2026年も映画やテレビや舞台で幅広く活躍していらっしゃる俳優が、歌手、声優、ダンサーの方々を中心に、演技指導及びプロのためのトレーニングを充実させていきたくワクワクしています。
また、日本では少ない正規のニューヨークでの研修を受けたIDC認定のインテマシー・コーディネーター(ディレクター)として、アクション監督や殺陣師のように、動きの整理、演出の流れやシーンの意図を汲んだ振り付けを進めて参ります。映像作品のみならず、舞台、ミュージカル、オペラでも、インティマシー関連のシーンにはぜひお声掛けください。
さて、すでに演技指導歴20年を超えておりますが、本日は台本読解についての手ごたえのご紹介です。
実際、多くの方々が熱心にやりたいと願っていらっしゃいますが、具体的な方法がわからない、聞いたことあるような気がするけど、台本をもらったとき、何をしていいかわからない、つい迷ってしまう、一通り現場をこなせているが、自信がないなどとおっしゃいます。
台本は読んでいるのに、行動が決まらない理由
台本はしっかり読んでいる。
感情も考えている。
それでも、演技の行動になると迷ってしまう。
20代でも30代でも、
経験を重ねた俳優ほど、この状態に陥ることがあります。
ミュージカルやオペラでも同じです。
再演でも、今回の演出の意図がわからない、自分がキャスティングされた理由はなんだろう…
悩む場面はたくさんあります。
それこそ、一生懸命準備しているのに、
本番では「これでいいのか」とどこか確信が持てない。
選択肢が多くなればなるほど、決めきれなくなる。
今回ご紹介するのは、
20代と30代、それぞれの段階にいる女性俳優2名の声です。
年齢も経験値も異なりますが、
浮かび上がってくる課題と変化は、はっきりと一本の線でつながっています。
台本は読んでいるのに、行動が決まらない理由
台本はきちんと読んでいる。
感情も考えている。
準備していないわけではない。
それでも、演技になると行動が定まらない。
本番やオーディションで、どこか迷いが残る。
この状態は、経験の浅さが原因ではありません。
むしろ、真面目に台本に向き合ってきた俳優ほど、陥りやすい状態です。
問題は「考えていないこと」ではなく、
考え方の順番が、演技の行動に直結していないことにあります。
感情から入るほど、行動が後回しになる
台本を読んだとき、
まず役の感情を捉えようとする。
気持ちを理解しようとする。
この姿勢自体は間違いではありません。
ただ、その前段階として必要な視点が抜け落ちていると、
行動は立ち上がりにくくなります。
演技は、気持ちを表現する作業ではなく、
当事者として、相手や状況に働きかけ続ける行為です。
そのためには、
その人物が置かれている条件や立場、
何を目的に、何を選ぼうとしているのかを、
行動の前提として整理しておく必要があります。
実際にクラスを受けた俳優の言葉
今回のクラスを受けて、自分が演じるための読み方、当事者として行動するための読み解き方を、今までは出来ていなかったことにはっきりと気づけました。先生が以前おっしゃっていた「シーンを面白くする仕事」の意味も、今回でようやく正しく理解できたように思います。
(20代・女性俳優)
今までは「業務日誌」という言葉が出てきても、「銀行には業務日誌あるよね」ぐらいで止まっていましたが、その役にとってその小道具は何なのか、なぜ今それを手にしているのかまで考えることが、読解をする上でとても助けになると理解できました。台本を初めて読むときにアンテナを張れれば、読解のスピードと精度を上げられると感じました。
(30代・女性俳優)
行動は、考えて決めるものではない
この2名の言葉に共通しているのは、
「何を感じるか」ではなく、
「どう読めば行動が見えてくるのか」に気づいた点です。
行動は、思いつきや勢いで決めるものではありません。
台本の中にすでに書かれている条件を拾い、
そこから自然に立ち上がってくるものです。
職業
立場
小道具
相手との関係性
その場で許されていること、許されていないこと
こうした要素を、最初の読解段階で整理できるようになると、
演技中に迷う時間は確実に減っていきます。
この時間の確保が重要になります。
読解の精度が上がると、演技は安定する
台本を読むたびに悩む。
作品ごとにゼロから考え直す。
毎回、不安を抱えたまま現場に立つ。
この状態は、才能の問題ではありません。
判断基準が整理されていないことが原因です。
読解の精度が上がると、
・何を見落としてはいけないか
・どこにアンテナを張るべきか
が明確になります。
その結果、
行動の選択肢が整理され、
演技に再現性が生まれてきます。
私は演技は安定すると書きました。「まとまる」ではないんです。
多少の環境の方が、スケジュールや天気等による条件が変わったとしても、自分の本領を発揮できるスタンダードが上がるということです。
ここもミックスしない方が良いでしょう。
私の台本読解クラスで扱っていること
このクラスでは、
解釈を増やすことや、感情分析を深めることが目的ではありません。
・当事者として行動するための読み方
・行動の根拠を台本から見つける視点
・迷ったときに立ち返れる判断基準
これらを、グループで共有しながら整理していきます。
20代の俳優にとっては、
感情先行から抜け出す転換点になります。
30代以降の俳優にとっては、
行動の精度を上げ、迷いを減らすための整理の場になります。
何より、ドラマの根本を理解すること、
何が人を惹きつけるのかを通っていくことが重要です。
具体的に言えば、例えば「シーンを面白くする」仕事についても、ただ突飛なこと、自分にとって意外なことをやるだけでは伝わりません。では、台本に既に書かれている面白さをどうやって引き出すのか。
