からだの「表情」ってなに?シーン発表 後編 「先輩、現る!」

先日、私の敬愛する素敵な先輩センセイをお迎えしました。私と同様にイギリスに留学され知り合ったご縁もあり、バレエや演劇が好きなこともあり、ときどき一緒にお仕事させてもらっては学ばせて頂いたり、愉快にお付き合いさせてもらってます…と先輩自慢はさておき…肝心の!!

シーンスタディーの続きを掘り掘り、掘り掘り…1作品、1シーンの冒頭1分程度を磨くのに、2時間かけてみましたっ!

うっ!(^^ゞ

な、長い…

でもね、こうやって、実際に、なにが、どうおかしいのか、どういう原因で、どんな関係性で、いろいろ素敵でないことや意図しない変なことが演技中に起こっているのかを具体的に分析して、「その場ですぐに『解決する方法』を身につける」こと、これが授業やクラスやWSやレッスンの醍醐味でもあります。あとはその原理を応用すればOKだから~♪

演技を磨きたかったら、さまざまなエクササイズやトレーニングを通じて、演技中の(自分の&他人の)問題点がみえるように、聞こえるようにならにゃ~、なりません。自分で気づけないものは基本的に変えられないよ、ま、だから教える側も学ぶ側も時々、苦しかったり、忍耐がいるのですが…(T_T) ははは。

という訳で、③フィリッパ・グレゴリー作「ブーリン家の姉妹」から。

スカーレット・ヨハンソンとナタリーポート・マンの姉妹役映画化されて話題にもなっていた、史実を基にした歴史大作。権謀術数渦巻くイギリス新興貴族たちの宮廷を舞台にした家族も親戚も巻き込んだ愛憎まみれる、生き方も性格も違う姉妹の紆余曲折の人生模様を通じて、人間の普遍的な姿や生きることのテーマや歴史のさまざまな側面を描き出す。

そんな作品なんだけど…

どういう訳か、メアリーとアンが友達同士!な身体だったダメな稽古期間を経て、今は…召使いとアンという謎な様子になってしまっている。。このシーンでそりゃ、ないよ、処刑前ならともかく…苦笑

本日はメアリーがアンに自分が結婚したこと、子どもを身ごもっていることを伝える場面。アンは夫の浮気疑惑でそれどころではない、流産もしているし…など差し迫った状況と長年の確執を抱えた面白いサスペンス&ドロドロ場面♪

なのに…まず…ん?!

あれ~?2人とも、歩き方からが変だぞ~?!(^^ゞ

どこからきて、どこに行き「たい」人なの???

アンがメアリーを宮廷から追放すると言い放ち、部屋から追い出すまでのシーンを一通りみたあと、ゲストで御呼びしていた素敵なティンカーベル先輩が、

先輩「…???…」

と私の方をみて、

Kaoru「こんなです。技術はさておき、なにがしたいのか、目的不明のうごき、内容不在のセリフがこんなに…さっぱりわからんのですよ(苦笑)、なにしたい人なのか、まず。そこから×。」

先輩「えっ?!…こ、これをどうしろと?かおるチャンっ?!」

Kaoru「はっきりさせたいのです(#^.^#)」

その後、しばしご歓談。(笑)

ヒヨコ俳優たちはただ話に聞きいる、少々緊張の面持ちで。(笑)

そして、

先輩「う~ん…あら~…(苦笑) まず、どこに行きたいの???…からだに『表情』がないよね。(^^;」

その後、私がシーン分析を質疑応答しつつ内容を解明しつつ、シーンの冒頭を1時間ほど掘る、掘る、掘る。

やっと俳優も役の人物が「やりたいこと」、「感じたいこと」、「避けたいこと」、「恐れていること」、「どうしても今すぐやり遂げなければならないこと」などが明らかになりました。ほっ。

