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10月開催ー台本を読む力を演技力に変える三日間クラス

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プロの俳優がレベルアップするための演技クラスの紹介です。

やっと都内も秋めいてきましたね。先日は、映画の試写会にお招きいただきました。

また私の周囲では、舞台や映画の新作の発表も続いていて、ワクワクします。

さて、もう来年に向けて動き出している方も多いですが、10月は実りの多い季節。

年内に、少しでも自分の力を磨いておきたい、感覚を整えたい、もう一段階レベルアップしておきたい方のために、特別クラスを企画しました。お役に立てたら嬉しいです。

 

10月開催:台本を読む力を演技力に変える三日間クラス

台本を読むことから、動ける身体が生まれる

俳優にとって「読む」とは、文字を理解することではありません。
台本には、登場人物の行動の理由、関係性の変化、緊張の高まり、そして緩み、沈黙の意味まで、演技の手がかりがすべて書かれている、素晴らしい本も多いです。
それらを丁寧に読み取り、自分の中で「起こる」ようにすることで、声も動きも自然に立ち上がります。

多くの俳優が「セリフを覚えること」に集中するあまり、言葉の裏にあるエネルギーを見落としてしまいます。

また、よくある間違いが「セリフからもらおう」としてしまうこと。

これは順番が逆になってしまっています。

なぜなら、あなたの仕事は、セリフから気持ちをもらうのではなく、「セリフが必要になる」役本人の事情を理解するよう、努めることだからです。

読む力を育てることは、同時に「考えて・想像して・うごく身体」をつくることでもあります。
台本の理解が深まるほど、俳優は頭で考えるより先に、行動や反応が自然に現れるようになります。
この三日間では、その「読む力」を実感として身体に落とし込み、表現へとつなげていきます。

これまで観念的だった方、抽象的なフィードバックに困っていた方、伸び悩んでいる方にぜひ役立つクラスにしていただきたいです。

 

読む・感じる・動くをつなげる三日間

一日目はオンラインで、ご自身が快適な環境で、一緒に読解を進めます。

何度も繰り返し、台本を読んでいても「何を手がかりに」したらいいのかがズレていれば、なかなか意味が深まりません。

俳優や歌手など、実際に活動する方を対象に、台本の構造をどう読み解くかを実際のシーンを使って分析します。

せっかく一生懸命でも、「自分ごと」として読むための方法が外れていると、何度読んでも深まらない、繰り返し声に出してるのに、どうも気持ちが動かないというような悩みに行き着きます。


順序立てて、具体的に、登場人物の目的や行動、関係の変化をプロとして整理することで、「なぜこの言葉が発せられるのか」「どこで動きが生まれるのか」が明確になります。その方法をこのオンラインクラスでは、お伝えしていきます。

分析を重ねるうちに、つい慣れてしまっていた自分の解釈だけでは見えてこなかった行動の理由が浮かび上がります。
それを踏まえて、セリフの扱い方や現場での意識の向け方を言語化し、曖昧だった部分を整理していきます。
台本の構造を理解できるようになると、俳優は不安から解放され、動くための確かな軸を持てるようになります。

2・3日目は都内スタジオでの実践です。
オンラインで得た理解をもとに、身体と声を使って現場レベルの演技に転換します。
意識した瞬間に身体が固まってしまうこともありますが、それをほどき、繰り返し可能な動きへ整えるのがこの日の目的です。

たくさんの感覚体験を通じて、「ただフリをする」とか「これまでなんとなく感覚でやってきた」部分をより個人的、具体的にしていただき、レベルアップを目指します。


「読む」ことと「動く」ことが結びつく瞬間、セリフの届き方や存在の説得力が大きく変わります。

多くの20代、30代、40代の俳優や歌手の方が、「もっと早く知りたかった」「〇〇養成所では教えてもらえなかった」「芝居始めた初めの頃に出会いたかったです」とおっしゃいます。

 

