのクラスも、これまで活動されてきたジャンルを問わず、また演技経験の長短ではなく、もっと現場で結果を出したい方、しっかりスキットしていきたい方がもっとも伸びやすい内容です。

 

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