素晴らしきティンカーベル先輩は、ちょいちょい俳優に質疑応答しつつ、私と会話しつつ、実際にからだのうごきをガイドしつつ~♪俳優が今のシーンを演じるのに役立たない変な無意識のうごきやクセやシーンの邪魔になっているワンパターンな反応を防ぎつつ、演技を始めるのに適切な身体のつかいかたの状態と意識の内容へ向かいます。そこから役の人物へ…2時間が経過。

まずは俳優自身が自分の実際の身体の様子をまあまあ現実的に、客観的に感じ取れるように。!(^^)! 硬めまくっていた(泣)胴体も解放して、不可思議な体重の移動や不自然すぎて誤解を招いていた反応のマンネリもやめて、このシーンの冒頭に相応しいうごきが2人ともできるようになりました。(*^^)v

ほっ。。。ここからスタートじゃっ!

他のヒヨコ達も、これに続けっ!

先日、シンガポールのクラーク・キーで絶品蟹ディナーを前に飛び立つKaoruの写真をつかってみました。!(^^)!

別記:ちなみに、映画版「ブーリン家の姉妹」の姉妹のお父さん役のマーク・ライアンスはイギリスを代表する舞台も映画も賞を総なめの歴史ある名優でもあります。かの有名なシェイクスピア・グローブ座の芸術監督でもありました。彼の「リチャード2世」は面白すぎて、3時間立ち見にも関わらず、感動!だったよ♪

 

 

自分の癖ってどんなかな?アレクサンダー・テクニーク in 大学

国際イベント参加のためシンガポールに行っていたKaoruです。

一週あいて、今年度から大学に新設された舞台表現学科の授業に行ってきました!

遠足の常連でもある「小江戸」でございますよ~、ああ世田谷区からは…遠いっ!(´;ω;`)

でもね、遠くても、新しくて、清潔で、充実した素晴らしい設備での授業は快適ですよ💙

同じく、ミュージカルコース、ダンスコース、演劇コースの大勢の学生はそれぞれ紆余曲折はあるんでしょうが、まあ、なんだかんだで楽しそうに元気にやっておりますよ。(#^.^#)

今、私がやっているのは、アレクサンダー・テクニークの伝統的な個人レッスンの手法に頼らずに、専門用語なしに、グループでアレクサンダーの原理がつかえるようにすること。フフフ。しかもうごきながら、ムーヴメントの課題にも取り組みながら、というお得なプログラム♪

今日はたくさん他人を細かく観察することから発展して、いろんな人の「つかい方」を真似てみよう!というチャレンジ!

自分の癖も、いったん自分のからだから離れて他人の手に渡って、距離をおいてみると面白いよね。思わぬところが固まっていたり、うっかり脱力しすぎていたり、意識しすぎて反対に硬直していたり、「自然」を目指しすぎて、結果、逆に不自然な動きになっていたり…。

善悪や良い悪い論ではなくて、実際に「事実」としてどう見えているのか、どう解釈され、どうなっているのか、という事。

良い悪いはさておき、まずはどうなってるかな、に興味がないとね。!(^^)!

この「自分がやっていること」と「自分がやっていると思っていること」の距離感が調節できると、演劇もミュージカルもダンスも良い意味で冷静なトレーニングができるし、無駄に悩むことも減るよね。

「え~!」とか「う~ん。。。」とか言いつつも、結局は真面目にやっちゃう可愛い学生たちなのでした。観察力も育ちつつあり、嬉しい限りです。

みんな~、今学期もこの調子でがんばってくれ~い!と陰ながら(?)応援する軍曹なのでした。

(今日はハンサムな学部チョー先輩にご指摘されたので、『鬼軍曹』キャラはマイルドにしてみました 笑)

Kaoru

 

ワタクシがかつて涙をして夜なべした(ホント)F.Mアレクサンダー著「自分のつかい方」初の日本語完全翻訳はこちらから。

http://www.bansei.co.jp/

 

あるある in グループクラス ①

私自身、すでに30年以上(!)演劇やダンスや語学を習ってきているのですが、その過程で、プロ・アマ、そしてジャンルを問わず、目立っている「学習における傾向」(あるある)を分析してみました。