構造を通じて変化を生む演技へ

多くの俳優や歌手がぶつかる壁には、
・気持ちを表現しようとするあまり、身体を固めてしまうこと

・セリフに力を込めてしまうこと

・想像している内容が「本人として」めくるめていないこと

・具体的な動きや言葉になるまで「個人的になっていない」ことが挙げられます。

ですから、一歩先に進むためには、作品の構造と自分の身体を結びつける力が欠かせません。
感情を生み出す条件や関係の設計を理解することで、俳優は「再現性のある調節力」を得られます。ここから(必要であれば)面白い即興や、気の利いたアドリブ、相手との交流も活かせるように発展します。

監督や演出家の意図を汲みながら、自らの選択で瞬間を「行動する・具体的な方法」が次々と使えるようになると、ご自身のアイディアや感覚をさらに磨いていくことができるようになります。


習慣的な演技から、ドラマの構造を生かした「自分ごと」のいきいきした演技へ。

こだわりを一旦保留し、内容を深く掘り下げ、プロとして、演出と対話できる俳優のレベルアップを目指しています。これのプロセスを丁寧に体験することが、今回のクラスの目的です。

 

こんな方におすすめ

・台本を読んでも、役の行動や関係が曖昧に感じる方、苦手意識があった方
・セリフを覚えても、現場で自由に動けず反応が遅れてしまう方、緊張しすぎる方
・「自然にやって」と言われるたびに、何を直せばいいのか混乱してきた方
・演出家や共演者とのやりとりを、もっと深く即興的に感じ取りたい方

・表現の引き出しを増やしたい俳優、歌手、演出家
・自分の「読み」を実際の演技に結びつけたい方

クラス概要

【日程】
2025年10月24日 オンラインZOOM  19:30〜22:30 

2025年10月25日(土) スタジオ 新宿区スタジオ 13:00〜17:00

2025年10月26日(日) スタジオ 世田谷区スタジオ 14:00〜18:00

【対象】
俳優・歌手・声優。演出家や脚本家の方も歓迎しています。

【参加条件】
内容の性質上、スタジオのみの参加は不可。海外や地方在住の方の、オンラインのみの参加は可能です。
*セリフを事前に覚えてくる必要はありません、ご安心ください。

【台本】
ご参加の方々のご年齢などをみてから、課題の台本を選定します。およそ5日前くらいの目安です。

スタジオの実践では、指定の短いシーンをいくつか使用します。実践の台本は事前にデジタルで共有があります、参加者の様子によっては、シーンを変更することもありますが、事前にセリフを入れてくる必要ありませんので、ご安心ください。

【ご参加費】

A. オンライン部分10/24(金)のみ 8,800円(税込)
B. 全日参加ーオンライン+スタジオ実践2日間 22,200円(税込)
C. プレミアムー 全日参加+個別アドバイス付 26,000円(税込)

※録画・配信は行いません、ご参加時、芸名でも、安心してご参加いただけます。
・オンライン参加の方にも、要点をまとめた資料はデジタルでお渡しします。


・現場の都合による欠席や遅刻の場合も、共有可能な資料をフォローとしてお送りします。
・個別アドバイス付プランでは、クラス後に内容の整理や図解、ご自身のための今後の課題、ご本人の傾向と対策などをまとめた、数ページのテキストアドバイスをお送りします。

 

講師からのメッセージ

私は、プロの俳優や歌手の方と、本気でプロを目指している方を対象に、
演じること、表現に関するクラスとレッスンを行っています。

多くの方が、頑張っているのに「自分が本当に成長しているのか分からない」「もっと突き抜けたいのに方法が分からない」そんなもどかしさを抱えています。

よくあるワークショップのように、演出家や監督が主導してオーディションを兼ねるものでもなく、
私は、欧米スタンダードで“継続的に受講して成長を感じられる”クラスをベースにしています。
その人自身の課題に合わせて、一人ひとりが、確実に変化を感じられる時間をつくります。

私はキャスティングや監督/演出家ではありません。
だから、ひとりひとりの演技を、徹底して見つめ、指導できるんです。

幼少期から舞台や音楽、ダンス、演技に関わり、イギリスの演劇学校と大学院で8年間にわたり学びました。世界最高峰の俳優育成の現場で、俳優たちがどのようにトレーニングし、どんなリハーサルを積み重ねて実力を伸ばしていくのか―それを間近で見てきたことが、私の指導の土台になっています。

指導歴は20年を超えますが、今もイギリスやアメリカ、オーストラリアで学びを重ね、現場の変化に合わせて常にアップデートを続けています。

ぜひ私の「自分ごとで喋り、イキイキと気持ちも身体も動く現代の演技のアプローチ」を体験してみませんか?