このような土台からときほぐしていきます。
次の一歩として
グループクラスで読解の視点が揃ったあと、
特定の役やオーディションに即した課題を扱いたい場合は、
個人レッスンが自然な次のステップになります。
どこまで取り組むかは、今の状況次第です。
無理に進む必要はありません。
ただ、
台本は読んでいるのに行動が決まらない、やたら時間がかかってしまう、浅いかもと心配しながらいる…
その状態を続けるかどうかは、選ぶことができます。
ご質問やご相談は、お問い合わせフォームからどうぞ。
現在の状況に合わせて、整理してお返しします。
メタファーとサブテキストは、次のステップ
今回取り上げた30代の俳優の方は、次に深めたいテーマとして、
台本読解と分析のステップ
メタファーの使い方
役のサブテキストの掘り下げ
相手への働きかけの方法の種類
を挙げてくださいました。
これは、
すでに「感覚頼りの段階」を越えている証拠です。
メタファーやサブテキストは、
雰囲気を出すためのものではありません。
行動を選び続けるための思考の支えです。
ここが整理されていくと、
演技はますます安定し、再現性を持ち始めます。
これは舞台でも映像でも同じくです。
少人数制グループクラスが担う役割
このクラスの目的は、
才能を引き出すことでも、正解を与えることでもありません。
・台本をどう読めばいいか
・どこに注目すれば行動が立ち上がるのか
・迷ったときに戻れる判断基準
それらを、参加者全員で共有し、
自分で判断できる状態をつくることです。
20代の方にとっては、
感情先行から抜け出す大きな転換点になります。
30代の方にとっては、
迷いを減らし、選択の精度を上げるための整理の場になります。
私も以前、もっと大人数でクラスを開催していたのですが、やはり一人ひとりに目の行き届く、
そして体験する時間がしっかり確保できるクラスが良いと試行錯誤し、今の形に更新してきました。
次の一歩としての個人レッスン
グループクラスで共通言語と視点が揃ったあと、
特定の役やオーディションに即した課題を扱う段階では、
個人レッスンが自然な次のステップになります。
すでに
「もっと掘り下げたいテーマが言語化できている」状態は、
プロとしてのライフスタイルが当たり前になっているの入口に立っている証でもあります。
大げさと感じられる方も多いですが、欧米ではムーヴメントのコーチ、演技コーチをつけることは当たり前です。
自分には関係ないと謙遜される方もいますが、多くの映画などで大活躍を続ける方でも、演技コーチとこういう準備をした、今月はこういう相談をした、この作品の時はこのようなアプローチを一緒に練ったとインタビューなので、明かす方も増えています。
プロというのは、それこそスポーツ選手と同じで、我流で無理して1人で抱え込むのではなく、サポートチームと一緒に、進んでいくイメージが浸透すると良いと思います。
コーチをつけないオリンピック選手って、いないですよね。
今のまま進むか、判断の精度を上げるか
演技で迷い続ける状態を続けるのか。
それとも、
台本を読む段階で行動が整理されている状態を手に入れるのか。
どちらを選ぶかは、ご自身の判断です。
お問い合わせやご相談は、フォームからどうぞ。
現在の状況に合わせて、無理のない選択肢を整理してお返しします。
1月のモノローグを使った少人数制演技クラスのご案内はこちらです
モノローグが「自分ごと」になると演技は変わる|1月25・26日 少人数制・実践クラス
他にもこのような記事でよくある演技の勘違いや学習の壁について、解説しています。
「まず状況を成立させることが大事」と思っていませんか? 演技を“浅い”と言われてしまうときの見直しポイント
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大切にしている指導の軸
幼少時から芸能事務所に所属し、俳優を目指し、ダンスや音楽のトレーニングを受け、また演技の私塾を経てイギリスへ留学しました。30年以上の演劇経験、ロンドン大学・ロイヤル・セントラル・スクール・オブ・スピーチ&ドラマ演劇学校大学院を卒業。正規のアレクサンダー・テクニーク教師としての専門性、ムーヴメント指導の経験を統合しながら、これまで1,900名以上の俳優・歌手・ダンサー・声優・ナレーターも指導してきました。
今回のクラスでも、表面的な形ではなく、交流が自然に生まれる“仕組み”とそれを演技に活かす方法を身体のあり方から、丁寧に扱っていきます。
また、限られた時間内に結果を出すための、実践的な指導に重きを置いています。
いずれのクラスも、これまで活動されてきたジャンルを問わず、また演技経験の長短ではなく、もっと現場で結果を出したい方、しっかりスキットしていきたい方がもっとも伸びやすい内容です。
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演技コーチ/ムーヴメント指導・演出・振付/IDC認定インティマシーディレクター/STAT認定アレクサンダー・テクニーク指導者/スピーチ&プレゼンテーションコーチングActing Coach/Movement Direction/IDC qualified Intimacy Director/STAT certified Alexander Technique teacher, mSTAT, Movement Teaching/Speech and Presentation Coaching




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