自分が生徒であるとき、教える側にあるとき、これらに少し注意をするだけで、かなり練習やリハーサルの成果も、クラスの雰囲気や効率などもいろいろ違ってくるのでシェアしたいと思います。

グループあるある① 謎の存在。「時間にちょっと遅れてくる人」

事件や事故などの事件でない限り、避けられるべき。大勢が電車の遅延などで数十分を超えるものは実は問題ではなく、問題は5分、10分などの「ちょっと」のもの。「ちょっとだから、ま、いいか」、「ちょっとなら仕方ないし」と思いがちですが、実は逆。「ちょっとくらいいいじゃん」という学生の甘えたつぶやきが聞こえてきそうですが…

じゃあ、お聞きしますね。こほん、こほん。

「ちょっとくらい」なら…

なぜ、その「ちょっと」くらい、どうして早くこられない?なぜ準備しておけない?だって、ちょっとなんでしょ?どうってことない、重要でない、所謂「ちょっとのこと」なんでしょう?(笑)

イヒヒ。。。(^^ゞ

かつて、なにかにつけて、一事が万事と若くしてのたもうたのは昔から悟りの境地を啓きつつあった私の親友あさ子ちゃん。(笑)

「ちょっとのこと」を律っさない(直さない)、気をつけないで平気でいるなら、「ちょっとじゃないこと」を工夫するのはもっと難しく感じるのだろうな、と…。

がーん!!!

自分にがっかりしないため、自分に自信をつけるためにも、So-called「ちょっとのこと」に注意を払って行動を変えてみるところから学習が始まるようですね。

もしかしたら、「ちょっとのこと」の集合で「すごいこと」ができているのかもしれません。

愉快に、健やかに、とにかく、ちょっとでもたくさんでも気にせず、自分にプラスになることをしたいですね。

あるある②は…あちこちで摩擦を生む、アレです。お楽しみに。

(^^)/

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「混乱してます」の真意はどこに???

俳優さんやそのヒヨコたちにアレクサンダー・テクニークを始めとした演技の基礎や応用編を教えていて、1~2年に数回出くわすのが、

「えっ?!え~っと、う~ん、混乱しています」

というような趣旨の発言。

で、男女年齢その他に関わらず、その次に来るのが、

「混乱しているので、、、」と言ったあと、実際に、混乱を解くための行動を変えてみたり、方法を変えてみるような事はしない=俗に言う『停止状態』。

レッスンであれば(勝手に)休む。先生と相談してみるとか仲間に聞いてみることもなく、一歩的にメールや留守電や場合によってはグループの掲示板などで、「休止」を宣言。

また稽古でシーンをやっていても、「分からないです、う~ん、混乱している」とかなんとか言いながら、堂々と何分も立ち止まったり、ウロウロしたりしながら「う~ん」とか「なんだろう?」とか『お1人様』してらっしゃる。そして、目の前のことを試さない…あなたの混乱に周りが付き合っていることも見えないのか、そうか、そうか、そんなに混乱しているのね…

って、あらら?

それって…もしかして…自分勝手?!

変化を拒否?!

この際、断言いたしましょう。

『混乱』していても良いのです。

躊躇しててもいい、変化が怖くてもいい、今までと違ってて不安でもいい!多少イライラしててもしょうがない!

とにかくやりましょう、進みましょう。周りもそれを望んでいます!!!(笑) (^^;

混乱って『仮』の状態みたいです。

今までと違う回路で思考したから、疲れてて、とか、慣れなくて思い通りにできなくて、イライラしたり…今までの自分のやり方を批判されたように感じて、密かに怒る、とか。(笑)(-_-;)

後から振り返ると実はどうってことないんですが、その時は『混乱(仮)』という名の一種の防衛が働いているみたいで、ろくな判断しないです。(自らも経験済み (^^;

