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「まとめ」ないのが演技の秘訣

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演劇歴…実は30年越え…演技コーチのかおるです

今年も皆様のおかげで、少人数ではありますが個人レッスンや予約制のモノローグのクラスおよびオンラインでの講座を開催しております

なかなか大勢が集って、長時間、1カ所で集中的に会話劇をするのは難しい状況が続いておりますが

欧米の師匠たちを見習って、私もこの時にできること、今だからこそ補いたい部分や、落ち着いて取り組みたい内容を深めたいと思います

さて

この10年以上気になっているのが、経験のある俳優さんや演出家からの、そしてそれらを目指す若手や有望な方たちにもかかわらず

ちょいちょい耳にする

「劇の状況が分かれば演じられる」かのような言い回しです

「う〜ん、こういう状況だったらそうなるよね(俳優がとった行動を直ちに正当化)」

逆もあり

「いやいや、この状況で、それはありえないでしょ(と発言者ご本人及びその周辺の方のあるあると照らし合わせてみて断罪風)」

ともすると

「この状況(シーン)だったら、自分だったらこうすると思うんですよねぇ〜(と少々他人風)」

そして悲しいのが

「『普通』こうでしょ」や「『みんな』そうしない?」

に代表される(悪意はないのだろうが)

個人の事情を鑑みない、個別の歴史や解釈、それぞれの固有の感性を最大公約数に向かわせようとする

「まとめ」

の文化でございます

歌唱や演技でも、もちろんダンスでも、個人的な意味付けを行い、当然、分析の上で解釈をしませんか?

公演芸術なら、今、世にその作品を出す意味や目的、またカメラの向こうや客席のお客様に対して、何らかの疑問や意見や感覚体験を提供したり、共感も含め、問題提起だけでなく、疑似体験してもらうことだったりします

「まとめ」ではなくて、「明らかにする」ことが仕事だったはず…..

そして

私たちの願望や欲求、目的に向かう方法や人間関係、いろいろな出来事が起きるときの思考や感情って….

「まとまって」ますかい?

私は、ちっともまとまったことがないです、まとめようとしたこともないです(笑)

そういえば、ダンサーの友達も、俳優の生徒さんたちも、音楽家の友人も…ビジョンや方向性は一貫していて、はっきり際立っているのですが、みな「まとまって」なんてないですねえ

みなさまはいかがでしょうか?

自分の周囲でよくある「あるある」を声高に叫ぶこと、未知だからと排他的に「よそもの」「異端」などとして「まとめ」ちゃうことが、文化や文芸、芸術やショービズの強みだったかな?

というわけで、私はおおむね「まとめ」に反対派です

もちろん、義務教育レベルで必要な場面があるとは思いますが、あくまで、それは内容を把握して記憶するためであったり、のはず

創作でのHOWではないよね。。

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実は昔からミステリーは好き

これは友人のおすすめによるびっくりな展開が寝不足を約束するシリーズです

小説をたくさん読むことで、脚本から想像をたくましくする力、戯曲を膨らませる底力もついていきます

イギリスの師匠たちも常にいくつかの本を持ち歩いていました

9月のラバンのおさらいとモノローグクラスも、あと数名でご予約満員です

ご検討中の方はおはやめにスケジュールチェックとお知らせをお願いします

 

 

 

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