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台本を読んでいるのに役が立ち上がらない──“演じるための読解”という発想

台本読解の重要性を演技コーチがひもときます

涼しくなってきて、読書も運動もはかどりますね。最近は、監督や演出家だけでなく、脚本家の方やキャスティングの方とも公私ともにお話しする機会をいただき、これまで以上に、楽しいです。私自身、もっと切磋琢磨していきたいなと日々感じております。

さて、本日は、やってるはずなのに、なんだかモヤモヤする俳優や歌手の方、現場はあるけれど、「こなしてる感」が気になるとき、そして「台本読解なんて、わざわざ習う必要ある?何が問題なの?ちゃんと読めてるんですけど…」とこっそり思っている方にこそ、じっくり読んでいただけるとうれしい記事を書きました。

 

台本を読んでいるのに役が立ち上がらない──“演じるための読解”という発想

台本を読んでも、なぜか自分の役が見えてこない。
自分では、感情も動いているのに、観客に届かない。
そんなとき、問題はまとめての「演技力」ではなく、その作品の台本の読解の方向にあるかもしれません。

よくある「セリフをどう言うか」よりも前に、「なぜそのセリフを言うのか」「その瞬間(と前後)に何が起きているのか」を読み取る。

これが、演技をただ“自然に見せる”のではなく、特定の文脈で、不特定多数の方に“伝わる演技”に変える第一歩です。

 

自主練では気づきにくいズレ

私自身、子供の頃から芸能事務所にいて、とにかく1人でも練習していました。

もちろん学生時代は、クラスメイトとも練習していましたし、演劇教室に通っていた頃も、もちろん抜き稽古をしていました。

でも、根本的な問題がありました…それは

友人とシーン練習をしても、どこを直せばいいのかわからない。
動画を繰り返し撮っても、自分たちではなかなk判断がつかない。

こういった部分です。
もっと良くしたいというポジティブな気持ちにかかわらず、このような壁を感じている俳優や歌手は多くいます。

ここでただ「自主練の量」を増やしますと、場合によっては、好ましくない癖を強化するばかりか、ただ闇雲に
感覚的な練習を重ねても、「役の構造」を読み解く視点がなければ、表現は平面的になってしまうのです。

もったいないですね。

 

現場で通用する「演じるための読解」

・シーンを友達と練習してみたけど、どこを直したらいいのかあまりわからない…
・一応、自分の演技を自撮りしてみたけど、何を変えたら仕事につながるのか、実はピンと来ていない…

こんな方にオススメなのが、便利なオンラインで「演じるため」の台本読解と分析の講座が受けられるグループクラスです。

せっかくのテクノロジーですから、有益に時間を使いたいと思い、また地方のや海外在住の方からのリクエストもあり、この数年の間に発展させました。

映画やテレビの現場含め、世界中で使われている台本読解の極意を、日本語でわかりやすく、一緒に台本の読解をステップごとに進めていきます。


「Kaoru先生の読解のメソッドは、私が演技を始めた頃に知っておきたかったです」

「〇〇の養成所3年も行ったのに教えてくれなかった」と喜ばれる方が多い、実用的な「演じるための」読解の講座です。

年間数回しか開催できないのですが、平日の夜にオンラインで台本、読解をみんなでしっかりやっておき、そのまま土日の午後に、実際にスタジオで少人数で演技の実践につなげるので、ご自身の役の準備にどう役立つのか、現場で何を優先して着目したらいいのかが、ちゃくちゃくと感じられます。

作品のジャンルを問わず共通した、ご自身の役を掘り下げる方法、シーンでの選択肢を絞る方法、現場でつぎつぎと提案できる俳優になる方法を教えています。

演劇の戯曲だったり、ときには映画の脚本だったり、いろいろな材料を使って、毎回異なる角度から、またご質問に答える形で進めております。

さらに、実際のスタジオでのクラスでは、おひとりおひとりに抜粋を演じてもらい、具体的な違いを体験してもらえます。

アクティングコーチとして私が多くの方々に実施している、その場での、私のサイドコーチングも試していただけるデザインにしております。

“読解力”はすべての表現の基礎になる

演技の深さは、単なる緊張や興奮、また感情量よりも「理解の質」で決まります。

理解は広げることも大事ですが、同様に深めることも、ご自身の感覚に直結していくので重要です。

どんなジャンルであっても、台本を“読む”力が育つと、役の選択にも自信が持てるようになり、現場での提案力も大きく変わります。さらに、演出に対応していくこと、必要な場合には、何らかの即興を用いることにもつながります。

巷で勘違いされているようなお気持ち論・感情を動かすと言うだけではなく、ドラマの構造を見抜く力。
それが、キャリアのどの段階にいても、確実な伸びしろを生む鍵です。

2025年10月のクラスの詳細はこちらです。

◾️10月開催ー台本を読む力を演技力に変える三日間クラス

 

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◾️よくある誤解をひもとく記事も好評です

演技の現場・俳優向けの王道型 「感情を出すだけでは演技にならない」理由と、プロがやっている“伝わる準備”とは?

 

クラス 講師プロフィール

鍬田かおる: 演技コーチ/インティマシー・コーディネーター(ディレクター)

演劇歴40年、養成所や各種学校を含め延べ1900人以上を指導。
桐朋学園芸術短期大学演劇科卒業後、ロンドン大学ゴールドスミス校舞台芸術科卒業。
STAT認定アレクサンダー・テクニーク教師資格を取得。ミュージカル劇団や養成所での指導を経て、再びロンドンへ。Royal Central School of Speech and Drama修士課程を卒業。演技指導、演出、ムーヴメントの専門家として、新国立劇場演劇・オペラ研修所、劇団青年座研究所、尚美学園大学などでも指導を重ねる。

また世界最大の団体IDC認定インティマシー・コーディネーター(ディレクター)資格修得。映画やテレビ、舞台の現場に入りながら、振り付け、演出サポートを進めています。

 

 

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