「混乱してるかな?」と感じたら、そのままにせず、解決方法を他人や専門家と一緒に探し、行動しましょう。実際の目の前の問題の解決など、行動のみが混乱の正体を暴きます。(安全です)

それでもなにも変えないのなら…それは混乱ではなく「抵抗」です。あははは~。(笑)

何のためのアレクサンダー・テクニーク?後編

私の「分からなくてもいいんです、出来れば!」

という発想にさらなるショックを受けたのか、(やっと)黙った助手。

…(T_T) しかし頑なな助手は未だ納得がいかない様子(きっと体験がないのね、フッ。。☺)

助手「出来れば…分かる…???」

Kaoru「そうよ。分かることが目的じゃないでしょう?分かったって、芝居がよくならなきゃ!芝居がうまくなってこそ、だよ。それにプロの何十年も活躍してる、そこそこ売れている人だって、そんな渦中にいて歌ったり、踊ったり、芝居したりしてるとき、内容に夢中になってるんだから、よっぽどでない限り、そんないちいちプライマリーコントロールだの、方向だの意識してられないよ。してられないからこそ、練習するんだけどね。正直、そんな技術のことなんか考えて気が散ってて欲しくないよ。結構イケてる人だって、なかなか自分がやってる事は刻々と変化してるんだから、感じ取る余裕なんか無いって。(^^;」

助手「…(あまり聞いてない様子)」

Kaoru「個人レッスンと違ってグループの良いところは、周りのそこそこ客観的な目がたくさんあって、励みになったり、他人のふり見て我がふりなおせ、とかが働くことよ。自分が直接感じられてない変化も指摘してくれる訳だし、同じように自分も他人の変化を目撃したり、聞き取ったりするんだから。それで自分で気づけるようになったり、練習したくなったり、日常から取り入れてみたくなるんだよ。強制じゃない。」

助手「…(モジモジ)」

Kaoru「だから尚、直接、生徒に今すぐ背骨の頭の関係を感じて欲しいとか、テクニックの基礎原理を分かって欲しいとかね、それこそエンド・ゲイニング(方法を吟味しない突進的態度)だよ。直接的すぎ。理屈が生徒に重いよ。だいたい、生徒はアレクサンダー・テクニークを教えたいんじゃない、『つかって』、演じたり、ダンスしたり、歌がうまくなったりしたいの。」

助手「あんな硬いのに…こんなに教えているのに…どうして変わらないんでしょう?」

Kaoru「教えてないよ、○○さん。同じこと繰り返し訴えるだけで、説明も具体例も変えてないのは『あなた』です。『生徒が変わらない』ってねぇ…あなた自身が教えるための方法を変えてないじゃない?個人レッスンと同じことができる訳ないでしょう?」

助手「…じゃあ、どうしたらいいんでしょう?」

Kaoru「…だから今日は、実際の芝居のシーン中にハンズ・オン(手でいろいろ促し)して体験してもらう時間だったのよ。そうすればお互いの変化も見えるし、聞こえるんだから。。。(-_-;)」

助手「う~ん…でも~」

Kaoru「…そうやって自分のいつもの同じやり方にこだわるの…それ、ダメよ。」

助手「…う~ん」

Kaoru「とにかく…目的はアレクサンダー・テクニークを教えることでない、と。ここは養成所で演劇する場所なんだから、『演劇のために』アレクサンダー・テクニークをどう使ったらいいのかを教える場所なの。アレクサンダー・テクニークを『伝道』することじゃないよ。」

助手「はい…う~ん…わかりました…」

(やっと)終了~。

その後、やりとりを一部始終聞いていた事務を担当してくださっている演劇人のSさんが

「カオルちゃん…前も同じようなこと、指摘してたよねえ~?」

と。Orz…

「助手さん、話聞いてないんだろうか…?」

と。そして、

「…コミュニケーションが…ないよね。コミュニケーション不全?はき違えてるんだろうか?」

と。Orz…

だいぶ割愛しましたが、事務員も思わず聞きながら突っ込み入れちゃう押し問答なのでした、ちゃん、ちゃん。

目的をはき違えると、素晴らしい方法も本来の力が発揮できません。そして方法を目的化しないで、本来の目的を見据えた方法の選択を吟味したいです。ね。とほほ。

何のための「アレクサンダー・テクニーク」?中編

「できるから、分かる」のだ!