たとえもし、あなたがこれまで「うまくセリフを言う演技」や「段取りを覚える芝居」、「気持ちを押し出す演技」に慣れていたとしても、大丈夫です。

 

ご興味のある方へ

理解が深まると、やるべき準備はシンプルになります。
そして、台本に向き合う時間が、だんだんと“楽しい”、”もっと知りたい” に変わっていきます。

この三日間のクラスでは、読みと実践を一体化しながら、「言葉の中で生きる力」を具体的に育てていきます。

オンラインでの分析からスタジオでの実感へ。
俳優や歌手としての基礎をもう一度整えたい方にも、現場での表現を磨きたい方にもおすすめです。

作品の世界に触れる事は、ジャンルを問わず、興味深いもの。その興味をもう1段ステップアップさせて、「自分ごと」でワクワクときにはスリリングに、そして自分自身をも驚かせるような感覚体験をしてみませんか。

「まさか自分が、こんなふうに感じることができるなんて思わなかった」

「なんとく演技には苦手意識があったけれど、こんなに自分はできるんだ」と驚きながら喜ぶ俳優の方も多いです。

また

「なんでできないんだろうと今までグルグルしていましたが、やり方が違ったんだとわかって、なんだかすっきりしました」

と安堵して、次のステップに進まれる方もいらっしゃいます。


読む力を、動ける力へ
三日間で、理解が身体に変わる体験を。

 

● 各種クラスのお申し込み、個人レッスンのご相談には、こちらのお問い合わせフォームもご利用いただけます

 
 

お急ぎの方には公式LINEもございます。こちらからのトークのスタートはできませんので、一言ご挨拶かスタンプをお願いします。

 

公式LINEからのお知らせの一斉送信は月に1回程度、 多くて2回程度です、ご安心ください。

「10月のクラスは出られなかったけど、、次回のクラスを知りたい」という方は、公式LINEに登録 して、またQ&Aもある Instagramをフォローしてください。

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◾️よくある誤解をひもとく記事も好評です

感情を出す=演技ではない?演技が上達しない人の落とし穴と本当の成長法

 

クラス 講師プロフィール

鍬田かおる: 演技コーチ/インティマシー・コーディネーター(ディレクター)

演劇歴40年、養成所や各種学校を含め延べ1900人以上を指導。
桐朋学園芸術短期大学演劇科卒業後、ロンドン大学ゴールドスミス校舞台芸術科卒業。
STAT認定アレクサンダー・テクニーク教師資格を取得。ミュージカル劇団や養成所での指導を経て、再びロンドンへ。Royal Central School of Speech and Drama修士課程を卒業。演技指導、演出、ムーヴメントの専門家として、新国立劇場演劇・オペラ研修所、劇団青年座研究所、尚美学園大学などでも指導を重ねる。

また世界最大の団体IDC認定インティマシー・コーディネーター(ディレクター)資格修得。映画やテレビ、舞台の現場に入りながら、振り付け、演出サポートを進めています。

 

ハラスメント防止ポリシーと安全への取り組み

当クラスは、すべての参加者が安心して学べる環境づくりを大切にしています。
講師は日本ハラスメントカウンセラー協会の研修を修了し、相談員およびカウンセラーとして認定済みです。

● 厚労省ガイドラインに準拠し、あらゆるハラスメント・差別的言動を禁止
● エクササイズは目的とルールを明確にし、年齢・経験・体調に配慮
● 身体的接触は必要最小限で、社会的に適切と認められる範囲に限定
● 暴力や威圧的言動を行わず、心理的にも安全な場を維持

安心できる稽古場で、のびのびと演技に集中していただけます。

 

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