という私の指摘!

☆彡

・・は明らかに助手にショックを与えたようで(-_-;)

助手「えっ、でも、ちゃんと自然なうごきをして、背骨が伸びて、きちんとしたつかい方しないと・・ほら、自然体でね・・あの子たちあんなに硬くて・・」

といまさら同業者(しかも私は先輩だ!)にアレクサンダー・テクニークの正当性を力説をし始める助手。

・・おい、おい。苦笑

Kaoru「あのね、アレクサンダー・テクニークを学びたくて演劇の養成所に来ないでしょ。演劇学びたいから、演劇の養成所来てるのよ、彼ら。だいたい芝居中にニュートラルでなんか居ないよ、誰も。出来事の渦中にいる当事者がいろいろ感じてるのに『ニュートラル』なんかしてる訳ないじゃん。芝居中にニュートラルさせないで、って言ったでしょう?

助手「・・じゃあ、私は背骨を長くするとか、筋肉にこだわり過ぎなんですね(ボソボソ」

Kaoru「ん~、ちょっと違うけど、ま、そうです。教える目的がずれてるよ。それにやってることがどうも『治療』っぽい。Teaching(教授)してないよ、あなた。」

助手「じゃあ、私はどうしたら・・何をしたら・・どうやって教えたら・・?」

お~い、助手~、あなたまで生徒化してどうする~???(T_T)

Kaoru「だから今朝、言葉で朗々と説明するんじゃなくて、シーンをやっている彼らに直接、まぁ、そこそこ『内容の変化にあったからだの動き、特に背骨の様子の変化をつけてね』と言ったの。シーン中にただ機能的に有利なからだの使い方してどうするの?!意味ないじゃん。ただ良い状態にさせてどーすんの?そりゃ、固まるでしょ、動かしてないんだから。」

助手「じゃ、動かすってことですか?」

Kaoru「当たり前でしょ。どう動かしたらいいのか、分からないんだから。全体に変化が及ぶように促すのよ、動きつけながら。背骨のうごき、とかね、全体を。」

助手「だって、あの子たち、すごく硬いんですよ?」

Kaoru「そうよ。だから学びに来てるじゃないの、養成所に。それに、あれでもだいぶ良くなったのよ、去年よりは。」

助手「ええっ(と驚きつつ)!・・じゃあ、ダイレクション(方向づけ)を・・自分できちんとできるようになってから、でも、それが分かってないから、できないし。どうしてできないんだろ、あの子たち・・」

Kaoru「彼らが、今できるできないは関係ない。はっきりいって。でも、出来たらどんな感覚なのか、どんなに良いことがたくさんあるのかをちょっとでも感じさせるの。それが仕事。そうしたら『ああ、自分は肩に力入れすぎてたな、それで声が出しづらかったんだな』とか『脚つっぱってたな、やっぱり演出家に言われた通りだ。じゃあ、それやめよう』とか、いろいろ自分で気づき始めるでしょう?それが教えるって事だよ。」

助手「・・分かってないのに???」

Kaoru「分からなくてもいいんです。出来れば!」

助手「えっ?!・・・分からないのに???」

Kaoru「じゃあ、分かったらできるの?楽器の演奏が?歌がうまくなるの?ダンスが上達するの?体験しないで?自分で気づく体験がないのに?じゃ、自分で出来るようにならないじゃない?生徒は自分で練習したくならないじゃない?!」

そして・・・やっと(頑なな)助手は黙ったのであった。

ほっ。。。

思いの他、助手が頑固だったため、後編へ続く・・・(T_T)

軽井沢

何のための「アレクサンダー・テクニーク」?前編

本日、私の某助手さんが「もう。どうして分からないんだろう?!なんでかしら?」とため息をつきました。

あのね・・・ここ職場です。

と、はい、その不可思議な態度はさておき・・・(^^;

今学期は、S養成所の2年生達にアレクサンダー・テクニークの授業内で、本人たちが選んできたいろいろな名作から面白い1シーンを使って、アレクサンダーの原理を演技に応用していくという、とても面白くて、即効性もあり、戯曲分析も兼ねて、かつ演技が深まる、他人のシーンを見ていても、自分のシーンをやっていても、そして教える私(達)にとっても、マルチタスクなやりがいもある、(本来は)とても愉快な仕事なんですが・・・とほほ。(^^;

助手(有資格者)が「どうして分からないんだろう?不思議・・・だって、大事なことじゃない?基本でしょう?首と頭と背中と、ほら、プライマリーコントロールが・・・どうして分からないの?!」と珍しくイライラ口調で喋りだしたので、

Kaoru「あのね、そんなこと、彼らは分からなくたって、いいの。」

助手「えっ?!・・・」

Kaoru「基本と言えば基本だけど、何が(私達にとって)基本かなんて言う理論より、彼らはより良く自分のからだ全体をつかって、『演じる事』を感じたいの。プライマリーコントロールがどうのこうのなんて話、大事じゃないんだよぉ~。ははは(笑)」

助手「えっ?!・・・でも、大切ことでしょう?基礎でしょう?首と頭と背中がキチンとつながってないのに・・・どうして分からないのかしら・・・(モジモジ)」

Kaoru「確かに大切なことだけど、彼らはそんな理屈より、実際にアレクサンダー・テクニークを少しでも『体験』しながら演技してみて、それで、相手役や見てる周りの人が感じることが変わったりすればいいの。人がやるのをみてて、声の違いやセリフの変化に気づいたり、うごきの楽さや自然さや、見栄えのよさ、役の人物としての「全体の反応の様子」が良くなっていっていることが見えたり、聞こえたり、感じられば良いんだよ!(怒)」

助手「だって、全然変わってないじゃない!プライマリーコントロールが分からないから!どうして?ぜんぜんそれが分からないから、できないんでしょう?」

Kaoru「だから!そんなこと分からなくっていいの。いま、『分かる』必要ありません。」

助手「えっ?!でも・・・プライマリーコントロールが分かればできるでしょう?」

Kaoru「できません。できないから、分からないのです。」

助手「えっ?!・・・」

Kaoru「どうしてアレクサンダー・テクニークが有効なのかとか、プライマリーコントロールがいかに大事かなんて分からなくたって、いい芝居はできるんだよっ。プロでもね。でもアレクサンダー・テクニークをつかえばさらによくなる、いろんなことが楽に、しかも方法も選べて、はっきり感覚を感じられて『全体で芝居できる』ってことを『体験させる』のが私達の仕事でしょう?違いが見えるし、聞こえるし、相手にもお客さんにも伝わるんだってこと。生徒に何が大切だとか基本だとか押し付けて説得することじゃない!(怒)『できるから分かる』のです。」

助手「えっ・・・でも・・・分からないで、どうやってできるの・・・?」

Kaoru「あのね、子どもの体操と同じだよ。理屈分からなくたって、方法をこっちが持ってれば安全にできるの。だから!(怒)それがプロの仕事でしょう?私たちの知識と経験と技術をつかって『体験させる』の!私たちはその方法を学んできたはずだし、それが仕事をするってことなんだから。アレクサンダー・テクニークを習ったままじゃ、教えられないよっ!教えるための方法を工夫しなくっちゃ。」

助手「だって、ぜんぜん感じてないみたいなのよ、あの子たち・・・(ウジウジ)」

Kaoru「それを、演技しながらでも、彼らに感じさせるのが『仕事』でしょうに。」

助手「えっ・・・アレクサンダー・テクニークを教えることじゃないんですか?」

Kaoru「はぁ~?!」

後編につづく。。。